2026年6月9日火曜日

IPO分析( LiNKX)

【スケジュール】

仮条件決定 2026/06/05
ブックビルディング期間 2026/06/08 - 06/11
公開価格決定 2026/06/12
上場日 2026/06/23
想定価格 710円

【事業内容】

日本経済において労働人口減少問題が深刻化する中、当社は「テクノロジーで、高度生産性社会のその先へ」というビジョンを掲げ、金融をはじめとした社会に欠かすことのできないミッション・クリティカル・システム(注1)のモダン化(注2)に注力し、顧客の生産性を最大化させるデジタル・トランスフォーメーション(DX)(注3)を推進しております。

 当社は、クラウドネイティブ(注4)とAI技術(注5)の実践により、顧客のシステムモダナイゼーションを包括的に支援しております。世界標準のアーキテクチャ(注6)に精通した高いエンジニアリング力を強みとして、銀行における勘定系システム(注7)、APIゲートウェイシステム(注8)、データ基盤システム開発支援、さらには小売業向けの電子マネーシステム開発支援等、極めて高い信頼性と専門性が求められる領域において事業を展開しております。顧客がDXの取組みを推進し、生産性を向上することで、顧客だけではなくそれらのサービスを利用する消費者や地域経済等にも好循環をもたらす「ENABLER(イネーブラー)(注9)」としての役割を社会で果たし、未来への貢献を行うことを目指しております。

 また、当社は、高度な専門性を有したソフトウェアエンジニアを中心とした組織を構築しております。2026年4月末時点において、全従業員の8割超をソフトウェアエンジニアが占め、その半数以上が欧米やアジア等の海外出身者によって構成されており、世界標準の設計・実装手法を熟知したグローバルな専門人材層を抱えている点が特徴です。開発手法においては、従来のウォーターフォール型開発(注10)ではなく、アジャイル型開発(注11)を全面的に採用しており、クラウドネイティブの高い技術力に加え、AI技術を活用したソリューションを用いて、顧客の老朽化した基幹業務システムのモダナイゼーションを支援しております。また、システム開発の内製化を推進する顧客に対しては、顧客の開発チームと一体となってプロジェクトを遂行する共創型の体制を構築することで、顧客によるシステム開発の内製化についても支援を行っております。

 

(1)事業の重点領域

 システムモダナイゼーション事業における当社の重点領域は、創業当初から長く事業展開を進めてきた金融領域のシステム開発支援です。その中でも、金融機関における①APIゲートウェイシステム開発、②データ基盤システム開発、③勘定系システム開発に注力しております。

 APIゲートウェイシステムは、既存の勘定系システムとインターネットバンキングや決済サービス等の新規サービスとの接続のためのシステムです。既存の技術と新規の技術、双方を熟知したエンジニアリングが求められ、また金融領域においては、高いセキュリティレベルと大量のデータをリアルタイムで処理するスピードに加え、運用コストを抑えるシステム設計とする高度なアーキテクチャが求められます。そのため、難易度の高いシステム開発案件であることが多く、当社の技術的な強みが発揮できる領域であると考えております。

 データ基盤システムは、顧客や取引等のデータを蓄積し分析するためのシステムで、AI活用に向けてデータ基盤の整備を行うニーズが高まっているものと認識しております。これまで、既存システムの中に、個別に分散された状態で蓄積しているデータを統合して一元管理とすることで、AI活用がしやすい環境を構築します。

 勘定系システムは、基幹システムの根幹を担うシステムであることから大規模なシステム開発となることが多く、また、確実かつ安全にシステム開発を行う必要があるため、多くの金融機関では5~10年程度の中長期の視点で段階的にモダン化を行っていくことを計画しております。そのため、難易度の高いシステム開発案件として位置付けられることが多く、AI技術の活用が有用であることから、当社の技術的な強みが発揮できる領域であると考えております。勘定系システム開発を支援し、実績を積み重ねることは、当社の技術優位性を確立するためにも重要であり、中長期での安定的な収益源の確保につながることから、当社では重点的に取組む事業領域として位置付けております。一方、勘定系システム開発については、プロジェクトの規模も大きく、開発する機能も多岐にわたることから、当社単独ではなく、既存の大手システムインテグレーターとも連携しながら、プロジェクトを受注しております。当社では、開発や設計の難易度が高いシステムや重要な機能を中心にシステム開発支援を行うことで、既存の大手システムインテグレーターとの役割分担を行っております。また、今後については、当社がシステム開発を支援した次世代勘定系システムについて、顧客と共同で他の金融機関に販売・展開することにも取り組んでまいります。

 当社では、短中期的には、技術的な強みが活かしやすいAPIゲートウェイシステム開発支援を起点としながら、AI活用に向けたデータ基盤システム開発支援のニーズを取り込むことを考えております。また、中長期的には、APIゲートウェイシステムやデータ基盤システムの開発実績を活用しながら、勘定系システム開発支援をさらに拡大することを狙っております。なお、各システム開発支援における詳細については、以下のとおりです。

 

 

(銀行向けシステムの全体像)

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(当社注力領域:①APIゲートウェイシステム、②データ基盤システム、③勘定系システム)

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①APIゲートウェイシステム開発支援

 APIゲートウェイシステム開発支援においては、BaaS(注12)や電子マネー等の最新技術を活用したサービス開発の支援を行っております。銀行が提供するBaaSや小売り事業者等が提供する電子マネーについては、勘定系システムと同様に高い信頼性と安定性が求められます。また、APIゲートウェイシステムの開発は、決済サービス等を勘定系システムに接続するため、セキュリティや勘定系システムを熟知した開発事業者でない限り行うことができません。加えて、金融機関が求める運用コストや処理スピードに対応したAPIゲートウェイシステム開発を行う必要があります。

 そのような中、当社では勘定系システム開発支援の実績を有し、また高度なセキュリティレベルに対応した開発を行うことができることを強みとして、APIゲートウェイシステム開発支援を行っております。具体的な事例としては、株式会社ふくおかフィナンシャルグループの傘下で国内初のデジタルバンク(注13)である株式会社みんなの銀行におけるBaaS開発支援や、小売り大手の株式会社トライアルホールディングス傘下で電子マネーによるスマホ決済を推進する株式会社SU-PAYにおける決済システム開発支援を行っております。

 APIゲートウェイシステム開発の領域においては、現在、金融機関向けに自社サービス「BX Connect」の開発を進めております。従来型のAPIゲートウェイシステムでは、既存のシステムインテグレーターがAPIゲートウェイシステムに関わる外部システムとの接続、認証・認可、接続管理等の各種機能を一体型で提供しておりました。一方、当社サービスでは、顧客ごとのAPIゲートウェイシステムに必要な機能をそれぞれ個別で提供することで、金融機関がAPIゲートウェイシステムを柔軟にモダン化することが可能となります。

 

(APIゲートウェイシステムのモダナイゼーション)

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②データ基盤システム開発支援

 データ基盤システム開発支援においては、AIの活用に向けたデータ基盤の整備やデータ基盤のモダン化支援に取組んでおります。顧客が保有する高品質なデータ基盤に、当社が保有する先進的なクラウド技術やシステムのモダン化を推進するノウハウを融合させることで、データの新たな価値を創出し、AI時代の到来に向けて顧客企業のデータ基盤を次のレベルへと進化させていくことを目指しております。

 近年、グローバル企業におけるデータの活用は、急速にクラウド環境のデータ基盤へと移行しております。一方で、多くの日本企業は依然としてオンプレミス(注14)環境でのデータ基盤を採用しており、先進的なクラウド技術を活用したAI時代に向けたデータ基盤のモダン化が急務となっております。

 そのような中、当社では、大手クラウドベンダーとのパートナーシップによって、金融機関向けのリファレンス・アーキテクチャ(注15)の構築に取組んでおり、金融領域における模範となるデータ基盤システムのアーキテクチャを設計しております。このリファレンス・アーキテクチャを組み入れることによって、顧客はAIを活用した高度なデータ分析ができるようになり、顧客のビジネス競争力を強化することにつながると考えております。

 

(データ基盤システムのモダナイゼーション)

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③勘定系システム開発支援

 基幹系システム開発支援においては、預金、融資、為替等の取引を処理する勘定系システムの開発支援を行っております。勘定系システムにおいては、お客さまの口座残高の管理や利息計算等、銀行業務の中枢を担い、高い信頼性と安定性が求められます。勘定系システムにおいては、現在、オンプレミスの環境下でシステムを稼働している銀行がほとんどであり、また、COBOL(注16)等の古いプログラミング言語や従来型のアーキテクチャを採用しているため、次世代システムとの連携や保守・運用等の維持コストが大きな課題となっております。

 そのような中、一部の先進的な取組みを行う銀行においては、クラウドサーバーを利用したシステム稼働へ移行する潮流が出てきており、また、Java(注17)等の新しいプログラミング言語への置き換え、将来的にはさらにモダンなプログラミング言語へ書換えていくという計画が進行しております。当社では、これらの勘定系システムの高度化・モダン化を支援しており、具体的な事例としては、株式会社北國銀行における次世代勘定系システムの開発パートナーとしてプロジェクトに参画しています。また、BIPROGY株式会社の次世代勘定系システムの開発支援も行っております。

 次世代勘定系システム開発では、世界標準の設計・実装手法を熟知した当社エンジニアがシステム全体のアーキテクチャの検討を行い、将来的な拡張性を踏まえた最適な提案を行っております。また、限られた時間で大量のデータを処理する必要があるセンターカット(注18)等の勘定系システムにおける重要な機能については、当社のエンジニアが事前にPoC(注19)を行い、その安定性や信頼性を検証したうえで、本格開発を行います。加えて、従来型の勘定系システムでは、多くの機能が密結合の状態でモノリシック(注20)に構成されているところを、当社は各機能が独立した状態となるようマイクロサービス(注21)化した構成を実現する形でシステムを開発しております。

 

(勘定系システムのモダナイゼーション)

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④その他システム開発支援

 その他領域のシステム開発については、競争環境が激しく、単発かつ短期的な案件となることも多いため、現在は注力しておりません。一方、将来的に基幹系システムやAPIゲートウェイシステム開発支援に参入できる見込みがある案件や既存顧客のインターネットバンキングや電子マネーアプリ開発支援案件については、戦略的に受注することがあります。また、非金融領域でのプロジェクトについては、積極的に案件獲得又は拡大を行っておりませんが、製薬メーカーとの既存プロジェクトや自社サービスの提供等で、一定の利益率が維持できるものについては、プロジェクトを受注してシステム開発等を行っております。

 

 

(2)収益構造

 当社は、システムモダナイゼーション事業の単一セグメントです。当社の収益は、フロー型収入とストック型収入から構成されております。顧客プロジェクトへのアサインをベースとしたデジタル・トランスフォーメーション支援のためのDXコンサルティング・PoC・システム開発支援をフロー型収入、当社にて開発支援を行ったシステムの保守・運用や自社ソリューション・他社サービスライセンス等の提供をストック型収入として区分しております。また、当社のDXコンサルティング・PoC・システム開発支援の契約形態は、主に準委任契約(注22)であります。

 なお、2025年6月期の売上高においては、フロー型収入が97.9%、ストック型収入が2.1%となっており、フロー型収入及びストック型収入における具体的な当社の支援領域別のサービス内容は以下のとおりです。

 

領域

フロー型収入

売上高比率(2025年6月期):97.9%

ストック型収入

売上高比率(2025年6月期):2.1%

①APIゲートウェイシステム

・APIゲートウェイシステムの高度化・モダン化

 -外部システム接続機能の開発支援

 -認証・認可機能の開発支援

 -接続管理機能の開発支援

・自社ソリューション(BX Connect)

・保守・運用サービス

 -開発支援したシステムの監視

 -システム障害対応

 

②データ基盤システム

・データ基盤システムの高度化・モダン化

 -データ基盤の整備・統合支援

 -データ分析システム等の導入支援

 -AIの活用支援

・他社サービスライセンス収入

 (Teradata VantageCloud等)

・保守・運用サービス

 -開発支援したシステムの監視

 -システム障害対応

③勘定系システム

・勘定系システムの高度化・モダン化

 -アーキテクチャの検討・開発支援

 -重要機能の検討・開発支援

 -単一機能のモジュール化支援

・自社ソリューション(AXcelerator)

・保守・運用サービス

 -開発支援したシステムの監視

 -システム障害対応

④その他システム

・インターネットバンキング開発支援

・電子マネーアプリ開発支援

・その他非金融領域におけるシステム開発支援

 

・自社サービスライセンス収入

 (LabHub、shikAI等)

・保守・運用サービス

 -開発支援したシステムの監視

 -システム障害対応

 

 システムモダナイゼーション事業では、DXコンサルティングからPoC、本開発、さらに開発後の保守・運用まで、長期にわたり顧客のシステム開発を支援いたします。

 DXコンサルティング段階においては、当社のソリューション・コンサルタントが中心となり、ベンダーロックイン(注23)等によって困難となった現状システムの可視化を行い、その課題に対して、何をどのようにシステム開発で解決していくかという視点からヒアリングや情報分析を行います。これによって、現行のシステム課題等を深く把握し、3ヶ月程度で、PoCに向けた企画・提案を作成します。次に、PoC段階では、顧客からのフィードバックを受け、対話をしながら、ソフトウェアエンジニアをプロジェクトにアサインし、3ヶ月から6ヶ月程度で課題解決の可能性を検証することで本開発の必要性を見極め、本開発に向けた課題を整理します。その後、本開発段階に入り、5名から15名程度のプロジェクトを組成し、ソリューション・コンサルタントとソフトウェアエンジニアが顧客のシステム開発チームと連携しながら、システム開発を支援していきます。なお、本開発段階の期間は最低でも6ヶ月程度、最長では数年単位で支援する案件もあり、中長期的な視点での関係性を顧客と構築しており、さらに開発が進むにつれて、プロジェクトが大規模化・安定化し、収益が拡大するビジネスモデルを構築しております。

 また、当社では、ストック型収入として、本開発終了(システム完成)後についても、安定稼働のため、開発を支援したシステムの保守・運用を継続して支援することを行っております。加えて、これまでのシステム開発支援で培ったノウハウを活用し、自社ソリューション・プロダクトとして顧客向けにライセンス利用料等を提供することを行っております。フロー型収入をストック型収入へとつなげることで、長期にわたり顧客からの継続的な収益の獲得が期待できます。

 

(事業プロセス)

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(3)技術及びサービスの特徴

 当社システム開発支援の技術及びサービスの特徴は以下のとおりです。

 

①クラウドベース モダナイゼーション

 当社のエンジニア組織は、全員がクラウド環境での開発を専門とするクラウドネイティブなハイエンド・エンジニア(注24)であり、クラウド環境下での高度なシステム開発の経験が豊富な人材が揃っております。また、世界標準のアーキテクチャに精通した高いエンジニアリング力を強みとしており、将来的な拡張性を見据えたシステムの設計を行い、最先端の技術力を持ったエンジニアが実装を行います。加えて、フロントエンドからバックエンド、インフラ、データベース、AI等、多岐にわたる技術分野の対応が可能であり、また高いセキュリティ基準が求められる金融領域におけるベスト・プラクティスを熟知した経験豊富なエンジニアが多く在籍しているものと考えております。

 

②AIベース モダナイゼーション

 当社は、エンジニアによるシステム開発の生産性向上を目的として、AI駆動開発(注25)を積極的に推進し、各システム開発プロジェクトにおいて実践しております。AI技術の進展に伴い、高度なスキルを持つエンジニアがAIツールを活用することにより、当社の技術的優位性の向上が見込まれると考えております。実際に、従来は数週間を要していた業務が数日で完了するなど、エンジニアリング効率の向上が確認されております。

 AIの活用はアジャイル型開発だけではなく、従来型のウォーターフォール型開発に加え、グリーンフィールド型開発(注26)及びブラウンフィールド型開発(注27)にも実践しており、あらゆる開発手法に適用が可能です。

 また、一般的なシステム開発は、要件定義、設計、開発、テスト、保守・運用の順に進行しますが、当社では、以下のとおり全ての工程でAIを活用することで業務の自動化を行い、エンジニアの生産性向上を実現しております。

 

・要件定義

既存コードの解析や顧客ヒアリング結果に基づき要件を整理し、要件の策定やユーザーストーリー・見積りの大枠作成等に活用しております。

・設計

要求事項や制約条件をもとにアーキテクチャの検討・図示化を行い、設計段階での不備発見に活用しております。既存システムのソースコードからドキュメントを生成することにも活用しております。

・開発

レガシーな言語であるCOBOL等から、汎用性の高いJava等への変換やソースコードの品質検証にAIを活用し、開発期間の短縮を実現しております。当該領域は今後コモディティ化が進むと想定されますが、引き続き効率化の取組みを継続します。

・テスト

ソースコードから複雑かつ高度なシナリオテスト(注28)の自動生成を行っております。これにより、潜在的な不具合や脆弱性の検出精度が向上し、品質保証体制の強化につながっております。特に、テスト工程は、AIによる効率化効果が最も高い領域であり、当社が現段階で他社との差別化を図りやすい分野と位置付けております。

・保守・運用

障害発生時の原因特定の自動化やソースコード修正時の調査の自動化等に活用しております。

 

(システム開発工程におけるAI活用)

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 当社では、これらのAI活用をプロジェクト内で本格的に開始しておりますが、豊富な経験を有するハイエンド・エンジニアの知見をAI活用に反映して高度化することで、さらにエンジニアリングサービスの生産性と品質向上につなげております。将来的には、生産性の向上によって収益力を強化し、AI駆動開発で培ったノウハウをソリューションとして顧客へ提供することで、フロー型収入とストック型収入を拡大し、収益性を高めることを目指しております。

 

(AI活用拡大に向けた取組み)

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③アジャイルカルチャー

 当社には、アジャイル型開発の経験が豊富なエンジニアが多数在籍しており、独自のアジャイルカルチャーを有するエンジニア組織となっております。顧客と共創しながら価値を創出するシステム開発の共同パートナーとして、開発支援を行っております。アジャイル型の開発手法を推進することで、プロジェクト進行中に変化する要件や状況にも柔軟かつ迅速に対応することが可能です。

 当社のアジャイル型開発は、顧客と密接にリアルタイムで連携しながらシステム開発を行っており、従来のウォーターフォール型開発と比べて、開発のタイムラグが少なくなることから、システム開発のスピードが高まり、より短期間でのシステム開発が可能となります。 また、システム開発の内製化を推進する顧客に対しては、当社独自の技術やプロジェクトマネジメントのノウハウ「LiNKX WAY(注29)」を活用した内製化支援を行っております。これにより、顧客は品質の高いシステムを開発できるチームを構築し、過度に特定のシステムインテグレーターへ依存するベンダーロックインを回避し、顧客主導でシステム開発を推進することが可能となります。

 さらに、当社では、顧客の開発力強化を目的として、AI活用を含んだ「LiNKX WAY」のサービス提供に取組んでおります。具体的には、顧客に最適なAIフレームワークを提供し、それらを活用して開発の効率化や迅速化を実現するとともに、当社エンジニアがプロジェクトに参画し、顧客に伴走しながらシステム開発力向上を支援しております。

 

これらの特徴を活かして、当社では難易度の高いシステムモダナイゼーションを実現するために、自社ソリューションと最先端の技術・開発手法を最大限に活用しております。

 

(当社システムモダナイゼーション技術の特徴)

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(サービス名称)

・AXcelerator(アクセラレーター):

 当社が提供するAIを活用したレガシーシステムをモダン化するためのソリューション。設計書・仕様書等が存在しない老朽化したシステムのソースコード等を自動解析することでシステムの構造を可視化し、システムごとの依存関係を特定。また、旧プログラミング言語から新プログラミング言語へ転換するための仕様書作成やコード変換を自動で行うことで、新システムへの移行設計の精度向上と工数削減の実現を支援。

・BX Connect(ビーエックス・コネクト):

 当社が提供する銀行向けAPIゲートウェイシステムと接続するためのソリューション。レガシーな勘定系システムとモダンな外部システムを接続するための認証・認可や接続管理等の機能を個別に提供する。

・LabHub(ラボハブ):

 当社が提供する研究開発分野向けのデジタルプラットフォームサービス。研究開発プロセスのデジタル化を実現し、品質向上と生産性の向上に貢献するための機能を提供する。

・shikAI(シカイ):

 当社が提供する視覚障がい者向けナビゲーションシステム。点字ブロック上に表示されたQRコード(注)を、専用アプリで起動したスマートフォンのカメラで読み取ることで、現在地から目的地までの正確な移動ルートを音声で誘導ご案内するシステム。

・Teradata VantageCloud(テラデータ・ヴァンテージクラウド):

 Teradataが提供するハイブリッド/マルチクラウドデータ分析プラットフォーム。クラウド環境で利用できるだけではなく、オンプレミス環境、そしてこれらを組み合わせるマルチクラウド、ハイブリッドクラウドで構築することができる。

 (注)QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

 

 

 

(4)事業系統図

 当社の事業系統図は、以下のとおりであります。なお、当社では、システム開発支援を自社従業員にて行っておりますが、デザイン等のノンコア業務については、一部外注先を活用しております。他社クラウドサービスやSaaS等の利用料については、当社はライセンス販売によるマージン分のみを当社の収益として認識しております。

 

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(用語解説)

注書き

用語

用語の定義

注1

ミッション・クリティカル・システム

社会インフラを支える重要なシステムのこと。24時間365日稼働し続けることが求められる金融機関の基幹系システム等がある。障害発生時の影響が大きいため、高い信頼性や可用性が求められる。

注2

システムのモダン化

老朽化したシステム(レガシーシステム)を、最新の技術やビジネス環境に合わせて刷新すること。一般的には、これにより、柔軟性、拡張性、セキュリティの向上、運用コストの削減等が期待できる。

注3

DX

デジタル・トランスフォーメーションの略称。企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズに基づき、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

注4

クラウドネイティブ

クラウド活用で得られるメリットを最大限活かすための最適化の技術やアーキテクチャのことを指す言葉。また、最初からクラウド上で動作することを前提として設計・開発されたシステムやアプリケーション、またソフトウェア開発のアプローチを指す。

注5

AI技術

人工知能(Artificial Intelligence)を活用し、コンピュータに学習、推論、判断などの人間と同等の知能活動を行わせる技術の総称。当社においては、機械学習や自然言語処理を用いて、複雑化した大規模レガシーシステムのソースコードやドキュメントを自動解析することで、システム構造の可視化、依存関係の特定、及び新システムへの移行設計の精度向上と工数削減を実現する。

注6

アーキテクチャ

システムやソフトウェア、ネットワークの全体的な構造や設計方法を指す言葉。

注7

勘定系システム

金融機関において、入出金や資金の決済、口座や融資の残高管理、利息計算等の勘定処理を行うシステムのこと。一般的には、金融機関の業務の中枢を担うため、大規模なシステムでミッション・クリティカル・システムとして位置付けられる。

注8

APIゲートウェイシステム

APIとは、Application Programming Interfaceの略称。APIゲートウェイシステムとは、ソフトウェアやアプリケーション等の一部を外部に向けて公開することにより、第三者が開発したソフトウェアと機能を共有し、自社のシステムと接続できるようにするためのシステムのこと。

注9

ENABLER(イネーブラー)

何かを可能にする人の意味。当社の場合、顧客のシステム開発を支援することで、黒子として、顧客のビジネスの成功や社会をより良くすることに貢献することを目指している。

注10

ウォーターフォール型開発

システム開発で用いられる開発手法の一種。システム開発には多くの工程(プロセス)が存在し、この工程を上から順番に行い、それぞれの工程で担当が区切られていることが、ウォーターフォール型開発の特徴。

注11

アジャイル型開発

システム開発で用いられる開発手法の一種。大きな単位でシステムを区切ることなく、小単位で実装とテストを繰り返して開発を進めていくことが特徴。一般的には、従来のウォーターフォール型開発と比べて開発期間が短縮されるため、アジャイル(素早い)と呼ばれている。

注12

BaaS

「Banking as a Service」の略称。銀行が提供している機能を、APIを経由して外部にクラウドサービスとして提供する仕組みのこと。金融機関ではない企業もBaaSを利用することで、銀行業の免許を取得することなく自社のサービスに決済・為替といった銀行機能を組み込むことができる。

注13

デジタルバンク

完全クラウドベースの独自勘定系システムを構築するアプリ専業の銀行。既存の銀行の仕組みや業務を踏襲するのではなく、デジタル技術を起点として、アプリ専業の銀行に必要な機能を開発する思想でシステムを構築している。

注14

オンプレミス

企業が自社でサーバー等のITインフラを保有し、運用管理を行う形態のこと。自社運用とも呼ばれ、従来型のシステム構築方法として、クラウドサーバーが台頭するまでは一般的な運用方法であった。

注15

リファレンス・アーキテクチャ

システム開発の設計において、業界のベスト・プラクティスに基づいた推奨される構造、構成要素及び統合方法を示す設計テンプレートのこと。これを利用することで、設計の効率化、品質向上、リスク軽減、標準化が可能となり、特定の技術ソリューションの迅速な導入が可能となる。

注16

COBOL

1959年にアメリカで開発されたプログラミング言語で、Common Business Oriented Languageの略称。事務処理や会計処理に適した言語であり、現在でも基幹システムや業務システムで広く利用されている。レガシーな言語のため、そのメンテナンスコストが課題となっている。

注17

Java

1995年に開発されたプログラミング言語で、汎用性が高くプラットフォームに依存しないという特徴があり、異なるOS上でも同じように動作することが可能である。データと処理をオブジェクトとして扱うことで、プログラムの設計や保守を容易にすることができるため、世界中で広く利用されている。

注18

センターカット

銀行の勘定系システムにおいて、公共料金やクレジットカードの引き落とし、給与振込等の大量の取引を夜間に一括で処理する機能。勘定系システムにおける最も重要な機能の一つであり、高速かつ正確にデータを処理することが要求される。

注19

PoC

Proof of Concept(概念実証)の略称。新しい技術や新規事業等の実現可能性を検証するために行う実験的工程を指す用語。

注20

モノリシック

モノリシック(monolithic)とは、一体となっている、あるいは一枚岩的なものという意味。ソフトウェア開発においては、システム全体が単一のコードベースで構成され、分割できない状態を指す。

注21

マイクロサービス

マイクロサービスとは、大規模なアプリケーションを小さな独立したサービスに分割(モジュール化)し、それらを組み合わせてシステムを構築するアーキテクチャのこと。一般的には、マイクロサービスは、サービス単位で開発・変更等が可能であるため、柔軟にシステムを拡張・変更できるとされている。

注22

準委任契約

業務委託契約の契約形態の一つ。成果物の完成を目的とする請負契約とは異なり、業務の遂行自体を目的とする点が特徴で、一般的には、システム開発やコンサルティングサービス等を対象とした業務委託に用いられる。

注23

ベンダーロックイン

企業がシステム開発等において、特定のベンダーだけに依存した結果、そのベンダー以外の製品やサービスへの移行が困難となる状況に陥ること。一般的に、ベンダーロックインが起こると、システムの詳細をそのベンダーしか把握しておらず、保守・運用を含め長期間そのベンダーと契約を続けざるを得なくなり、システムコストが増加する。

注24

ハイエンド・エンジニア

クラウドネイティブで世界標準のシステム設計が行える技術とAIを高次元で活用できる技術を有するエンジニアと、システムモダナイゼーションのプロジェクトマネジメントやDXコンサルティングを行うソリューション・コンサルタントで、当社独自のコーディングテスト等による厳格な採用選考を通過した顧客プロジェクトにアサインされる稼働対象人員を指す。

注25

AI駆動開発

システム開発の業務に、AI技術を組み込むこと。当社の場合、コード生成、ドキュメント作成、テスト等の反復作業を大幅に自動化し、生産性と品質の向上のために活用している。

注26

グリーンフィールド型開発

システム開発で用いられる開発手法の一種。既存のシステムやインフラに縛られず、ゼロから新しくシステムを構築される手法で、スクラッチ型開発とも言われる。

注27

ブラウンフィールド型開発

システム開発で用いられる開発手法の一種。既存のシステム環境やデータ、プロセスを活用しつつ、一部でアップグレードや新しい技術の統合を行う開発手法。

注28

シナリオテスト

実際のユーザー操作や業務フローに沿って、システムの一連の動作を検証するテストの手法。機能ごとの動作確認ではなく、シナリオ(物語)形式でデータ連携や画面遷移の不具合を検出する。

注29

LiNKX WAY

当社のエンジニアリング・ファーストの経営理念に基づき、エンジニアが最高のパフォーマンスを発揮するために、独自のエンジニアリング手法、プロジェクト遂行におけるオペレーション、AI活用方法等のノウハウを集約したもの。

 

 

 

【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2026/06 単独3Q累計実績 1,386 383 382 238
2026/06 単独会社予想 1,902 406 367 228
2025/06 単独実績 1,373 336 336 227
2024/06 単独実績 827 138 137 87

決算期 種別 EPS BPS 配当
2026/06 単独会社予想 34.68 - 0.00

上場時発行済株数 6,787,400株(別に潜在株式546,500株)
公開株数 1,687,800株(公募189,100株、売り出し1,278,600株、オーバーアロットメント220,100株)
調達資金使途 人件費、採用費

PER:22.8

PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:13.3億
公募時時価:54億
​   

 【株主構成】 以下180日

小西祐一 取締役、代表取締役の血族 5,323,000 74.50% 売出1,075,300
小西享 代表取締役会長 556,000 7.78% 売出 112,400
オサムニア・モハメッド 代表取締役社長CEO 418,000 5.85%  売出70,700
QR2号ファンド投組 投資業(ファンド) 215,000 3.01%
ベイレリャン・アンソニー 従業員 100,000 1.40% 売出20,200
匿名1 従業員 70,000 0.98%
匿名2 従業員 70,000 0.98%
匿名3 従業員 68,000 0.95%
(株)福岡銀行 資本業務提携先の子会社 54,300 0.76%

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人及び売出人である小西祐一、売出人である小西享、オサムニア・モハメッド及びベイレリャン・アンソニー、当社株主であるQR2号ファンド投資事業有限責任組合及び株式会社福岡銀行並びに当社新株予約権者である33名は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2026年12月19日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、元引受契約締結日に保有する当社普通株式(当社新株予約権を含む。)の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)を行わない旨合意しております。

 また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、2026年5月21日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)を行わない旨合意しております。

【代表者】

代表者名 オサムニア・モハメッド(上場時39歳7カ月)/1986年生
本店所在地 東京都港区赤坂
設立年 2020年
従業員数 109人 (2026/04/30現在)(平均34.5歳、年収814.1万円)
事業内容 金融分野を中心とした基幹システムなどのモダナイゼーション事業
URL https://www.linkx.dev
株主数 6人 (目論見書より)
資本金 213,483,000円 (2026/05/21現在)


【幹事団】

主幹事証券 野村 - -
引受証券 三菱UFJモルガン・スタンレー - -
引受証券 SMBC日興 - -
引受証券 みずほ - -
引受証券 SBI - -
引受証券 楽天 - -
引受証券 マネックス - -
引受証券 松井 - -
引受証券 FFG - -
引受証券 東海東京 - -

【参考類似企業】今期予想PER(5/25)

155A 情報戦略 21.0倍 (連結予想)
3697 SHIFT 12.8倍 (連結予想)
3816 大和コン 22.9倍 (連結予想)
4069 BlueMeme 30.3倍 (連結予想)
4076 シイエヌエス 9.3倍 (連結予想)
4198 テンダ 123.7倍 (連結予想)
4421 DIシステム 10.2倍 (連結予想)
4687 TDCソフト 11.4倍 (連結予想)
4769 IC 21.1倍 (連結予想)
5257 ノバシステム 7.9倍 (単独予想)
550A ソフトテックス 8.9倍 (単独予想)
9928 ミロク情報 10.8倍 (連結予想)

【私見】

 金融を中心としたシステム開発で、売上の半分が北国銀行で、その他、トライアルHDやふくおかFGなど優良企業を顧客とし技術力は高そうな企業です。代表も外国人で、技術者も外国人が多く異色な企業ではあります。業績の伸びは良いですが、PERからは同業のやや上の水準で成長がないと上値はないかもしれません。ロックも完全で需給不安はないのでそこそこ上がるとは思いますが、業種から短期で大きく上がる銘柄ではないでしょう。

想定価額:710円
仮条件上限:790円
初値予想:1200円
ブック申し込み度・・・やや強気
セカンダリー期待度・・・中立

総合評価3.5

2026年6月3日水曜日

IPO分析(GO)

 【スケジュール】

仮条件決定 2026/06/01
ブックビルディング期間 2026/06/02 - 06/05
公開価格決定 2026/06/08
申込期間 2026/06/09 - 06/12
上場日 2026/06/16

【事業内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(3社)、関連会社(2社)の計6社で構成されております。

 当社グループでは、「移動で人を幸せに。」というミッションのもと、「日本を動かす、社会インフラへ。」をビジョンに掲げ、日本のモビリティプラットフォーム、モビリティインフラとなることを目指し、タクシーを軸にモビリティとテクノロジーを掛け合わせた幅広い事業を展開しております。

 当社グループが提供する事業セグメントは「GO事業」及び「その他」に区分されます。GO事業におけるサービスには、主力サービスであるタクシーアプリ『GO』、高級車による上質な移動体験を提供する『GO PREMIUM』や、ビジネス利用に特化した法人向けサービス『GO BUSINESS』からなる「アプリ配車」に加え、決済、広告、端末、タクシーチケット等タクシーアプリに付帯する「タクシー関連サービス」が含まれます。また、「その他」においては、インキュベーション事業として、EVタクシー導入に向けた車両や充電サービスやエネルギーマネジメント等を提供するGX関連サービス、市中での急速充電スポットの検索・予約・決済サービス『GO Charge』の展開、タクシー相乗りサービス『GOエコノミー』の開発・運営、自動運転タクシーの実装に向けた実証実験、物流業界向けのソリューション提供等に向けた新規事業開発等、モビリティに関連する様々な取り組みを行っております。

 我が国のタクシー業界は、規制業種であるがゆえに収益性が低く、設備投資費用が低廉にならざるを得ない状況があることに加え、比較的規模の小さい事業者が多く、自社でのサービス開発が困難であること等を背景として、業界全体のデジタル化の遅れが大きな課題になっていると認識しております。また近年では、タクシードライバーの高齢化や人材不足もあり、厳しい事業環境が続いていると認識しております。このような環境下、当社グループは、2011年に日本初のタクシーアプリ『日本交通タクシー配車』を開始し、株式会社ディー・エヌ・エーのタクシーアプリ関連事業との統合を経て、2020年にタクシーアプリ『GO』の提供を開始いたしました。2021年には法人向けサービスである『GO BUSINESS』を開始し、以降、日本国内におけるタクシー配車のプラットフォーマーとしての地位を確立してまいりました。

 当社は東京本社に加え、大阪、札幌、名古屋、広島、福岡、沖縄に拠点を有しています(2026年3月時点)。タクシー事業者とのネットワークを全国的に構築しており、2025年12月時点で、『GO』が利用可能なタクシー台数は約85,000台(注1)まで拡大しております。足元では、『GO』の2018年4月からの累計ダウンロード数が3,500万(2026年2月時点)(注2)、『GO BUSINESS』の契約件数が15,000件を超える(2026年3月時点)等堅調に拡大しておりますが、パートナータクシー事業者(注3)のアプリ配車の利用率(注4)は2025年5月期時点で26%と依然として限定的であり、今後さらなる市場の拡大を見込んでおります。また、中長期的にはタクシーで培った知見を運輸業界全体の課題解決に繋げることで、日本のモビリティプラットフォーム、モビリティインフラの構築を実現してまいります。

 

(図表1)タクシーアプリ『GO』のパートナータクシー事業者(注3)におけるアプリ配車の利用率(注4)

0201010_001.png

 

 

(図表2)東京におけるGOアプリを使用して配車した実車数(注5)と配車依頼することができるタクシー台数の推移(注6)

0201010_002.png

 

(注)

1.タクシーアプリ『GO』を用いて配車依頼をすることができるタクシーの台数。

2.出所:Sensor Tower。2018年4月以降のApp Store及びGoogle Playでのダウンロード数の累計値。タクシーアプリ『GO』の提供開始(2020年9月)以前は、前身である『MOV』アプリ及び『JapanTaxi』アプリの数値を合算しています。

3.パートナータクシー事業者とは、タクシーアプリ『GO』による配車を依頼することができるタクシー事業者を指します。

4.2021年5月期は2020年9月以降のデータ。主要な10都道府県(北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県及び福岡県)における、GOのパートナータクシー事業者の年間実車数に対するGOのパートナータクシー事業者がGOアプリを使用して配車した年間実車数の割合。

5.実車数とは、ユーザーがタクシーアプリ『GO』を通じて配車注文したタクシーに乗車した回数を指します。

6.東京都内の営業所に所属し、かつタクシーアプリ『GO』を用いて配車依頼をすることができるタクシーの台数を表示しています。

7.2022年5月期及び2025年5月期の実車数の比較。

 

 当社グループの事業セグメントは「GO事業」及び「その他」に区分されます。各セグメントの主な内容は下表のとおりです。

セグメント

サービス

(2025年5月期売上構成比)

事業の内容

GO事業

アプリ配車

(43.2%)

タクシーアプリ『GO』

 個人ユーザー向けにタクシー配車サービスを提供、タクシー車両とのリアルタイムな位置情報連携と高度な配車ロジックにより「早く乗れる」を実現しております。

 ユーザーは、①GOアプリをダウンロード、②アプリで乗車位置を指定しタクシーを呼ぶ、③配車されたタクシーに乗り目的地まで移動(事前指定も可能)、④決済、の簡単な手順でご利用いただけます。

プレミアム車両配車『GO PREMIUM』

 『GO』のオプションサービスとして、配車時にアルファード等の高級車両を指定することができます。タクシーアプリ『GO』のお客様乗車後評価において高評価を獲得している乗務員やハイヤー乗務員が中心となって運行し、良質な接客サービスを提供いたします。最大6名までのグループ移動や、荷物の多い旅行客の移動にも適しています。

法人向けタクシーアプリ『GO BUSINESS』

 『GO』の法人版サービスとして、アプリ配車サービスに加え、料金の請求書払いや社員のタクシー利用管理・経費管理等、ビジネスシーンに特化したサービスを提供しております。ご登録企業の従業員はGOアプリ内でプライベート利用とビジネス利用を切り替えることが可能であり、ビジネス利用の場合は乗車時の決済が不要となります。請求書払いは部署やプロジェクト単位で管理することが可能であり、登録企業側は経費精算や利用管理等、タクシー利用に係る業務を効率化させることが可能です。

タクシー関連サービス

(43.5%)

決済

 車内決済サービスにおいては、当社サービスである『GO Pay』の他、様々な決済手段を提供しております。『GO Pay』に事前ご登録いただくことで降車時の決済が不要となり、キャッシュレス・ペーパーレスなタクシー体験を提供しております。

広告

 広告サービスにおいては、関係会社の株式会社IRISにおいて、タクシー後部座席のタブレット端末画面を媒体とした動画広告の配信を行う、タクシーメディア『TOKYO PRIME』を展開しております。

端末

 タクシー事業者に対し、乗務員向け端末、車内に設置する決済端末及び広告端末等を提供しております。

タクシーチケット

 電子タクシーチケットに加え、関係会社である愛のタクシーチケット株式会社において紙媒体のタクシーチケットサービスを展開しております。

その他

(13.3%)

交通・運送等モビリティに関連する新規事業(インキュベーション事業)

 GX関連サービスとして、EVタクシー導入に向けた車両や充電サービスの提供、エネルギーマネジメント等に取り組んでおります。また、市中での急速充電スポットの検索・予約・決済サービス『GO Charge』を展開しております。

 加えて、タクシー相乗りサービス『GOエコノミー』の開発・運営や自動運転タクシーの実装に向けた実証実験、物流業界向けのソリューション提供等に向けた新規事業開発等に取り組んでおります。関係会社である株式会社MOMO Aにおいて、ネットスーパーを主な対象とする軽貨物利用運送事業を展開しております。

  

【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2026/05 連結3Q累計実績 30,095 5,491 5,481 5,825
2026/05 連結会社予想 40,800 7,000 6,700 6,400
2025/05 連結実績 31,434 2,728 2,632 2,000
2024/05 連結実績 23,955 -1,910 -1,985 -3,307

1株あたりの数値(単位:円)
決算期 種別 EPS BPS 配当
2026/05 連結会社予想 82.39 289.56 0.00

上場時発行済株数 77,679,600株(別に潜在株式8,606,800株)
公開株数 40,482,900株(売り出し36,936,900株(国内売出し12,647,100株、海外売出し24,289,800株)、オーバーアロットメント3,546,000株)
調達資金使途 自動運転タクシーの研究開発資金

海外売出しについて
 引受人の買取引受けによる国内売出し及びオーバーアロットメントによる売出しと同時に、海外市場(ただし、米国においては1933年米国証券法に基づくルール144Aに従った適格機関投資家に対する販売のみとする。)における売出し(海外売出し)が、Goldman Sachs International 、Merrill Lynch International及びNomura International plcを共同主幹事引受会社兼ジョイント・ブックランナーとする海外引受会社の総額個別買取引受けにより行われる予定であります。

PER:29.1

PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:971億
公募時時価:1864億
​   
 【株主構成】 

日本交通ホールディングス(株) その他の関係会社 20,000,000 23.20% 360日
(株)ディー・エヌ・エー その他の関係会社 20,000,000 23.20% 180日
(株)NTTドコモ 特別利害関係者など 14,198,400 16.50% 180日  売出11,358,800 
トヨタ自動車(株) 特別利害関係者など 5,000,000 5.80% 180日 売出1,250,000 
グローバルグロースホールディングスツー(同) 投資業(ファンド) 4,935,200 5.70% 180日
あいおいニッセイ同和損害保険(株) 投資業(ファンド) 4,798,500 5.60% 180日 売出2,399,200 
中島宏 代表取締役社長 2,256,000 2.60% 180日
川鍋一朗 代表取締役会長 1,866,200 2.20% 180日
(株)SMBC信託銀行 投資業(ファンド) 1,700,000 2.00% 180日 売出1,700,000 
KDDI(株) 特別利害関係者など 1,500,000 1.70% 180日 売出1,500,000 
Kakao Mobility Corp. 特別利害関係者など 1,000,000 1.20% 180日
東京センチュリー(株) 特別利害関係者など 1,000,000 1.20% 180日 売出500,000 
●その他売出し

㈱電通グループ 634,900 株

㈱アイシン 500,000 株

㈱デンソー 500,000 株 

AVI Japan Opportunity Trust plc 270,000 株

豊田通商㈱200,000 株 

 グローバル・オファリングに関連して、引受人の買取引受けによる国内売出し及び海外売出しに係る売出人である株式会社ディー・エヌ・エー、引受人の買取引受けによる国内売出しに係る売出人であるあいおいニッセイ同和損害保険株式会社及び東京センチュリー株式会社、海外売出しに係る売出人である株式会社NTTドコモ及びトヨタ自動車株式会社、当社株主であるグローバルグロースホールディングスツー合同会社、Kakao Mobility Corp.、West Street Growth EE HK Limited日本支店、合同会社乃木坂ホールディングス、帝都自動車交通株式会社、大和自動車交通株式会社、岡山交通株式会社及び株式会社フリークアウト・ホールディングス並びに当社の新株予約権者である中島宏、川鍋一朗及び寺田航平は、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2026年12月12日(当日を含む。)までの期間(以下「ロックアップ期間(1)」という。)中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式の譲渡又は処分等(ただし、引受人の買取引受けによる国内売出し及び海外売出し等を除く。)を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。

 また、貸株人である日本交通ホールディングス株式会社は、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後360日目の2027年6月10日(当日を含む。)までの期間(以下「ロックアップ期間(2)」といい、ロックアップ期間(1)と合わせて「ロックアップ期間」という。)中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式の譲渡又は処分等(ただし、オーバーアロットメントによる売出しのための当社普通株式の貸付け及び上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2026年12月12日(当日を含む。)以降の当社株式に対する担保設定(ただし、4,300,000株を上限とする。)等を除く。)を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。

【代表者】

代表者名 中島 宏(上場時48歳0カ月)/1978年生
本店所在地 東京都港区麻布台
設立年 1977年
従業員数 558人 (2026/03/31現在)(平均38.5歳、年収887.5万円)、連結602人
事業内容 配車システム提供などモビリティ-関連事業
URL https://goinc.jp/
株主数 21人 (目論見書より)
資本金 100,000,000円 (2026/05/14現在)


【幹事団】

主幹事証券 野村 - -
主幹事証券 ゴールドマン・サックス - -
主幹事証券 BofA - -
主幹事証券 大和 - -
引受証券 三菱UFJモルガン・スタンレー - -
引受証券 SBI - -
引受証券 SMBC日興 - -
引受証券 みずほ - -
引受証券 岩井コスモ - -

【参考類似企業】今期予想PER(5/19)

00001 米ウーバー 21.5倍 (連結予想)
00002 米リフト 17.5倍 (連結予想)
00003 星グラブHD 29.4倍 (連結予想)
00004 韓カカオ 26.1倍 (連結予想)

【私見】

 タクシーを使うなら、Goアプリというように誰もが使うようになりつつあります。手数料がかかるので毎度使うものではないですが、急ぎや場所によっては必須のものなりました。業績は赤字かと思いましたが、既に黒字転換しており、収益のでるビシネスモデルになっており、次の決算を加味すれば割高感はないと思います。吸収金額は大きいものの海外が7割で、人気の高さが分かります。株主構成も大手企業が並び、今回の売出しで姿を消す株主もいますが、需給も問題はないと思います。

地合いも良く、久々のIPOということもあり、初値段階で人気になる可能性は高く、オリオンビールのようなイメージです。

 
想定価額:2350円
仮条件上限:2400円
初値予想:3800円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立〜やや強気

総合評価4

2026年6月2日火曜日

IPO初値予想2026

2/13 TOブックス 日興 3810円  4500円 3.5 3595円 ▲5.7%

2/24 イノバセル 野村 1350円  1400円 3   1248円 ▲7.5%

2/27 ギークリー 野村 1900円  1900円 3.5  1757円 ▲7.3%

3/10 グリーンライト・再エネインフラ投資法人 みずほ 80000円 80000円 3   80000円  0 ±0

3/25 ベーシック 岡三 870円  800円 3

3/25 ジェイファーマ SBI 880円 809円 2.5

3/27 セイワHD SBI 1250円 1400円 3.5 1220円 ▲2.4

4/2 レクメド 野村 1120円 1000円~1500円 2.5  中止

4/2 ビタブリッドジャパン SBI 1370円 1370円 3

4/6 システムエグゼ みずほ 950円 1100円 3.5  1061円 11%

4/7 ヒトトヒトHD 野村 430円 430円 3 422円 ▲1.7%

4/9 ソフトテックス 岡三 1940円 2600円 3  3200円 65%

4/21 バトンズ 大和 660円 1500円 4    1674円 154%

4/22 SQUEEZE  SBI 3110円 3110円 3.5  3250円 4.5%

4/23 犬猫生活 SBI 2990円 3600円 3.5   3500円 17%

4/24 梅乃宿酒造 日興 600円 700円 3   900円 50%

6/16 GO 野村 2400円 3,500 4

6/23  LiNKX 野村 790円 1200円 3.5





2026年5月27日水曜日

上場承認(ネイス)

ネイス株式会社 

上場予定日  2026年6月30日 

市場区分  グロース市場 

代 表 者 の 役 職 氏 名  代表取締役社長 南 友介 

本店所在地  〒102‐0071 東京都千代田区富士見一丁目3番11号 

設立年月日  2010年9月1日 

事業の内容  子ども向け体操教室の運営(直営及びフランチャイズ方式)及び、児童

発達支援・放課後等デイサービス施設の運営(直営方式) 

コード  サービス業・589A 

上場時発行済株式総数  4,100,000株 

資本金  38,000千円

事業年度  9月1日から8月31日 

幹事取引参加者  岡三証券㈱  

公募   100,000 株                  

売出し(引受人の買取引受による売出し)   1,050,000株 

売出し(オーバーアロットメントによる売出し) 172,500株 

売 出 株 放 出 元  南 友介               1,050,000 株 

フ ゙ック・ビルディング期間  2026年6月12日から6月18日まで 

元引受取引参加者等  岡三証券㈱、㈱SBI証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱、 

松井証券㈱、マネックス証券㈱、むさし証券㈱

想定価額1,290円  

吸収金額17億

時価総額52億

予想レンジ1,300円~2,000円

評価:3.5

私見:岡三主幹事で業種の真新しさないのですが、需給は良く店舗拡大で業績は伸びているので一定の評価はされるでしょうか。