【事業内容】
(1)事業の概要
(ⅰ)直営店
当社が店舗設備投資を実施し、当社の従業員が店舗を運営し、会員からの会費や販売商品等から収入を得ており、「直営売上」として売上計上しております。
(ⅱ)FC店
FC加盟企業と締結するフランチャイズ契約に基づき、店舗設備投資及び店舗スタッフの人件費を含む店舗運営に関わる全ての費用をFC加盟企業の負担により運営する形態であります。
出店時の物件選定やプランニング等のサービス提供、またブランド使用権や継続的な指導の対価として会員数に応じたロイヤリティ、当社システム利用料、広告等分担金・広告宣伝費等を受領しており、「運営売上」として売上計上しております。
また、FC加盟企業から契約締結時に受領した加盟金、開業監修費、当社システム導入費及びFC店の新規出店に必要となるフィットネストレーニング機器、並びに店舗運営備品等の代金を受領しており、「開発売上」として売上計上しております。
さらに、新規出店により直営店数が増加し事業戦略上FC店化すべきと判断した際、FCオーナーに対して直営店売却を実施して対価を受領しており、こちらも「開発売上」として売上計上しております。
なお、2023年10月期の売上構成について直営売上1,194百万円(売上構成比率26.7%)、運営売上1,058百万円(同23.6%)、開発売上2,207百万円(同49.3%)、その他売上20百万円(同0.5%)となります。
(2)事業の特徴
(ⅰ)アミューズメントフィットネスクラブ
フィットネストレーニング機器だけを設置した単なるフィットネスクラブではなく、会員が気軽に「楽しみながら健康になれる」「楽しみながら目標達成できる」のがアミューズメントフィットネスクラブであり、FIT-GOLF(シミュレーションゴルフ)やFIT-SAUNA(個室サウナ)をはじめ、FIT-RACE(プロドライバー監修の本格レーシングシミュレーター)、FIT-LOUNGE(PCを持ち込んで仕事やオンラインミーティングができるコワーキングスペース)、セルフエステ等のアミューズメント設備を自らの趣味嗜好に合わせて利用することを可能とした五感で楽しめる空間の実現を目指しております。
また、会員は入会場所に関係なく全店舗で利用できるため、ちょっとした空き時間や仕事帰りには近くの店舗、休日は自宅近くの店舗利用等、ライフスタイルに合わせた利用が可能となっております。
その結果として、当社の顧客層は、24時間フィットネスクラブで多数を占める20歳代及び30歳代の男性だけでなく、40歳代以降に占める比率及び女性の占める比率が向上しております。
加えて当社は、①居抜き物件を主体とした出店によるコスト削減、②建材及び設備品の海外直接大量仕入れと在庫ストックによるコスト削減、③床・壁・天井・設備の既存店再利用によるコスト削減、④自社で内製化した店舗プランの作成及び空間デザインによるコスト削減、⑤物件契約から店舗オープンまでの工期を管理し、スピードの加速とコスト削減に繋げており、これらを実施することにより低コストでハイクオリティな設計・施工システムを実現しております。その結果2024年5月末時点においての会費価格帯は、通常会費:7,150円(税込)、FIT-GOLF利用会員会費:7,678円(税込)となっております。
(ⅱ)AI顔認証
AI顔認証による全店舗相互利用を実現しており、会員が気軽に手ぶらで近隣店舗に入館できる仕組みを構築しております。また、鍵の貸し借りによる不正入館の防止、並びに犯罪及びトラブルを未然に防ぐことを可能にしており、当社はなりすましによる不正入館ゼロを目指しております。
(ⅲ)出店戦略
創業からこれまでは愛知・岐阜・三重エリアを中心に、近隣住民が日常的に利用出来るような駅から徒歩数分内の物件や車で通える郊外型ロードサイド、またビジネス街において仕事帰りに気軽に立ち寄れるような立地を中心に出店しておりました。近年では、ターミナル駅、商業ビル内への出店に加え、日本全国の未出店エリアへの新規出店も進めております。なお、全店舗に対して愛知・岐阜・三重エリアの店舗が占める割合は57.0%となっております(2024年5月末時点)。
デベロッパー、不動産業者等から独自のルートで入手した物件情報に対して、これまでの実績に基づいた「商圏」「動線」「地点」の視点でのマーケティングリサーチを実施し、その評価に基づき優良と判断した物件へ出店しております。
また、物件決定前に独自の重回帰分析ツールによる精度の高い入会数予測を行い、ドミナント出店による相互利用・近隣店舗に別のマシンメーカーやアミューズメントサービスを展開することによる出店拡大をはじめ、未出店エリアへの出店においても戦略的に行っております。
結果として、創業以降、店舗撤退・閉鎖(試験的に運営した店舗を除く)の実績はなく、現時点(2024年5月末時点)において、店舗数、会員数は以下のとおりです。
■フィットイージー店舗数及び会員数(全社計)
店舗数 158店舗
会員数 123,393人
■フィットイージー店舗数及び会員数(直営店)
店舗数 25店舗
会員数 18,206人
■フィットイージー店舗数及び会員数(FC店)
店舗数 133店舗
会員数 105,187人
■エリア別出店状況
北海道エリア 2店舗
東北エリア 4店舗
関東エリア 16店舗
中部エリア 104店舗
近畿エリア 18店舗
中国エリア 4店舗
四国エリア 3店舗
九州エリア 7店舗
(ⅳ)FC運営
長期安定的なFC店舗の収益性について、下記の特徴があります。
・近隣会員の日常利用による多頻度来店により、退会率の低減及び会員数の安定を目指しております。
・FC店の会費も本部にて集約しているため、回収業務及び未回収管理を本部が代行しております。
・本部による物件の転貸借による一元的な管理により地代・賃料が低いこと、また役割分担・行動予定表によるスタッフ業務のシステム化に伴いオペレーション負荷が低く、店舗の人件費コントロールが比較的容易であることにより、長期的に安定した利益獲得を目指しております。
・出店候補地の選定から店舗設計、スタッフのトレーニング等、出店プロセス全体をFC加盟店経営者の関与の下で進め、店舗経営へのモチベーション向上につなげております。また、会員数増加がFC加盟店経営者の収入増につながることにより、出店後もFC加盟店経営者のモチベーションを高く維持するよう努めております。
なお、当社では、常に進化を求め、新サービス及び新システムの開発を実施しており、FC加盟店でも同様のサービス展開が可能となっております。このような取り組みから本部とFC加盟店との信頼関係は良好であり、グループ全体での強みとなっております。さらに、本部からはオンラインによる毎月1回の「店舗責任者ミーティング」、スーパーバイザーによる半期に1回の「SV訪問」及び外部業者による「覆面調査(※)」を実施し、FC加盟店の店舗改善にも取り組むことにより、強固な運営体制が実現しております。
(ⅴ)直営店のFC店化
直営店の出店数は30店舗を基本水準として考えております。その中で、新規出店により直営店数が増加し、地の利に長けたFC加盟店に経営を委ねると効率的といった事業戦略上FC化すべきと判断した際にFCオーナーに対して、直営店売却(店舗設備、マシン等含む)を実施しております。
(ⅵ)店舗運営コストの削減
顔認証・熱感知システム、スマート入会システム、FOS管理システム、WEB予約等のDX活用事例や、24時間対話型警備システムを導入することによって、オペレーションの省力化を可能にし、1日スタッフ平均約1.5名での運営を実現しております。なお、ⅮX活用に伴い、CS(顧客満足度)やES(従業員満足度)の向上を目指しております。
また、複数のメーカーからマシンを導入することで、仕入交渉に努めております。
上記のようなDXの活用等による省力化及び仕入コストの低減により、店舗運営コストの削減に努めております。
(ⅶ)信頼感と安心感
安心・安全なフィットネスクラブの運営を目指しております。その一環として、フィットネス産業の健全な発展に寄与する情報提供、教育機会の提供等を通じてフィットネス産業の普及促進、安心して通える快適なクラブ作りに貢献しているFIA(一般社団法人日本フィットネス産業協会)への加盟をしており、また、10万人超の会員情報を扱う事業者として、個人情報の適切な管理体制の構築と運用を目的として、Pマークを2024年4月に取得しております。
(ⅷ)五感で楽しむ空間
会員に非日常で洗練された「サードプレイス(自宅でもない職場でもない第三の場所)」となる空間を提供するために、サービス・接客はもとより、カラーコーディネーターの色彩理論に基づいたマシンのカラーリングやマットの配色、ライティング、床材・壁材・天井・棚等の備品に至るまでの店内全体のデザイン、全店共通の香りのアロマディフューザーの設置、空調管理などを徹底的にこだわり抜き、統一感のある空間を演出することにより、当社の雰囲気や印象を魅力的に表現しております。
【業績等】
決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2024/10 単独3Q累計実績 3,110 899 892 588
2024/10 単独会社予想 6,064 1,487 1,458 930
2023/10 単独実績 4,481 1,113 1,094 722
2022/10 単独実績 3,145 458 442 36
決算期 種別 EPS BPS 配当
2024/10 単独会社予想 61.22 179.74 12.63
上場時発行済株数 15,840,000株(別に潜在株式526,010株)
公開株数 4,945,000株(公募900,000株、売り出し3,400,000株、オーバーアロットメント645,000株)
調達資金使途 新規出店に係る設備投資、ホームページ拡充や基幹システム更新、アプリ開発に係る設備投金、人材投資、借入金の返済
PER:16.2
PBR:
配当利回り:1.3%
公募時吸い上げ資金:49億
公募時時価:157億
【株主構成】
(株)オリーブ 役員らが議決権の過半数所有 8,000,000 51.73% 180日 売出500,000
国江仙嗣 代表取締役社長 6,450,000 41.70% 180日 売出2,900,000
中森勇樹 取締役副社長 300,560 1.94% 180日
国江紀久 取締役、代表取締役の配偶者 200,000 1.29% 180日
守田拓記 常務取締役 104,150 0.67% 180日
新谷永 取締役 77,350 0.50%
星野秀人 取締役 77,350 0.50%
藤原祐次 常務取締役 54,150 0.35%
フィットイージー社員持株会 特別利害関係者など 40,000 0.26% 180日
永江亘 監査役 38,680 0.25% 180日
川島友一郎 従業員、元取締役 38,680 0.25% 180日
国江孝太 代表取締役の血族、従業員、元取締役 38,680 0.25% 180日
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である國江仙嗣、売出人である株式会社オリーブ、並びに当社の株主である中森勇樹、國江紀久、守田拓記及びフィットイージー社員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目の日(2025年1月18日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得することを行わない旨を合意しております。
加えて、当社の新株予約権を保有する中森勇樹、守田拓記、永江亘、川島友一郎、國江孝太及び他2名は主幹事に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしに、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。
【代表者】
代表者名 国江 仙嗣(上場時59歳8カ月)/1964年生
本店所在地 岐阜県岐阜市本町
設立年 2018年
従業員数 43人 (2024/05/31現在)(平均34.9歳、年収461.2万円)
事業内容 アミューズメントフィットネスクラブの運営、企画、FC展開事業
URL https://fiteasy.co.jp/
株主数 6人 (目論見書より)
資本金 100,000,000円 (2024/06/19現在)
代表者生年月日 1964年11月20日生まれ
代表者略歴
1983年04月 株式会社大岐インテリア入社
1987年04月 インテリアケイズ設立
1994年04月 同社を株式会社化(株式会社インテリアケイズ)、4月:同社 代表取締役就任
2008年04月 株式会社ケイズビルダー設立、4月:株式会社ケイズビルダー代表取締役就任
2018年05月 株式会社ケイズ設立、5月:株式会社ケイズ代表取締役就任(現任)
2018年07月 フィットイージー株式会社設立、同7月: フィットイージー株式会社 代表取締役社長就任(現任)
【幹事団】
主幹事証券 大和 3,934,500 91.50%
引受証券 野村 64,500 1.50%
引受証券 みずほ 64,500 1.50%
引受証券 マネックス 64,500 1.50%
引受証券 SBI 64,500 1.50%
引受証券 楽天 43,000 1.00%
引受証券 東海東京 21,500 0.50%
引受証券 岡三 21,500 0.50%
引受証券 松井 21,500 0.50%
【参考類似企業】今期予想PER(7/3)
2378 ルネサンス 28.8倍 (連結予想) 時価211憶 26 売上436憶 経常5憶
2928 RIZAPG 109.0倍 (連結予想)
4801 セントラルSP 17.5倍 (連結予想) 時価290憶 17 売上453憶 経常21憶
7074 247 - (連結予想)
7085 カーブスHD 23.7倍 (連結予想)
7092 FFJ 17.2倍 (連結予想) 時価265憶 売上158憶 経常35憶
8920 東祥 16.4倍 (連結予想)
【私見】
フィットネスの中でもアミューズメントを取り入れて優位性があり、成長力のある会社だと思います。売上・利益の伸びも良く、FFJやセントラルの時価総額250億を目指すかもしれません。VCなしで売り圧力はなく、規模は大きめですが、需給は良いので初値で上がるか、初値が低くてもセカンダリーで期待が持てるかもしれません。目先は250億の1500円、300億の2000円が上限ラインでしょう。
想定価額:950円
仮条件上限:990円
初値予想:1400円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価:3.5
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