【事業内容】
住宅ローン及び不動産投資用ローンの媒介、投資用不動産の媒介を主な事業として取り組んでいます。
住宅ローンにおける業務は依然として手書きの事務作業が多く、書類も煩雑であるなどユーザー側が作業を行う事務負担が大きい状態にあります。また、不動産会社が主導で金融機関を紹介することによるミスマッチの発生など、業界全体として様々な課題を抱えていると考えられます。加えて、IT化が進んでいないという側面は不動産会社側にも少なからず事務負担の増加など影響を及ぼしているものと考えられます。当社グループは、テクノロジーを活用してこれらの課題に取り組んでおり、住宅ローンを検討するユーザーや不動産会社の負担を減らすだけでなく、一生に一度の住宅購入をより満足に行える機会を作ることで、人々の幸せに寄与することを目指しております。
・「モゲチェック」事業
ウェブサービス及びスマートフォン向けアプリを通じて、住宅購入予定者に対する住宅ローンの媒介を主要業務としています。当該媒介業務においてユーザーの住宅ローン審査申込に際して審査申込先銀行と契約している広告代理店より広告宣伝費を受領しております。また、住宅ローンの媒介に係る顧客獲得のためにオンラインマーケティングを中心とした広告戦略に加えて、保険会社向けのモゲチェック機能の紹介及び住宅購入予定者に対する利用促進、不動産会社向けのモゲチェック機能の紹介及び住宅購入予定者に対する利用促進、モゲチェック事業会員向け情報提供等をしております。当該住宅ローンの媒介に係る顧客獲得のために不動産会社に対する住宅購入予定者の紹介、保険会社に対する住宅ローン利用顧客の紹介においては、紹介手数料として当社より不動産会社及び保険会社に手数料を支払っております。
モゲチェック事業における主要KPIとしては売上、モゲチェックサービスの利用を通じた住宅ローン審査申込数、銀行又は銀行と契約している広告代理店から受け取る1審査申込当たりの手数料及び1審査申込当たり顧客獲得コストとなります。
サービス名である「モゲチェック」は、「モーゲージ」の略である“モゲ”と、“チェック”からなる造語です。モーゲージ(mortgage)とは、住宅ローンを指す英単語で、「住宅ローンのことをチェックしよう!」というサービスの内容・目的を、「モゲチェック」というサービス名で表しています。
2015年8月のサービス提供開始から、テクノロジーとデータ分析を活かして「住宅ローン借り入れ可能額の判定」「金融機関ごとの融資承認確率の推定」「ユーザーにとってベストな条件の住宅ローン商品の提案」などを行ってまいりました。以下のグラフのとおり月次の会員数及び四半期ごとの住宅ローン審査の申込数は増加し、現在まで続いております。オンラインサービスへの需要の高まりや、コロナ禍において在宅勤務が普及したことによる住環境の見直し、低金利が続く住宅ローンに応じた借り入れ、借り換え需要などと考えております。また、社会全体のオンライン化が進む中、住宅ローンの分野でも今後ますますオンラインサービスの需要は伸びると当社グループとしては考えております。
以下、モゲチェック事業の特徴について説明いたします。サービスの概要図は以下のとおりです。
①お客様ごとの住宅ローンの提案
オンラインサービスを通じて、住宅ローンの借入又は借換を検討するユーザーに対して住宅ローンの提案を行っております。提案に際しては当社独自のシステムを用いてお客様情報及び各銀行の審査ロジックを分析した上で、サービスをお申込みされたユーザーの借入可能額(借換可能額)、融資承認確率を算出し、年齢、地域、自己資金、団体信用保険に対する顧客ニーズ等に基づき、住宅ローンを当該ユーザーに提示しております。なお、ユーザーがモゲチェックを通じて金融機関に審査申込を行った場合に、金融機関の審査において融資承認が下りなかったとしても、当社は責任を負わないことについてユーザーより事前の同意を得ております。
②クイック申込
最終的な住宅ローンのお申込はユーザーご自身の判断において実行されます。また、モゲチェックサービスにおいてユーザーは無料で当社サービスをお使いいただくことが可能であり、当社はユーザーが銀行に住宅ローンの審査にお申込みされた時点を起点として、審査申込1件あたりに対して銀行又は銀行と契約している広告代理店より手数料を受領しています。また、ユーザーがモゲチェックに登録すると、そのユーザー情報を利用し最小限の追加情報でオンライン上で審査申込が可能となります。
③チャットサポート
モゲチェックは住宅ローンの提案内容から決済において、オペレーターもしくはAIによるチャットサポートを実施しています。
銀行又は銀行と契約している広告代理店から受け取る1審査申込当たりの手数料の推移及び審査申込当たり顧客獲得コスト(単位:円)は以下のとおりです。2023年6月期より安定してマージンを確保していると判断しております。
④不動産会社との提携による顧客獲得の効率化
ユーザー獲得を目的として、提携している不動産会社や保険会社等よりユーザーにモゲチェックをご紹介いただいており、住宅ローン審査にお申込みされた時点を起点として、当該提携不動産会社や保険会社等に手数料を支払っております。
「INVASE」事業
サービス名を「INVASE」として、ウェブサービス及びスマートフォン向けアプリを通じて2つの主要業務を営んでおります。
1つ目は投資用物件購入予定者に対する投資用不動産の仲介です。2つ目は当該投資用不動産の仲介に係る顧客獲得を目的とした各種業務となります。具体的には投資用物件購入予定者及び投資用物件保有者に対する不動産投資用ローンの媒介、投資用物件購入予定者に対する投資用不動産物件の紹介、不動産会社に対する投資用物件購入予定者の紹介等をしております。
ウェブサービスにおいては、投資用物件仲介の顧客獲得を目的として、当社のオンラインサービスを通じて、不動産投資物件に係る不動産投資用ローンの借入を検討されるユーザーに対して、お客様の情報及び銀行の不動産投資用ローンに係る審査ロジックを分析の上、不動産投資用ローンの借入可能額を提示(サービス名:バウチャー)しております。当該バウチャー発行時に、ユーザーの属性及びニーズに即した投資用不動産物件仲介会社を紹介し、当該紹介1件あたりに対して紹介先不動産会社より手数料を受領しています。当該紹介先不動産会社には子会社であるコンドミニアム・アセットマネジメント社も含まれており、投資用物件の仲介に至った際にはお客様より仲介手数料を受領いたします。加えて、不動産投資用ローンの借換を検討するユーザーに対しては、当社のオンラインサービスを通じて、不動産投資用ローンの提案を行っております。当該借換については、銀行から融資承認を受領した時点を起点として、借換によって生じるメリット額の10%あるいは35万円(税抜)のいずれか高いほうをお客様より手数料として受領しております。
主なKPIとしては売上、バウチャーサービスの申込数、借換サービス申込数、不動産仲介に係る契約数となります。
アプリサービスにおいては、アプリを通じて常時ユーザーに価格情報(物件の時価、純資産、必要自己資金等)を提供し、コンドミニアム社が売買をサポートしています。売主は保有物件の純資産を把握して適切なタイミングで売却でき、買主は現在保有する自己資金で買える物件が探せるサービスです(買主または売主が不動産会社等の法人の場合もございます)。
【業績等】
決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2024/06 連結3Q累計実績 1,420 -47 -58 -60
2024/06 連結会社予想 1,965 -127 -127 -127
2023/06 連結実績 1,607 -139 -147 -149
2022/06 連結実績 843 -547 -552 -555
決算期 種別 EPS BPS 配当
2024/06 連結会社予想 -19.82 225.56 0.00
上場時発行済株数 9,072,600株(別に潜在株式631,200株)
公開株数 4,972,800株(公募2,700,000株、売り出し1,624,200株、オーバーアロットメント648,600株)
調達資金使途 採用費・人件費、広告宣伝費
募集を行う地域
欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)
PER:
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:19.8億
公募時時価:36億
【株主構成】
中山田明 代表取締役CEO 1,614,200 23.05% 180日
JICベンチャー・グロース・ファンド1号投組 投資業(ファンド) 812,400 11.60% 180日・1.5倍
塩沢崇 取締役COO 600,000 8.57% 180日
テクノロジーベンチャーズ5号投組 投資業(ファンド) 464,000 6.62% 180日・1.5倍
グロービス5号ファンド投組 投資業(ファンド) 456,800 6.52% 180日・1.5倍
BIG1号投組 投資業(ファンド) 306,000 4.37%
YJ2号投資事業組合 投資業(ファンド) 284,000 4.05%
Globis Fund V, L.P. 投資業(ファンド) 195,200 2.79% 180日・1.5倍
ジー・エス・グロース・インベストメント(同) 投資業(ファンド) 190,000 2.71%
マネックスベンチャーズ(株) 投資業(ファンド) 150,000 2.14%
(株)電通総研 特別利害関係者など 150,000 2.14%
(株)電通イノベーションパートナーズ 投資業(ファンド) 150,000 2.14%
本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人である中山田明、売出人である塩澤崇並びに当社新株予約権者である平山亮、生駒清文、酒匂武志及びその他18名は、SMBC日興証券株式会社及びみずほ証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の2024年12月17日までの期間中は、SMBC日興証券株式会社及びみずほ証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等を行わない旨を約束しております。
売出人であるグロービス5号ファンド投資事業有限責任組合及びGlobis Fund V, L.P.、当社株主であるJICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合、テクノロジーベンチャーズ5号投資事業有限責任組合、新生ベンチャーパートナーズ1号投資事業有限責任組合、DEEPCORE TOKYO1号投資事業有限責任組合、NVCC9号投資事業有限責任組合及びちゅうぎんインフィニティファンド1号投資事業有限責任組合並びに当社新株予約権者であるあおぞらHYBRID1号投資事業有限責任組合は、SMBC日興証券株式会社及びみずほ証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の2024年12月17日までの期間中は、SMBC日興証券株式会社及びみずほ証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等(ただし、その売却価格が募集における発行価格又は売出しにおける売出価格の1.5倍以上であって、SMBC日興証券株式会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く。)を行わない旨を約束しております。
また、当社は、SMBC日興証券株式会社及びみずほ証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の2024年12月17日までの期間中は、SMBC日興証券株式会社及びみずほ証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利あるいは義務を有する有価証券の発行又は売却等(本第三者割当増資に係る新株式発行並びに株式分割による新株式発行等、ストック・オプションに係る新株予約権の発行及び新株予約権の行使による当社普通株式の発行等を除く。)を行わないことに合意しております。
【代表者】
代表者名 中山田 明(上場時57歳5カ月)/1967年生
本店所在地 東京都千代田区大手町
設立年 2009年
従業員数 44人 (2024/04/30現在)(平均38.8歳、年収687.3万円)、連結60人
事業内容 オンライン住宅ローンサービス「モゲチェック」の開発・提供、不動産投資の総合プラットフォーム「INVASE」の開発・提供
URL https://www.mortgagefss.jp/
株主数 23人 (目論見書より)
資本金 100,000,000円 (2024/05/17現在)
【幹事団】
主幹事証券 SMBC日興 - -
主幹事証券 みずほ - -
主幹事証券 マネックス - -
引受証券 野村 - -
引受証券 SBI - -
引受証券 東海東京 - -
引受証券 楽天 - -
引受証券 松井 - -
引受証券 中銀 - -
【参考類似企業】今期予想PER(5/24)
2120 LIFULL 68.8倍 (連結予想)
2371 カカクコム 19.5倍 (連結予想)
3662 エイチーム 15.9倍 (連結予想)
3679 じげん 14.6倍 (連結予想)
4445 リビンT 12.2倍 (連結予想)
【私見】
オンライン住宅ローン比較サイトで、初物ではありますが、今後普及するかといえば簡単ではないのではないかと思います。現状赤字なので、大きく拡大しないと利益も伸びないでしょう。吸収金額もやや大きめで、1.5倍のロック切れVCも多く、買いは入らないと予想します。
想定価額:400円
仮条件上限:400円
初値予想:400円
ブック申し込み度・・やや弱気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価:3
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