2025年6月12日木曜日

IPO分析(エータイ)

 【事業内容】

​ 当社は、「人と人のこころのつながりをサポートし、社会のこころを豊かにする」という企業理念のもと、「ポジティブな超高齢社会を創造する」をビジョンとし、その達成に向けて「みんなの未来を安心とワクワクで満たすサービスを提供する」をミッションに掲げ、寺院が提供する新たなお墓の形である永代供養墓を中心とした寺院コンサルティング事業を行っております。

(永代供養墓とは)

 永代供養墓とは、墓地の利用者に後継者がいなくても寺院が永代に渡り供養・管理を行う墓地であります。従来の伝統的な墓地の場合は墓地の利用者による管理及びその費用負担、墓地の承継者を必要とするのに対し、永代供養墓はこれらが不要であることが一般的であります。


(社会的課題の解消)

① 墓地の利用者が抱える課題の解消

 従来の伝統的な墓地の場合は墓地の利用者による管理及びその費用負担、墓地の承継者を必要とすることが一般的であります。このような墓地の利用者においては、高齢化に伴う多死社会の到来や少子化及び核家族化の拡大、また寺院との関わりや供養に関する価値観の変化により、墓地を承継する親族がいない場合や遠方に暮らす親族が利用する墓地の承継が難しい場合など、利用する墓地の維持管理及びその費用負担、親族等による後継ぎが困難となる傾向にあり、また新たに墓地の利用を希望する場合でも利用の意思決定が行い難い傾向にあります。これにより、墓地の利用者においては、墓地の利用が「始めにくく、維持しにくい」という課題が存在します。

 当社は、当社の提供する「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」独自の永代供養墓によって、このような墓地の利用者が抱える課題を解消します。


② 寺院が抱える課題の解消

 寺院においては近年、上述した①墓地の利用者が抱える課題によりいわゆる檀家離れが加速、墓地の利用を取りやめる「墓じまい」の増加や一般的な墓地に係る新規利用者数の減少などが発生し、寺院及び墓地の運営における収入源であるお布施及び墓地の管理料が減少しています。このような寺院においては、新たな収益源である永代供養墓の運営を行うための資金を確保できない場合や、資金が確保できてもその後の継続的な運営に不安を抱く場合など、新たな収益源として永代供養墓の運営を開始する意思決定が行い難い傾向にあります。これにより、寺院においては、永代供養墓の運営が「始めにくく、維持しにくい」という課題が存在します。

 当社は、当社の提供する「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」独自の永代供養墓運営手法により、このような寺院が抱える課題を解消します。

 当社の提供する寺院コンサルティング事業により墓地の利用者及び寺院の課題を解消することで、「お墓といえばエータイ」とよばれるような存在を目指してまいります。具体的には(1)永代供養墓募集代行業務、(2)その他の業務(永代供養墓域の管理代行業務及び寺院への集客提案等の各種ソリューション並びに葬儀関連業務)であり、これらを包括して寺院へ提供し、寺院の財務基盤の強化に貢献することで、その対価として手数料を収受する事業を展開しております。


(1)永代供養墓募集代行業務

 永代供養墓募集代行契約を締結した寺院に対して、永代供養墓の運営に係る業務をワンストップで提供することで、永代供養墓利用者の成約額から永代供養など宗教活動の対価として寺院に配分する志納料を差し引いた金額を募集代行手数料として収受し収益としております。また、永代供養墓の運営に係る費用を当社が負担することにより高い手数料率を確保し、かつ適切な寺院提携エリアを構築することで寺院周辺地域に特化したドミナント戦略を展開、効果的な集客による高い収益性と費用の効率化による高い利益率を確保しています。

① 永代供養墓運営業務のワンストップ提供

 永代供養墓の運営においては、墓地の利用者に提供する永代供養墓の企画提案、建立、永代供養墓利用者の募集に係る広告宣伝活動、及び永代供養墓の現地案内や成約事務手続などの業務が必要となります。これらの業務を寺院に対しワンストップで提供し永代供養墓の募集代行を独占的に行うことで、寺院にとって「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」永代供養墓の運営をサポートし、収益を獲得しています。


② 永代供養墓運営費用のフルサポート

 永代供養墓の運営においては、まずもって墓地の利用者に提供する永代供養墓が必要であり、その企画提案及び建立においては一定の初期投資を要します。また建立した永代供養墓に係る利用者の募集においては広告宣伝費、加えて永代供養墓の現地案内や成約事務手続き、成約額の収納代行、納骨、契約保全及び永代供養墓域のメンテナンスにおいては人件費及び諸経費を要します。これらの費用を当社が負担することにより、寺院にとって「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」永代供養墓の運営をサポートすることで、高い手数料率を確保しています。なお、墓地の利用者に提供する永代供養墓の建立費用は、長期前払費用として資産計上し、効果の及ぶ期間にわたり償却費として費用計上しております。


③ 適切な寺院提携エリアの構築によるドミナント戦略

 効果的な集客による高い収益性と費用の効率化を図り、高い利益率を確保するため、適切な寺院提携エリアの構築によるドミナント戦略を展開いたします。年齢別人口分析や存在する競合他社及び寺院数など関連する指標を用いてより潜在性のあるエリアを選定したうえで、当該エリアにおける将来の墓地需要の予測やこれまでの開苑寺院の販売実績を勘案し提携すべき寺院数を算出、カニバリゼーションを防ぎ寺院周辺地域に特化したサービスとして墓地の利用者にとって「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」永代供養墓を効果的かつ効率的に提供します。


④ 安定的な在庫供給と永代供養墓利用者確保

 ドミナント戦略に基づいた積極的な開発を進めることで、永代供養墓に対するニーズに応えられる安定的な供給体制を整えております。永代供養墓ニーズは、突発的に一気に高まるものでなく、当社の広告宣伝活動により、地域内における永代供養墓や開苑寺院の認知度が徐々に広がることで、利用者は着実に増加傾向にあります。また、このニーズに伴う消費は一時的なものではなく、永代供養墓の購入が一種の終活として地域住民の中で恒常的に発生するニーズであり、毎年一定数の方が必要とされる傾向があるために長期的に継続していきます。このように、継続的なニーズに応え、利用者が「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」永代供養墓を安定供給し、持続的な需要確保を目指します。なお、2024年8月期末においては、累計供給区画数34,002基、累計成約者数27,740組(※)を数えました。


⑤ 永代供養墓募集代行業務を通じた寺院コンサルティングノウハウ

 当社は、伝統ある寺院業界の特性を理解し、豊富な実績と法令対応のノウハウを活かして、寺院コンサルティング事業を通じて寺院経営支援を実現しています。寺院との永代供養墓募集代行契約を締結するには、一般的な企業とは異なる歴史や伝統、文化を持ち、それを重んじる業界であるため、その価値観を理解し尊重した対応が求められる難易度が存在します。さらに、宗教法人としての寺院には法人役員や檀家役員会など、複数の関係者による全会一致の意思決定プロセスが存在し、外部との契約締結において慎重な対応も必要とされており、寺院との募集代行契約締結の難易度は高いものであります。

 さらに、適法な墓地運営のためには、法令や条例の解釈や判断が地域や行政ごとに異なる不画一性にも対応する必要があります。地域や行政においては、宗教法人や墓地に関する知見が不足していることもあり、専門的知識と経験を基にした緊密な連携が不可欠なものであります。

 当社は、数多くの提携寺院における永代供養墓の運営実績を通じて培ってきた知見やノウハウを活かし、持続的な寺院経営への支援を行ってまいります。


(当社が企画提案する永代供養墓の特徴)

 当社の永代供養墓は、墓地の利用者に後継者がいなくても寺院が永代に渡り供養・管理を行うだけでなく、その管理費を必要としないほか、過去の宗旨宗派を問わず、デザイン性のある様々な種類をそろえております。このような当社独自の永代供養墓を展開することにより、いままで以上に寺院や墓地の利用者のニーズに合う永代供養墓を提供しております。

① 過去の宗旨宗派を問わない永代供養サービス

 全ての永代供養墓が、利用者に後継者がいなくても寺院により永代に渡る供養や管理がなされる永代供養サービスを前提としています。また、永代供養墓の使用許可申込に当たり過去の宗旨宗派は問いません。

② 明瞭な価格プランに基づく同一種類同一価格での提供

 永代供養墓ごとに埋葬数に合わせた明瞭な価格プランを提示し、同一種類同一価格で提供しております。

③ 入檀料や年間管理費が不要

 一般的な檀家制度で必要とされる入檀料や年間管理費等は発生せず、永代供養墓の使用許可申込に当たり一時的に費用を負担することで、その後の管理費は発生しません。

④ 法事法要が強制されない

 永代供養墓の使用許可後は、許可を受けた寺院にて永代供養、法要儀式等を行っていただきますが、永代供養墓利用者の希望しない法事法要は強制されません。

⑤ 希望に基づき後継者による承継が可能

 一般的な永代供養墓は、使用許可申込時に供養対象となる人数が定められており、親族等による承継が難しいものとなっていますが、当社の永代供養墓は任意の登録制を導入しており、追加登録料を支払うことにより、親族等による永代供養墓の承継が可能です。


(当社が企画提案する永代供養墓の種類)

 当社独自の手法により、旧来の石材業者の提供する伝統的なデザインとは異なるデザイン性の高い高品質な永代供養墓を目指して企画提案、建立しています。

 ① 合祀墓

 粉砕したご遺骨を1ヵ所に共同で埋葬する葬送方法であり、墓石の購入が不要なものであります。成約単価は当社の永代供養墓の中では最も低廉なものとなります。

 ② 個別墓(マンションタイプ)

  屋外型のマンションタイプの個室に納骨する葬送方法であり、各個室に個人を称する文字を記した石材である「墓誌(ぼし)」を設置いたします。個別安置でありながら集合型の永代供養墓であるため、檀家制度に基づく一般的な墓地の利用と比較して低廉な成約単価で提供しております。

 ③ 個別墓(戸建てタイプ)

  屋外型の戸建てタイプの個室に納骨する葬送方法であり、一般的な墓地のように高級感のあるデザインを目指しております。一般墓地に代わる新しいお墓として提案しており、②個別墓(マンションタイプ)より高級志向の利用者向けの永代供養墓として最も高価な成約単価で提供しております。

 ④ 樹木葬

  樹木や緑地スペースにご遺骨を埋葬する葬送方法であり、埋葬スペースに個人を称する文字を記した石材である「墓誌(ぼし)」を設置いたします。石材と比較して安価な樹木や植栽を主たる材料として使用するため、合祀墓に次ぐ安価な成約単価で提供しております。

 

(2)その他の業務

 永代供養墓域の管理代行業務においては、当社の資金で日々の墓域の清掃、定期的な植栽の剪定、永代供養墓の高圧洗浄及びメンテナンスを行っております。これらの収納は募集代行手数料に含まれております。

 また、寺院への集客提案等の各種ソリューションとして、寺院でのイベントの企画運営や永代供養墓利用者の供養祭の企画運営等を行っております。

 加えて、葬儀関連業務においては、当社の永代供養墓の申込者、当社提携寺院の檀家の方を中心として、葬儀申込の受付、葬儀施行の取次、葬儀会館の斡旋及び葬儀付帯業務の提供に加え、回忌供養の取次等の葬儀後のアフターフォローや既存のお墓の撤去・処分(墓じまい)及び永代供養墓への移動(改葬)のサービスも行っております。

 なお、当社は、上記(1)永代供養墓募集代行業務及び(2)その他の業務(永代供養墓域の管理代行業務及び寺院への集客提案等の各種ソリューション並びに葬儀関連業務)を提供する寺院コンサルティング事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、事業内容別について記載しております。


【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2025/08 連結中間実績 1,400 412 413 288

2025/08 単独会社予想 2,855 728 706 435

2024/08 単独実績 2,376 506 507 297

2023/08 単独実績 1,928 407 407 275


決算期 種別 EPS BPS 配当

2025/08 単独会社予想 107.79 748.19 38.05


上場時発行済株数 4,204,000株(別に潜在株式111,500株)

公開株数 1,614,600株(公募204,000株、売り出し1,200,000株、オーバーアロットメント210,600株)

調達資金使途 永代供養墓の建立に係る石材費や工事費


PER:14.0

PBR:

配当利回り:2.5%

公募時吸い上げ資金:24.3億

公募時時価:64億

​   

【株主構成】 以下180日

樺山伸一 代表取締役の血族 2,400,000 58.37% 売出し1,080,000

(株)エージーアイ 役員らが議決権の過半数所有 1,200,000 29.19%

樺山玄基 代表取締役社長 400,000 9.73% 売出120,000

森英之 監査役 18,000 0.44%

山本守 元取締役 15,000 0.36%

田中佑治 取締役 11,700 0.29%

匿名1 従業員 6,000 0.15%

和田圭史 元取締役 5,000 0.12%

匿名2 従業員 5,000 0.12%

匿名3 従業員 4,000 0.10%


 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である樺山伸一、売出人である樺山玄基、並びに当社の株主である株式会社エージーアイは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目の日(2025年12月22日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。

 また当社の新株予約権を保有する森英之、山本守、田中佑治及びその他32名は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。

 さらに、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしに、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換もしくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得もしくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、本募集、グリーンシューオプション、株式分割及びストックオプション又は譲渡制限付株式報酬(ロックアップ期間中に行使又は譲渡されないものであり、かつロックアップ期間中における発行等の累計による潜在株式ベースの希薄化率が1%を超えないものに限る)にかかわる発行等を除く。)を行わない旨合意しております。

【代表者】

代表者名 樺山 玄基(上場時41歳1カ月)/1984年生

本店所在地 東京都千代田区神田錦町

設立年 2004年

従業員数 59人 (2025/04/30現在)(平均41歳、年収620万円)

事業内容 永代供養墓の企画・建立・運営・販売代行をする永代供養墓募集代行業務およびその他関連業務

URL https://a-tie.co.jp/

株主数 3人 (目論見書より)

資本金 20,000,000円 (2025/05/23現在)

代表者生年月日 1984年05月02日生まれ

代表者略歴

2011年09月 ㈱永代供養墓普及会入社

2017年08月 ㈱日本クレーベスト(現 当社)取締役就任、9月:㈱日本クレーベスト(現 当社)常務取締役就任

2018年08月 ㈱日本クレーベスト(現 当社)代表取締役副社長就任

2019年07月 当社代表取締役社長就任(現任)


【幹事団】

主幹事証券 大和 - -

引受証券 SBI - -

引受証券 楽天 - -

引受証券 岩井コスモ - -

引受証券 岡三 - -

引受証券 松井 - -

引受証券 丸三 - -

引受証券 あかつき - -

引受証券 水戸 - -


【参考類似企業】今期予想PER(5/27)

2344 平安レイ 7.6倍 (連結予想)

2485 ティア 10.2倍 (連結予想)

3041 ビカダンHD 29.2倍 (連結予想)

6060 こころNT 5.2倍 (連結予想)

6184 鎌倉新書 22.7倍 (連結予想)

7040 サン・ライフHD 6.6倍 (連結予想)

7578 ニチリョク 18.0倍 (単独予想)

8230 はせがわ 14.8倍 (連結予想)

9628 燦HD 7.6倍 (連結予想)


【私見】

 葬儀関係の中でも、永代供養に特化している点では初物業種で、業種妙味があります。売上・利益共に伸びていて、PERも割高感はなく、上値余地は充分ありそうです。吸収金額は小さくはありませんが、時価総額は大きくなく、完全ロックで売り要素はないので、初値若しくはセカンダリーで人気になりそうな銘柄です。


想定価額:1480円

仮条件上限:1510円

初値予想:2300円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3.5

2025年6月11日水曜日

IPO分析(北里コーポレーション)

 【事業内容】

​ 人工授精及び体外受精、細胞凍結保存、再生医療における生殖工学技術に特化し、不妊治療を行うため、市場の期待に応えるべく製品を開発・製造し、日本、欧州、米国、中国、インド等の世界中のマーケットに自社製品を供給しております。

 会社別では、当社は不妊治療をサポートする医療機器や試薬などの主に消耗品の製造・販売、株式会社北里バイオサイエンスは医療機器の部品等の製造・販売、株式会社北里検査センターは遺伝子検査、株式会社北里ヘルスケアは高齢者向け医療機器の販売、Kitazato America, Inc.では、米国における輸入卸業、製品販売、市場調査・現地での許認可などの取得を行っております。また、株式会社北里クライオバンクは生体細胞の受託管理などに取り組むことを目的として設立し、事業開始に向けて準備中であります。

 当社グループが使命と捉え、重視しているのは「生殖医療における新たな可能性の追求」です。その使命のために、世界中の医師や研究者との共同研究を通じ、過去に蓄積された専門技術や知識を有効に活かし、既存技術の改善と新たな技術の創出に取り組んでいます。

 商流につきましては、外部の取引先や部材を製造している子会社から原材料を仕入れ、当社の工場で医療機器の製造等を行い、日本国内の医療機関や代理店(ディストリビューター方式)を通して海外の医療機関への販売を行っております。当社グループの製品は、国内では病院、クリニックを通じて「Cryotop」、「ETカテーテル」や「卵子・受精卵凍結用試薬」などの多くの製品を患者様にご利用いただいております。また、海外では世界約110ヵ国・地域で自社製品を販売するため、2025年4月30日時点において世界で約80社の代理店ネットワークを通じて供給が行われております。

 不妊治療は、基本的には以下の4つの方法が行われており、まずは①タイミング法を行い、妊娠に至らない場合は、②人工授精、③体外受精、④顕微授精へと進んでいくことが一般的です。

 扱う製品は、主に③体外受精、④顕微授精で利用する研究用試薬や医療機器になります。これらは高度生殖医療とも呼ばれており、一般的な不妊治療で使用する製品に比べて高度な専門性を必要とする製品となります。


当社グループの事業の特徴は以下のとおりとなっております。

① 不妊治療におけるすべての工程で製品を提供

 扱う主な製品は、「卵子採取・洗浄」、「精子採取・洗浄」、「受精」、「培養」、「移植」のフェーズで利用されますが、当社グループでは、不妊治療における卵子及び精子の採取、洗浄、培養、受精、卵子や胚の凍結保存及び融解に至るすべての工程にかかわる製品を静岡本社工場又は東京オフィスにて総合的に提供可能であることが強みとなっております。

② Made in Japanに裏付けされた技術力

 すべての製品の製造を静岡本社工場及び東京オフィスにおいて国内生産しており、Made in Japanに裏付けされた品質水準で、安心、安全な医療器具の提供を目指しております。当社グループの製品は、1本1本を手作業で作製しており、数mm又は数µm単位の差のカスタム製品の製造が可能な技術力を有しております。そのため、ユーザーニーズに見合った柔軟な製品の製造が可能になっております。

 また、特に凍結分野における開発を世界で先駆けて行ってきたことから、同分野において世界各国で当社の製品が使用されております。

 体外受精では卵子及び受精卵を凍結保存することで、より良いタイミングでの胚移植を実現し、妊娠率を高める凍結プログラムがあります。当社グループでは、超急速ガラス化法を用いて、卵子/受精卵(胚)を凍結保存する試薬及び保存機器の開発製造に携わり、医療施設における高い生存率の実現に貢献してきました。


③ グローバルでの販売力

 当社グループの製品を使用するユーザーは個人病院や大病院であり、国内では「Cryotop」、「ETカテーテル」や「卵子・受精卵凍結用試薬」などの多くの製品をご利用いただいております。また、海外では、世界約110ヵ国・地域で自社製品を販売するために、2025年4月30日時点において世界約80社の代理店(ディストリビューター方式)ネットワークを有しております。特に近年では、規模、成長性ともに大きい米国、中国を中心として顧客拡大に注力しております。

 これを可能としているのは、代理店や医療機関との連携による製品・サービスの使用状況の把握、また、それらに対する意見や評価に基づく的確なユーザーニーズの把握に拠るところが大きく、そのうえで、迅速に対応できる営業能力とそのユーザーニーズ等を製品に落とし込む確かな技術力や応用力が顧客拡大へつながっているものと考えております。このような技術力・応用力の裏付けとして、世界各国の大学病院やクリニックとの共同開発・共同研究の連携を行っていることが挙げられます。


【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2026/03 連結会社予想 10,602 5,374 5,267 3,498

2025/03 連結実績 10,302 5,782 5,767 3,788

2024/03 連結実績 10,080 5,912 5,995 3,972

2023/03 連結実績 9,348 5,128 5,117 3,370


決算期 種別 EPS BPS 配当

2026/03 連結会社予想 87.46 543.67 41.00


上場時発行済株数 40,000,000株

公開株数 16,100,000株(売り出し14,000,000株、オーバーアロットメント2,100,000株)


売出しを行う地域

欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)


PER:15.3

PBR:

配当利回り:3.1%

公募時吸い上げ資金:230億

公募時時価:536億

​   

【株主構成】 

北里商事(株) 社長の資産管理会社 23,400,000 58.50% 180日

井上太綬(戸籍名:太) 代表取締役社長 14,000,000 35.00% 180日

H&Fパートナーズ(株) 社長の親族の資産管理会社 1,800,000 4.50% 180日

ナレツジイラア(株) 社長の親族の資産管理会社 800,000 2.00%


 引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人かつ売出人である井上 太綬(戸籍上の氏名:井上 太)、貸株人である北里商事株式会社並びに売出人であるH&Fパートナーズ株式会社は、共同主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2025年12月21日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、共同主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を野村證券株式会社が取得すること等を除く。)を行わない旨合意しております。


【代表者】

代表者名 井上 太綬(上場時54歳7カ月)/1970年生

本店所在地 静岡県富士市柳島

設立年 2007年

従業員数 78人 (2025/04/30現在)(平均40歳、年収472.9万円)、連結86人

事業内容 不妊治療に関する医療機器などの製造販売

URL https://www.kitazato.co.jp/ja/

株主数 4人 (目論見書より)

資本金 10,000,000円 (2025/05/22現在)


【幹事団】

主幹事証券 野村 - -

主幹事証券 SMBC日興 - -

引受証券 マネックス - -

引受証券 静銀ティーエム - -


【参考類似企業】今期予想PER(5/27)

177A コージンバイ 10.0倍 (連結予想)

197A タウンズ 9.6倍 (単独予想)

4543 テルモ 28.0倍 (連結予想)

4571 NANO - (連結予想)

4595 ミズホメディ 8.9倍 (単独予想)

4880 セルソース 49.3倍 (連結予想)

4886 あすかHD 12.7倍 (連結予想)

7733 オリンパス 19.3倍 (連結予想)

7747 アサヒインテック 53.5倍 (連結予想)

7749 メディキット 12.5倍 (連結予想)


【私見】

 業種としては初物業種で、時代のテーマ性もあり評価はできます。業績は、売上・利益共に横ばい程度で物足りなさを感じますが、国内トップで、世界シェアも上位であることからも業績は後から付いてくる期待感もあります。吸収金額は大きいのですが、プライム上場という点も魅力で、配当利回りも悪くなく、海外からの評価も高そうなので初値でそこそこ上がる予想とします。


想定価額:1220円

仮条件上限:1340円

初値予想:1600円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立〜やや強気

総合評価:3.5

2025年6月10日火曜日

IPO分析(プリモグローバルホールディングス)

 【事業内容】

​ ブライダルジュエリーの販売と仕入を行っております。当社グループは、「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」という企業理念のもと、ブライダルジュエリーという「商品」を販売することにとどまらず、お客様の「おもい」に寄り添い、一生の記念として「かたち」にすることを事業の柱としております。ブライダルジュエリーは主に婚約指輪と結婚指輪で構成されますが、いずれも人生において重要な節目となる結婚の記念品であることに加えて、高額な商品であるため、多くのお客様は店舗に足を運び、デザインや着け心地、予算等を十分に検討した上で購入されます。そのため当社グループでは、2025年4月末現在、日本国内において87店舗(I-PRIMO 72店舗、LAZARE DIAMOND 15店舗)、海外においては台湾16店舗(I-PRIMO 11店舗、STAR JEWELRY 2店舗、K.UNO 3店舗)、香港5店舗(すべてI-PRIMO)、中国本土24店舗(I-PRIMO 22店舗、STAR JEWELRY 2店舗)、シンガポール2店舗(すべてI-PRIMO)の合計134店舗を運営しております。


(1) 展開ブランドについて

 自社ブランドの「I-PRIMO(アイプリモ)」と「LAZARE DIAMOND(ラザールダイヤモンド)」、提携ブランドの「K.UNO(ケイ・ウノ)」と「STAR JEWELRY(スタージュエリー)」の4つの取り扱いブランドがありますが、ブランドイメージや商品コンセプト、販売方法、提供価格や各種サービスをそれぞれ差別化することにより、結婚を控えたお客様のさまざまなご要望に対して幅広くアプローチを行っております。

 「I-PRIMO」は当社グループを代表するブライダルリングのオリジナルブランドとして、2025年4月末現在、国内外で112店舗を展開しております。神話や星座をモチーフにしたデザインや、和のテイストを取り込んだデザイン、ユニセックスなデザインなど、お客様がお求めの機能や特徴に応じた商品を展開し、一生の記念品にふさわしい品質と丁寧な接客により、幅広いお客様にご成約いただいております。

 「LAZARE DIAMOND」は“世界三大カッターズブランド”のひとつに数えられる米国ニューヨーク発祥のダイヤモンドブランドであり、当社グループが日本国内における商標権を取得し、ブライダルジュエリー専門のブティックとして、2025年4月末現在、15店舗を展開しているほか、全国の百貨店や小売店にも商品を供給しております。「LAZARE DIAMOND」はダイヤモンドが理想的に輝くプロポーションである「アイディアルメイク」のダイヤモンドを使用した商品を展開し、外資系ブランドを比較検討されているお客様やダイヤモンドにこだわりのあるお客様にご成約いただいております。集客方法については、オンライン・オフライン双方での各種広告施策や、結婚やプロポーズの素晴らしさを発信する自社運営ウェブサイト、PRイベント等を通じてブランド力を強化し、認知度を高めて集客力の向上に努めております。また、日本全国のブライダル企業(婚礼施設やブライダル関連企業等)との提携により、お客様を相互に紹介する集客基盤を全国規模で確立しております。

 提携ブランドである「K.UNO」は、オーダーメイドを主軸にジュエリーや時計でお客様の想いをカタチにするブランドであり、2019年4月に当社の連結子会社であるPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会社Kuno Primo Co.,Ltd.を設立し、2025年4月末現在、台湾で3店舗を運営しております。

 もう1つの提携ブランドである「STAR JEWELRY」は、「お客様の人生そのものを“輝かせ”“幸せな気持ち” をお届けする」をブランドコンセプトとし、2022年11月に株式会社スタージュエリーブティックスと海外展開に関する業務提携契約を締結し、2025年4月末現在、中国本土で2店舗、台湾で2店舗を運営しております。


(2) 当社グループの特徴

 主要な商材であるブライダルジュエリーは、お客様に生涯にわたって身に付けていただくものであり、お客様にとっては、一生に一度の大切なお買い物であることから、情緒的価値を求める傾向にあると当社グループは考えております。このお客様の特徴を踏まえ、当社グループは以下3点をValue Propositionとして事業を展開しております。


■ブライダルジュエリー専門店

 ブライダルジュエリーに特化したブランドを展開し、専門店ならではの豊富なデザインと幅広い価格帯の商品をご用意しています。高価で貴いブライダルジュエリーは、多くのお客様が「どのように選んだらよいか」悩むもの。商品はもちろん、お客様一人一人にあったブライダルジュエリー専門店ならではのサービスに、多くのお客様からご支持をいただいております。

■パーソナルサポート

 一生身につけていただく商品の提案や、お客様のご要望に沿ったパーソナルな対応ができるよう、従業員の育成に注力しております。当社グループ独自の人財育成プログラムである「プリモカレッジ」では、入社後10年以上にわたって継続的な指導を行い、「マインド(心・気持ち)」「ナレッジ(知識)」「スキル(技術)」の3つの柱に沿って能力の向上を図ることで、従業員が質の高い接客サービスを等しく提供し、効率的な店舗運営を行うことができるよう努めております。また、当社グループのビジネスモデルにおいては、接客経験が豊富でお客様の対応に長けた従業員が果たす役割が大きいため、従業員の9割以上を占める女性が長期的に活躍できる社内環境を整備し、勤続年数の伸長を目指しております。

■セレクトオーダースタイル

 「I-PRIMO」と「LAZARE DIAMOND」においては、お客様のご要望を丁寧にお伺いした上で、様々なリングデザインの中から適切なご提案を行い、ダイヤモンドのグレードや刻印の有無等のご希望を反映させる「セレクトオーダー」形式でブライダルジュエリーを販売しております。お客様のご希望を反映した「世界にひとつのリング」として、ご注文いただいてから生産・加工を始めるため、完成品在庫を極力持たないビジネスモデルとして事業を展開しており、在庫回転率の維持・向上を図っております。リング本体の製造に関しては外注生産する一方、一部のリング加工やアフターメンテナンスを内製化することで、高い品質を保ちながら、多品種を効率的に取り扱う体制を構築しております。また、ダイヤモンドに関しては、複数の仕入れ先から安定的に調達するルートを確立しております。

 海外事業においては、2007年の台湾進出を皮切りに順調に業績を拡大しております。お客様一人一人のご要望をお伺いする高い接客力が必要とされる「セレクトオーダー」形式のビジネスモデルでは、事業の根幹を担う人財育成に多くの時間と先行投資が必要とされますが、2007年当初より海外の店舗網の拡大と人財育成を行い、海外市場において着実に収益を上げていることは、当社グループの成長戦略において最も強力な差異化要因であります。商品の品質や日本流のきめ細やかな接客サービスを強みとし、中国本土・東南アジアを中心に着実に出店を進め、これまでに育成した人財を各事業所間でグローバルに登用する取り組みを通じて、各事業所の収益力、ひいてはグループ全体の経営力を高めております。


(3) 「I-PRIMO」の特徴

 代表するオリジナルブランドである「I-PRIMO」は、お客様一人一人が理想の指輪に出会うためのセレクトオーダーシステムを採用し、品質にもこだわっております。さらに、生涯メンテナンスサービスを提供し、安心してご購入いただけるサービスや、全国47都道府県・72店舗展開でブライダルジュエリーを提供*しており、お気軽に来店していただける体制も備えております。

*2025年4月末現在、「I-PRIMO」店舗は島根県に出店していないため、委託販売方式で展開しております。


■Personalize~理想の指輪に出会う~

 「I-PRIMO」は、独自のメソッドである 「パーソナルハンド診断®」*により、お客様の大切なブライダルリング選びをサポートしております。また、200種類以上のデザインからお好きなデザインを選んでいただき、リングの素材やダイヤモンド、刻印等をセレクトできるシステム(セレクトオーダーシステム)を採用しております。

*「パーソナルハンド診断®」は、当社グループのご成約実績データに基づいた「I-PRIMO」独自のメソッドです。


■Quality~品質へのこだわり~

 「I-PRIMO」は、ダイヤモンドの品質に厳しい基準を設けており、エンゲージリングのセンターダイヤモンドだけでなく、直径1mm以下のメレダイヤモンドまで、徹底して品質にこだわっております。ダイヤモンドだけでなく、日常使いしやすいように、品質工学の専門家とリングを共同開発し、着け心地や、強度にもこだわっております。


【業績等】

決算期 種別 売上収益 営業利益 税引き前利益 純利益

2025/08 連結中間実績 13,404 1,585 1,348 1,048

2025/08 連結会社予想 26,766 2,720 2,295 1,649

2024/08 連結実績 24,900 2,246 1,714 1,150

2023/08 連結実績 23,471 1,360 838 878


決算期 種別 EPS BPS 配当

2025/08 連結会社予想 188.52 2,004.42 95.00


上場時発行済株数 8,747,143株(別に潜在株式865,051株)

公開株数 7,436,800株(売り出し6,466,800株、オーバーアロットメント970,000株)


売出しを行う地域

欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)


PER:12.3

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:172億

公募時時価:203億

​   

 【株主構成】 

プリモ・インテグラル2投組 投資業(ファンド) 7,235,348 75.27%  180日 売出5,581,500

Innovation Alpha Primo L.P. 投資業(ファンド) 1,147,565 11.94% 180日

沢野直樹 代表取締役社長など 262,413 2.73% 180日

プリモ・インテグラル1投組 投資業(ファンド) 259,265 2.70% 180日 売出885,300

藤江秀一 取締役など 104,965 1.09%

田辺健一 子会社の役員など 52,482 0.55%

沖康輔 子会社の役員など 43,735 0.45%

匿名 子会社の執行役員および従業員 34,988 0.36%

谷本有輝典 子会社の役員など 34,988 0.36%

宮田智崇 子会社の役員など 34,988 0.36%

津田照朝 子会社の役員など 34,988 0.36%

佐田大輔 子会社の役員など 34,988 0.36%

 引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人であるプリモ・インテグラル2投資事業有限責任組合及びInnovation Alpha Primo L.P.並びに当社株主である澤野直樹、プリモ・インテグラル1投資事業有限責任組合及び藤江秀一は、共同主幹事会社に対して、引受人の買取引受による売出しにかかる元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の2025年12月20日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中は、共同主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等を行わないことに合意しております。


【代表者】

代表者名 沢野 直樹(上場時53歳8カ月)/1971年生

本店所在地 東京都中央区銀座

設立年 2020年

従業員数 3人 (2025/04/30現在)(平均47歳、年収721.5万円)、連結1032人

事業内容 ブライダルジュエリーの企画・販売

URL https://www.primoghd.co.jp/

株主数 5人 (目論見書より)

資本金 100,000,000円 (2025/05/21現在)

代表者生年月日 1971年10月09日生まれ

代表者略歴

1995年11月 ㈱ダイヤモンドシライシ(現 ㈱ NEW ART HOLDINGS) 入社

1998年06月 同社 取締役営業本部 ゼネラルマネージャー

2000年10月 ㈲エストラスト開発 設立 代表取締役社長

2002年09月 プリモ・ジャパン㈱ 監査役、12月:同社 取締役 兼 ブランドインテグレーション事業本部長

2004年06月 同社 代表取締役社長

2007年05月 Primo Diamond Taiwan Inc. 董事

2011年09月 Primo Diamond Hong Kong Ltd. 董事(現任)

2014年07月 Primo Diamond Taiwan Inc. 董事長(現任)


【幹事団】

主幹事証券 みずほ - -

主幹事証券 SMBC日興 - -

引受証券 SBI - -

引受証券 楽天 - -

引受証券 マネックス - -

引受証券 松井 - -

引受証券 岡三 - -

引受証券 東海東京 - -

引受証券 岩井コスモ - -

引受証券 水戸 - -

引受証券 極東 - -

引受証券 あかつき - -

引受証券 丸三 - -


【参考類似企業】今期予想PER(5/26)

259A ケイ・ウノ 216.0倍 (単独予想)

2736 フェスタリアHD 14.4倍 (連結予想)

3174 ハピネス&D - (連結予想)

7638 NEWART 11.0倍 (連結予想)

7937 ツツミ 23.4倍 (単独予想)

8008 4℃HD 23.5倍 (連結予想)

9878 セキド 362.8倍 (単独予想)

9904 ベリテ 18.8倍 (単独予想)


【私見】

 ブライダルジュエリーの販売ということで、業種妙味はなく、ファンドの売出し案件なので初値人気が出る可能性は低そうな案件です。アジアへの展開は積極的で、業績は良くPERからは割高感がないことは評価できます。また、配当利回りは4.4%と高いことから下値不安はなさそうです。スタンダーで、ファンドの売出し規模が大きいことからも初値は厳しいスタートが予想されますが、業績と高配当から、売られすぎれば中期で上がる場面がかるかもしれません。


想定価額:2235円

仮条件上限:2150円

初値予想:2150円

ブック申し込み度・・・中立

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3

2025年6月9日月曜日

IPO分析(ウェルネス・コミュニケーションズ)

 【事業内容】

​ 従業員数100人以上1,000人未満の中規模から従業員数1,000人以上の大規模企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行うネットワーク健康診断サービス(以下、「NW健診」と記載の箇所あり)を提供する健診ソリューション事業、及び、 SaaS 型の健康管理クラウドサービス(以下、「Growbase」と記載の箇所あり)を提供する健康管理クラウド事業を展開しております。

 主要事業で、それぞれのソリューションプラットフォームを推進し、健康診断を起点として、職域における健康管理(コーポレート・ウェルネス)の課題に対応するためのサービスを提供しております。当社は20年近く健康診断に関するサービスを専業として提供してきた実績があり、創業時からエンタープライズ企業を開拓しており、2025年3月末時点では、従業員数1,000~50,000人規模の大企業を中心に3,540社との取引を行っております。契約企業グループ数では、健診ソリューション事業が216企業グループ、健康管理クラウド事業が232企業グループとなります。健診ソリューション事業と健康管理クラウド事業別の2025年3月末時点での顧客規模は以下の通りです。

 

(1)健診ソリューション事業

 企業・健康保険組合(以下、顧客)が行う健康診断の各種工程(医療機関との契約締結・健康診断の予約・医療機関への精算代行・健康診断結果のデータ化等)を当社が一括して受託することで、ワンストップでネットワーク健康診断サービスの提供を主に行う事業です。当社では、全国の2,164件の医療機関と業務提携契約を締結しており、顧客は、個別に医療機関と契約することなく、これらの医療機関より希望する医療機関を選択することが可能です。

 当事業では、顧客向けに基幹システムに紐づけたi-Wellnessという健康診断のソリューションプラットフォームを用意しております。なお、i-Wellnessは、健康診断の予約・受診結果を確認することができる受診者用及び受診対象者の予約状況・各受診者の健康診断結果を確認できる顧客担当者用があります。 

 ネットワーク健康診断サービスの流れは、まず、当社が健康診断を行う受診対象者の全属性情報を顧客より預かり、健康診断の案内を送付します。その後、受診者からWEB(受診者用i-Wellnessのマイページ)もしくは電話により希望の日程・医療機関を受付け、医療機関と日程調整を行います。健康診断受診後2週間程で、医療機関から受診者宛に紙の健康診断結果が送付されますが、当社でも同じものを受領いたします。受領した健康診断結果を当社内でデータ化し、判定の標準化並びにデータのエラーチェックを行い有効化した上で、プラットフォーム上で顧客へ納品します。この健康診断結果データの標準化・有効化は、顧客が、従業員の健康管理のデジタル化・個別化を実現する上で、最も重要な役割・機能となります。一般的に医療機関から届く健康診断の結果は、医療機関毎に不規則な判定記号となっておりますが、当事業では、医療機関と契約締結時に各医療機関の判定基準と当社の判定基準の整合を行い、データ化した際に、各医療機関の同意のもと、健康診断結果の判定を当社の判定基準に変換しております。そのため、i-Wellnessの顧客担当者向けページに納品される健康診断結果は、全て統一基準に標準化されており、顧客内での有所見者・特定保健指導対象者の抽出、労働基準監督署への報告書の作成が容易になり、事後措置の対応強化が可能となります。なお当社では、AI-OCRを活用した独自の入力ツールを活用した体制を社内に構築しており、この標準化・有効化のオペレーションにより、精度が高い健康診断結果を迅速に顧客に納品することが可能となっております。

 なお、当社にて予約調整を行っているため、顧客側では、i-Wellnessの顧客担当者向けページを通じ、予約の進捗状況をリアルタイムで把握可能であり、適時適切に未受診者に対し受診の勧奨を行うことで、受診率向上を図ることが可能となります。また、基幹システム上で医療機関からの健康診断結果の返却期日を管理することにより、受診後4週間程度での健康診断結果データの顧客納品を可能としています。

 このように、プラットフォームを通して健康診断に関するワンストップ型のサービスを提供することにより、①健康診断結果の管理等煩雑な業務から解放することで顧客担当者の業務を効率化、②受診案内・受診勧奨により健康診断受診率向上、③担当者リソースの集中により健康診断後の事後措置対応強化が可能となり、「企業と健康保険組合、そこで働く従業員や家族」と「医療機関・健康診断センター」をつなぎ、利便性、生産性の向上に寄与していると考えております。ワンストップ型のサービスの提供を可能にするため、当社では、コールセンター業務、問診票の印刷・発送、システムの構築・保守をパートナー企業へ委託しております。

 料金体系につきましては、顧客毎に健康診断コースや受診医療機関等を決定した上で、健康診断の受診費用(以下、健康診断費用)を算出し、受診者数に応じて発生する、i-Wellness利用を含む事務手数料(以下、i-Wellness費用)とともに、受診者一人あたりの年間サービス料を課金いたします。なお、データ化・判定の統一化後に、健康診断結果を出荷(システム上でデータを登録)した日が属する月の末日締めにて、各顧客に請求いたします。また、これとは別に、受診者数より多い人数の母集団に対して、健康診断の案内を送付することや、健康診断の未予約者(未受診者)に対する受診勧奨等を代行する場合があり、サービスの対象となる人数に応じた課金を行います。大別して2つの料金体系から、受診者一人に対して、年額で課金される健康診断費用とi-Wellness費用を基本利用料とするストック型課金、基本利用料の課金対象とは異なる数量の対象者に対して課金する受診案内や受診勧奨代行等の費用をアップセル利用料(フロー型課金)として区分しており、2025年3月末現在における当事業のストック売上高比率(※4)は98.4%となっております。また、同時期現在の契約継続率は99.5%(※5)となっていることから、基本利用料に関する売上高は安定的且つ継続的に伸長しております。


(2)健康管理クラウド事業

 Growbaseは、企業(人事部・産業保健スタッフ及び企業とコラボヘルスを行っている一部健康保険組合向けのSaaS型健康管理クラウドサービスです。 企業においては、労働安全衛生法により、安全配慮義務の観点から長時間残業時の産業医が行う心身の状況把握及び面接指導や、健康診断受診後のフォローが必要な方への事後措置等を行う事が義務づけられております。健康保険組合においても、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防と改善を目的とした特定健康診査・特定保健指導が2008年から義務化され、また、2014年には、労働者の心理的な負担の程度を把握するストレスチェックが義務化されております。

 これら諸制度に対応すべく、Growbaseは、健康診断結果、就労データ、ストレスチェックデータ及び各種面談の記録を個人単位にて紐づけ、心と身体に関するデータを一元管理・可視化できる機能を有しております。また、健康診断後の各種集計・抽出機能、労働基準監督署等への定期健康診断結果報告書等各種報告書の作成機能、産業医との面談(対面・オンライン)スケジュール管理のほか、従業員自身の健康診断結果を経年にて確認可能なマイページ機能も備えております。ダイバーシティの推進・働き方の多様化等により、変化・多様化する健康課題・ニーズに対して最適な打ち手をつなぐ健康管理プラットフォームを展開するため、法令対応や顧客要望に応じた機能充実を図っております。

 また、Growbase上には、紙の健康診断結果をデータ化する無料の画像自動読み取り機能も付属しており、この機能もしくは別途料金にてお申込みいただくデータ化オプションを利用いただくことで、手元に届く紙の健康診断結果をGrowbaseに反映することが可能です。さらには、ネットワーク健康診断サービスと併せて利用いただくことにより、当社で標準化・有効化された健康診断結果の自動連携が可能になり、健康診断の案内から予約、経年でのデータ管理から事後措置に至るまで、健康診断に関する管理を一元化いただくことが可能になります。

 システム利用に関する料金体系は、ストック売上として顧客企業の対象従業員数であるID数に応じた①システムの基本利用料、②従業員データの保管料、③産業保健スタッフが利用する管理者サイトへのセキュリティ認証利用料、フロー売上として④オプション機能利用料、⑤顧客の要望に応じて機能改修をする個別カスタマイズ料に大別されます。加えて導入時に、要求仕様や従業員数などの規模により変動するサーバセットアップ費用や過去データ移行などの初期設定費用が必要になります。なお、2025年3月末現在における当事業のストック売上高比率は90.9%、契約継続率は99.7%、CCRは、0.28%NRRは114.0%であります。

 なお、当事業においては、事業拡大や資本業務提携も含めたアライアンスパートナーとの販売業務提携戦略を目的に、販売代理店として、ITを通じて社会課題の解決に取り組む伊藤忠テクノソリューションズ㈱、最新のテクノロジーを活用したヘルスケアサービスを提供するSOMPOヘルスサポート㈱、企業のメンタルヘルスケア対策を行う㈱アドバンテッジ リスク マネジメント、福利厚生や健康支援サービスを提供する㈱イーウェルと契約を締結しております。当社の営業部門による直販の増加に加えてアライアンスパートナー経由の契約も増加しており、当社の成長を後押ししております。なお、代理店各社はそれぞれ大規模企業や健康保険組合等をターゲット市場としております。


 (3)医療機関等支援事業

 その他のサービスとして医療機関等支援事業があります。主なサービスとしては、地域中核病院に対して当該病院敷地内にあるPET検査用の建物・装置などの賃貸借を行うPET関連事業、協会けんぽや総合健康保険組合に加入している企業を対象とした健康診断のBPOサービスです。

 PET関連事業については、健診ソリューション事業拡大の一環として、2016年10月にIML㈱より譲り受けました。

 BPOについては、健診ソリューション事業と同じ健康診断に関するサービスですが、単一健康保険組合及び単一健康保険組合加入企業を対象としたネットワーク健康診断サービスとは違い、協会けんぽ及び総合健康保険加入企業を対象とした健康診断の予約や精算代行等を行うサービスになります。また、ネットワーク健康診断サービスでは、当社オリジナルの健康診断コースを全国の医療機関と契約し、顧客に対しては、コース毎に統一した顧客毎の価格で提供を行っておりますが、協会けんぽ及び多くの総合健康保険組合では、健康診断コース及び価格(企業負担額)が決まっているため、各健康保険組合が元々医療機関と契約している内容を、そのまま引き継いで対応しております。さらに、健康診断をワンストップで代行するネットワーク健康診断サービスとは違い、BPOサービスでは、健康診断の予約のみ等、顧客が要望・必要とするサービスのみ対応が可能です。

 また、2023年10月より、人間ドック及びPET検査の予約手配や健康相談等を行うコンシェルジュサービスを開始しました。

 上記の通り、当社が行う健診ソリューション事業、並びに健康管理クラウド事業は、顧客における保健事業を支える基盤となっており、企業における健康経営の根幹となっております。また、かかる機能を有していることにより、継続利用をいただく顧客も多く、前段でも記載の通り、健診ソリューション事業及び健康管理クラウド事業における2025年3月末日時点での契約継続利用率の平均は99.6%です。それら継続利用による情報の蓄積も当社の強みとなっております。当社としましても、それら重責を担っている使命を理解し、顧客における健康増進に寄与すべく、サービスメニュー・機能の拡充を継続して行っております。また、今後も顧客企業の規模等に応じた新たなサービス体制構築なども見据え、顧客の健康管理の実践におけるニーズを的確に捉えるとともに、スピーディーな対応をしてまいります。


【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2026/03 単独会社予想 14,790 1,239 1,213 855

2025/03 単独実績 14,057 1,109 1,102 776

2024/03 単独実績 13,266 967 955 680

2023/03 単独実績 10,748 824 811 560


決算期 種別 EPS BPS 配当

2026/03 単独会社予想 145.56 924.35 42.77


上場時発行済株数 5,998,200株(別に潜在株式440,000株)

公開株数 1,724,500株(公募550,000株、売り出し949,600株、オーバーアロットメント224,900株)

調達資金使途 システム開発費、人材採用・採用経費、システム利用費


PER:17.0

PBR:

配当利回り:1.7%

公募時吸い上げ資金:42.7億

公募時時価:149億


【株主構成】 

SOMPOホールディングス(株) その他の関係会社 2,500,800 42.47% 売出501,600 180日

LHP Holdings,L.P. その他の関係会社 2,233,700 37.94% 売出448,000 180日

(株)アドバンテッジリスクマネジメント 販売代理店 272,400 4.63% 90日

(株)ベルシステム24ホールディングス 特別利害関係者など 201,700 3.43% 90日

伊藤忠商事(株) 元親会社 168,900 2.87% 90日

松田泰秀 代表取締役社長 160,000 2.72% 90日

伊藤忠テクノソリューションズ(株) 販売代理店 70,700 1.20% 90日

佐々木雅之 取締役 40,000 0.68% 90日

匿名1 委任型執行役員 30,000 0.51% 90日

匿名2 従業員 30,000 0.51% 90日


 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人及び売出人であるSOMPOホールディングス株式会社及びLHP Holdings,L.P.は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2025年12月19日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)を行わない旨合意しております。

 さらに、当社株主である株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント、株式会社ベルシステム24ホールディングス、伊藤忠商事株式会社及び伊藤忠テクノソリューションズ株式会社並びに当社新株予約権者である松田泰秀、佐々木雅之及び当社従業員等62名は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2025年9月20日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。


【代表者】

代表者名 松田 泰秀(上場時50歳2カ月)/1975年生

本店所在地 東京都港区赤坂

設立年 2006年

従業員数 121人 (2025/04/30現在)(平均39.1歳、年収546.4万円)

事業内容 健康管理SaaS(Software as a Service)などを用いたヘルスデータプラットフォームおよびソリューション事業

URL https://wellcoms.jp/

株主数 6人 (目論見書より)

資本金 408,615,000円 (2025/05/19現在)

代表者生年月日 1975年04月17日生まれ

代表者略歴

1998年04月 伊藤忠商事㈱ 入社

1999年04月 伊藤忠保険サービス㈱(現:伊藤忠オリコ保険サービス㈱) 出向

2006年07月 当社 出向 取締役

2008年02月 COSMOS AME 出向(シカゴ駐在)

2009年10月 IFS(ITOCHU Financial Services) 出向(ニューヨーク駐在)

2010年07月 伊藤忠商事㈱ ライフケア事業推進部

2012年04月 当社 取締役

2016年04月 当社 代表取締役社長(現任)


【幹事団】

主幹事証券 野村 - -

引受証券 SBI - -

引受証券 みずほ - -

引受証券 岩井コスモ - -

引受証券 松井 - -

引受証券 東海東京 - -


【参考類似企業】今期予想PER(6/5)

5619 マーソ 147.7倍 (連結予想)

6078 バリューHR 48.3倍 (連結予想)

8769 ARM 12.0倍 (連結予想)

8876 リログループ 11.9倍 (連結予想)

9218 メンタルヘルスT 12.0倍 (連結予想)

【私見】

 健康診断などのワンストップサービスで、企業からの需要は高く、テーマ性もあり業種としては悪くないです。業種から急成長するほどではありませんが、利益規模も大きく、PERからは上値余地はありそうです。規模はそこそこ大きめですが、売り要素はなく、需給からも安定的な人気は出そうな銘柄で、初値が低ければセカンダリーも考えられそうです。


想定価額:2450円

仮条件上限:2480円

初値予想:3600円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3.5

2025年6月5日木曜日

IPO分析(伊澤タオル)

 【事業内容】

​(1)事業の特徴

 消費者目線を第一として日用品としてのタオルの使い心地にこだわり続けており、「悩んだらこのタオルを買えば間違いない」というタオルのグローバル・スタンダードを創ることをビジョンに掲げております。小売店やキャラクターIP事業者へのタオル製品の企画・販売及びECサイト・Amazon内における自社ブランド「タオル研究所」を軸に、「タオル製品等の企画、製造及び販売」の単一セグメントで事業を展開しているファブレスメーカーです。

 当社が事業領域としているタオル業界は、ギフト需要やイベント需要を除く生活需要領域です。当社の主な販売先は、CVS(コンビニエンスストア)、IP事業者(玩具メーカー)、EC事業者、DS(ディスカウントストア)、HC(ホームセンター)、GMS(総合スーパー)、DgS(ドラッグストア)等です。

 幅広いターゲット層に対し、ニーズに基づいた日用品タオルを生産する「ODM生産」(ODMは「Original Design Manufacturing」の略であり、委託側からの要望に基づいて製品の設計から製造までを一貫して行うこと)、IP企業と連携し高品質なキャラクタータオルを提供する「キャラクターIP製品」、自社ブランドを展開するB2Cビジネス「EC販売」の3分野に注力をしております。

 とりわけ、EC販売において「タオル研究所」ブランドのタオルは、Amazonのタオル売れ筋ランキングで第一位から第三位(注)を占めており、多くの消費者に支持されております。「タオル研究所」では当社が独自に企画・開発したタオルを取り扱っており、そこで得た販売動向や消費者からの声などの情報を利用して、当社の各販売チャネルの製品開発にも反映させることで強みを発揮しております。

 特徴は大きく2点あります。1点目はファブレスモデルを採用している点です。当社は自社工場をもたず、主に海外の協力工場に製造委託をしております。製品の設計や製造工程の開発に関しては当社が担っており、詳細にわたって協力工場に指示をすることで品質を保証しつつ大量生産を可能としております。2点目はファブレスモデルを活かしつつ、研究・開発から、企画、製造委託、販売までの商流を一気通貫でマネジメントしている点です。これにより消費者のニーズを踏まえた機動的な生産に対応できる体制を整えております。


当社製品の商流における各工程の特徴については以下のとおりであります。

1.研究・開発

 R&Dにも注力するタオルメーカーであり、従来の枠にとらわれない製造方法や素材、設計等新たな開発を実施しております。また、タオルの使い心地の数値化や、使いやすいタオルを科学的に実証、試作、検証することで開発力を高めております。タオルに関する特許取得にも注力しており、自社のみでの研究・開発にとどまらず、大学との共同研究、大手メーカーとの共同開発など、タオル専門の研究員が中心となって、素材・製法の両面から様々な開発・特許取得を進めております。高い技術力はタオルの製造・製法に関する特許取得にも結び付いており、2025年4月30日時点で18件の特許を保有しております。


 2.企画

 日本を代表する大手小売企業とのPB商品開発で培った企画ノウハウが社内に蓄積されており、数多くの製品の販売実績を背景とした製品企画が可能となっております。単発のアイデア製品に依存するのではなく、過去の販売データやベーシックながらも、長期的な大量販売が期待できる分野の企画力を強みとしております。


3.製造委託

 タオル製造は装置産業であり、製造工程において大型の機械(装置)を保有する工場が必要です。当社は自社工場をもたない代わりに、紡績・製織・加工・裁断・染色といった、糸から製品までのタオル製造の全工程を一貫して対応可能な装置を有する大規模工場へ委託しております。それにより、各製造工程を横断して製品開発を行うことで、顧客ニーズに対応した製品を製造できるようになります。また、高い生産効率からくるコスト競争力を持ち合わせている点も当社の強みであると考えております。また、当社は複数の大規模工場とのコネクションがあることから、製造するタオルに応じた工場を選定することで費用・製造時間両面での効率的な生産を可能にしております。

 タオル製造においては、主原料である綿花の栽培や、製品染色等の工程で大量の工業排水が生じることなど、環境負荷が高く、工場はそれに対応するためのリソースが必要となります。当社は、自社工場を持たず、先に述べた大規模工場を製造委託先として複数起用することで、小規模な組織でありながら大規模な製造・販売までのバリューチェーンを手掛けることが可能となっております。委託先の選定にあたっては、工場基本情報、生産管理状況、品質管理状況、品質実績の4つの観点で評価をしております。これらの選定の際の基準に加えて、定期的な往査により工場を評価・教育する体制としております。さらに、複数の協力会社の設備を活用した製造が可能であることは、当社のタオル製造におけるイノベーションを促進し、当社の技術力向上に寄与しております。


4.販売

 営業販売と購買を一体の組織としており、営業担当者が顧客の企画段階からコミュニケーションを重ねつつ、製造委託先ともスペックやコストを交渉し販売・仕入両面を一貫して担当しております。このような体制は営業の迅速さはもちろんのこと、顧客に対して製品詳細や過去データに基づいてより効果的な提案ができることにも繋がっております。また、当社では、過去の様々なODM製品の実績データを下に、価格×スペック×デザインのバランスを最適化するノウハウを社内システム化(IOPMS(注))しており、営業担当者が顧客の要望に応じた製品とその最適な価格を提案することが可能です。

 

(2)製・商品及びサービスの特徴

1.ODM生産

 当社の顧客であるCVS(コンビニエンスストア)、EC事業者、DS(ディスカウントストア)、HC(ホームセンター)、GMS(総合スーパー)、DgS(ドラッグストア)等において、日用品として購入しやすい価格のベーシックなタオルから、当社技術を生かした高価格設定のタオルまで、幅広いプロダクトを展開しております。価格ごとにマーケットが分けられているタオルマーケットですが、より多くの顧客層をターゲットに幅広いプロダクトを扱っていることが特徴です。


2.キャラクターIP製品

 当社の顧客である大手玩具メーカー向けに、キャラクター柄を配したタオル製品や雑貨を供給しております。キャラクター製品は、その表現や配色等に関して著作権保有者及び販売元等のチェック体制が必要となりますが、当社のナレッジを活用しつつ管理体制を構築しており、ニーズに対して的確な製品を製造供給しております。キャラクター製品はプリント等の技術力を要する中で、当社の技術力の強みを活かしたプロダクトであると考えております。


3.EC販売

 ECサイト・Amazonで自社ブランド「タオル研究所」のタオル製品を販売しております。Amazonにおけるフェイスタオル及びバスタオルの国内売上シェアは順調に拡大しており、消費者からの口コミも多く高い評価をいただいております。現在、機能・サイズ等の異なるバラエティに富んだラインアップを展開しており、今後もシリーズを追加することとしております。また、ECサイト・Amazonでは、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社、株式会社サンリオといった大手キャラクターライセンサーとのライセンス契約を締結し、「タオル研究所」ブランドとキャラクターのコラボ製品も展開しております。


以上の製品群の売上高比率は2025年2月期において、ODM生産が56.6%、キャラクターIP製品が26.5%、EC販売が16.9%となっております。


【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2026/02 単独会社予想 10,884 900 849 499

2025/02 単独実績 9,825 638 980 578

2024/02 単独実績 9,938 969 1,771 1,103


決算期 種別 EPS BPS 配当

2026/02 単独会社予想 49.92 438.12 35.04


上場時発行済株数 10,000,000株(別に潜在株式429,000株)

公開株数 5,750,000株(売り出し5,000,000株、オーバーアロットメント750,000株)


売出しを行う地域

欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)


 PER:15.0

PBR:

配当利回り:4.7%

公募時吸い上げ資金:43.1億

公募時時価:75億

​   

【株主構成】 以下180日(匿名除く)

ジャフコSV6投組 投資業(ファンド) 6,000,000 57.53%  売出 3,000,000

伊沢キャピタルパートナーズ(同) 代表取締役社長の資産管理会社 2,500,000 23.97%

ジャフコSV6-S投組 投資業(ファンド) 1,500,000 14.38% 売出750,000

国元恵子 取締役 39,000 0.37%

甫天和宏 取締役 24,000 0.23%

匿名1 従業員 22,000 0.21%

三好拓人 取締役CFO 20,000 0.19%

匿名2 従業員 20,000 0.19%

藤田有香 取締役 18,000 0.17%

匿名3 従業員 17,000 0.16%


 引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人であるジャフコSV6投資事業有限責任組合及びジャフコSV6-S投資事業有限責任組合並びに当社の株主である伊澤キャピタルパートナーズ合同会社は、共同主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目の日(2025年12月16日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、共同主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。 また、当社の新株予約権を保有する國元恵子、甫天和宏、三好拓人、藤田有香は共同主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は共同主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。


​【代表者】

代表者名 伊沢 正司(上場時60歳5カ月)/1964年生

本店所在地 東京都渋谷区恵比寿西

設立年 2021年

従業員数 79人 (2025/04/30現在)(平均36.5歳、年収481.3万円)

事業内容 タオル製品などの企画・製造および販売

URL https://www.izawa-towel.com/

株主数 3人 (目論見書より)

資本金 30,000,000円 (2025/05/19現在)

代表者生年月日 1964年12月23日生まれ

代表者略歴要

1987年04月 三喜商事株式会社 入社

1989年04月 伊沢タオル株式会社(現 当社) 入社

1997年04月 同社 代表取締役社長 就任 (現任)、インタークラフト通商株式会社 代表取締役 就任

2016年06月 IZAWA TEXTILE CO.,LIMITED CEO 就任(現任)

2025年01月 IZAWA TOWEL INC CEO 就任 (現任)


【幹事団】

主幹事証券 三菱UFJモルガン・スタンレー - -

主幹事証券 モルガン・スタンレーMUFG - -

主幹事証券 SBI - -

引受証券 SMBC日興 - -

引受証券 野村 - -

引受証券 アイザワ - -

引受証券 岩井コスモ - -

引受証券 東海東京 - -

引受証券 松井 - -


【参考類似企業】今期予想PER(5/21)

3045 カワサキ 10.2倍 (単独予想)

7460 ヤギ 7.2倍 (連結予想)

8123 川辺 9.9倍 (連結予想)


【私見】

 タオルメーカーで、Amazonなどでは人気のようすが、業種妙味はなく大きく成長は期待できそうもありません。業績はまずまずですが、同業と比べても割安感はありません。配当利回りは5%弱と魅力的ではありますが、ジャフコの売出し案件で、初値人気は出ないと予想します。配当利回り4%前後の800円台が落ち着きどころでしょうか。


想定価額:700円

仮条件上限:750円

初値予想:800円

ブック申し込み度・・・中立

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3

2025年6月2日月曜日

上場承認(ヒット)

 07/04 ヒット 378A サービス業 東グロ SBI証券     

事業内容:屋外広告媒体の企画、運営及び屋外広告を中心とした広告全般の取扱いに係る事業

公開株数合計 1,620,000 OA 243,000(26.7億)

公募株数 670,000 売出株数 950,000

発行済み株数⇒6,230,000(89億)

ブックビルディング6/19~25


引受証券会社 SBI証券 みずほ証券  岡三証券 松井証券 東洋証券 マネックス証券


主要株主

松丸 敦之 55.07%

(株)ボンド・ホールディングス 19.78%

深井 英樹 12.81%

松丸 さつき 3.19%

安田 仁裕 1.93%

江口 雄一 1.19%

勝山 宏哉 1.16%

曽我 正史 1.07%

宮内 理司 0.66%

髙橋 徹 0.53%


想定価額:1430円 予想レンジ1400円~2000円 注目度3.5

業績は良いので、そこそこは評価されるでしょうか。

上場承認(リップス)

6/30 リップス 373A 化学 東グロ 野村證券     

事業内容:メンズコスメの企画・販売を行う商品事業及びヘアサロンのフランチャイズ運営を行うサロンフランチャイズ事業

公開株数合計 1,110,500 OA 166,500(39.6億)

公募株数 50,000 売出株数 1,060,500

発行済み株数⇒2,550,000(79億)

ブックビルディング6/13~18

引受証券会社 野村證券 岡三証券 SBI証券 楽天証券 


主要株主

株式会社Akeru 37.37%

野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合 35.59%

的場 隆光 16.01%

長島 幹孟 1.60%

上原 大輔 1.60%

平 剛 1.33%

西澤 民夫 1.33%

当社従業員 0.89%

当社従業員 0.89%

当社従業員 0.31%


代表者生年月日 1966年04月03日生まれ

代表者略歴

2000年05月 有限会社リップス(現株式会社リップスヘアー)設立、代表取締役就任

2008年04月 株式会社レスプリ(現当社)設立、代表取締役就任(現任)

2019年06月 株式会社リップススタイル設立、代表取締役就任

2022年01月 株式会社Akeru設立、代表取締役就任(現任)


想定価額:3100円 予想レンジ3000円~3500円 注目度3

業績次第ですが、売出し要素多く現状の判断ではそこまでの人気にはならなそうでしょうか。