2023年8月29日火曜日

IPO分析(ライズ)

 【事業内容】

​ 当社のコンサルティング事業では、単に顧客に対して求められたレポートを提出することから脱却し、顧客に常駐してサービスを提供する中で顧客の要望を日々キャッチしつつ、Hands-onで課題を解決するために顧客課題の解決にコミットするコンサルティングサービスを展開しています(Hands-on Style)。また、プロジェクトの中で日々変わっていく課題に対応するためにあえて明確なスコープを設定せず(Scopeless)、本質的な課題に取り組む形でのコンサルティング契約を基本としております。これにより本質的な課題にフィットした成果を上げることを実現しています。また、コンサルティングの結果としての大量の資料作成に膨大な時間をかけているだけの「報告書」ではなく、実行を支援することに注力することで顧客の真の成果を最も重要視しております(More than Reports)。戦略策定段階においては、PoC(Proof Of Concept:概念実証)や実行支援を見据えた構想策定と具体的なサービス提案、実行段階においてはScoplessで各課題への対応や社員代替を行うことで、クライアントが問題なく回せるようになるまで伴走支援をしております。


(ご支援事例:ブロックチェーンを活用したプラットフォームビジネスの戦略策定及び実行支援)

 さらに、当社のコンサルタントは能力の高いコンサルタントだけを厳選して採用しており、各分野の専門知識と豊富な経験を持つ優秀なプロフェッショナルがコンサルティングサービスを提供しております(Professionals)。こうした当社の4つのアプローチを提案から契約、サービス提供、品質管理を通じて仕組化することで、より顧客の課題解決の実行に寄り添った高品質なコンサルティングサービスを実現しています。


(当社独自のコンサルティングサービスのアプローチ)

 高品質なコンサルティングサービスの提供を実現し、かつ継続するためには、コンサルタントの採用及び育成が何よりも重要と考えており、どのような顧客に相対してもニーズに応えた具体的で実現性の高い提案を行うことで価値を発揮できるよう優秀な人材を採用するだけでなく、充実した研修や自己研鑽機会を提供し高品質のプロフェッショナルの育成を行う仕組みを構築することに努めております。また、当社のコンサルタントは、特定の領域に限定することなく業界やサービス領域を超えてプロジェクトを経験する「One Pool制」で支援を実行しております。「One Pool制」は、専門性の高いマネジメント陣(シニアマネージャー以上)による育成によって、コンサルタントが幅広い領域の知見を持ち、どのようなテーマのプロジェクトを受注することになったとしても、高品質のサービスを提供できるコンサルタントを柔軟にアサインすることが可能となります。様々なテーマのプロジェクトに対し、コンサルタントを積極的にアサインすることが出来るような体制を構築することで、結果として高い稼働率(注2)を実現し、コンサルタントの高付加価値化及び売上高の最大化を追求することが出来ます。加えて、徹底的な間接コスト管理(管理部門の業務について、システム(Salesforce・日経リスク&コンプライアンス等)、自動化ツール(全社員へのメール配信・残業時間管理・原価計算等)、マクロ(各チームの定常作業)などを用いて効率化を図ること等)を行うことで粗利を確保することを重視し、給与水準の向上等の方法により従業員への還元を積極的に実施することで、モチベーションの維持・向上に努めております。これらの人材の獲得から維持・向上に至る体制を組織的に構築し仕組化することで、日々拡大する市場の需要に柔軟に応え、高品質なコンサルティングサービスを提供し続けるという当社のビジネスモデルを成り立たせることが出来ます。


(柔軟な組織形態と仕組み)

 コルティング事業に係る売上高-外注売上高)÷100%稼働ベース仮定売上高

100%稼働ベース仮定売上高は、当該期間の休職者を除く所属コンサルタントの全員(「稼働可能コンサルタント」という。)が100%稼働したと仮定した場合の当該期間の仮定売上高。算定の際は、役職かつ月別に当社内部規程で定められた各コンサルタントの受注時の平均基準単価に人員数を掛け合わせ算定しております。

 

 また当社コンサルタントによるコンサルティング事業の成長には、内部の人材に依拠するだけでなく、外部人材も積極的に活用することが必要であると考えております。当社の事業成長及びMissionである「しあわせな未来を、共に拓く。」を共に実現するために、当社の子会社である株式会社ライズ・クロスは、協力会社プラットフォームを運営し、長期パートナーとしてご活躍いただけるフリーコンサルタントの確保に動いております。当該取組により外部パートナー活用による外注売上高は、2022年2月期(128,472千円)から2023年2月期(463,026千円)にかけて3.6倍に成長を果たし、内部人材のみでは機会損失となっていた案件の受注を実現しており、リソース不足の解消に大きく寄与しております。


過去3年のコンサルタントの人数は148 185  219。


【業績等】

決算期 種別 売上収益 営業利益 税引き前利益 純利益

2024/02 連結1Q実績 1,442 403 395 272

2024/02 連結会社予想 6,106 1,583 1,560 1,071

2023/02 連結実績 4,761 1,376 1,312 965

2022/02 連結実績 3,431 949 826 682


決算期 種別 EPS BPS 配当

2024/02 連結会社予想 44.02 - -


上場時発行済株数 24,396,910株(別に潜在株式1,156,380株)

公開株数 14,572,100株(公募129,800株、売り出し12,541,600株、オーバーアロットメント1,900,700株)

調達資金使途 人材採用育成投資


欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)の海外投資家に対して海外販売が行われる予定であります。


PER:19.3

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:124億

公募時時価:207億

​   

【株主構成】 

Sunrise CapitalIII,L.P. 投資業(ファンド) 10,812,360 42.53%  売出5,627,900株

Sunrise CapitalIII(JPY),L.P. 投資業(ファンド) 6,107,800 24.02%  売出3,179,100株

Sunrise CapitalIII(Non-US),L.P. 投資業(ファンド) 4,843,530 19.05% 売出2,521,100株

朝日竜樹 旧会社の元代表取締役 2,427,000 9.55%  売出1,213,500株

コタエル信託(株) 新株予約権信託の受託者 439,410 1.73%

和田学 代表取締役副社長 119,990 0.47%

北村俊樹 代表取締役社長 84,930 0.33%

(株)NTTデータ 取引先 76,420 0.30%

進藤基浩 執行役員 34,700 0.14%

白井亮 執行役員 28,310 0.11%


本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人及び貸株人であるSunrise CapitalⅢ,L.P.、Sunrise CapitalⅢ(JPY),L.P.及びSunrise CapitalⅢ(Non-US),L.P.、売出人である朝日竜樹、当社株主である株式会社エヌ・ティ・ティ・データ並びに当社新株予約権者であるコタエル信託株式会社、和田学、北村俊樹、進藤基浩及び白井亮は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2023年12月10日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等を除く。)を行わない旨合意しております。


【代表者】

代表者名 北村 俊樹(上場時39歳8カ月)/1983年生

本店所在地 東京都港区六本木 泉ガーデンタワー34階

設立年 2020年

従業員数 241人 (2023/06/30現在)(平均31.6歳、年収1118.3万円)、連結241人

事業内容 総合コンサルティング事業

URL https://www.rise-cg.co.jp/

株主数 5人 (目論見書より)

資本金 110,000,000円 (2023/08/08現在)

代表者略歴

2007年09月 フューチャーアーキテクト株式会社 入社

2012年04月 株式会社野村総合研究所 入社

2016年04月 旧株式会社ライズ・コンサルティング・ グループ入社

2019年04月 旧株式会社ライズ・コンサルティング・グループ 取締役

2021年03月 当社 代表取締役社長(現任)


【幹事団】

主幹事証券 野村 - -

引受証券 SBI - -

引受証券 みずほ - -

引受証券 大和 - -

引受証券 SMBC日興 - -

引受証券 松井 - -

引受証券 マネックス - -


【参考類似企業】 今期予想PER(8/14)

2170 LINK&M 18.9倍 (連結予想)

4490 ビザスク 108.0倍 (連結予想)

4792 山田コンサル 11.7倍 (連結予想)

6555 MSコンサル 15.1倍 (連結予想)

6563 みらいWK 25.7倍 (連結予想)

7034 プロレド 9.0倍 (連結予想)

7038 フロンティアM 21.7倍 (連結予想)

9225 ブリッジコン 56.4倍 (単独予想)

9644 タナベコンサル 22.3倍 (連結予想)

9658 太田昭 1.7倍 (連結予想)

9757 船総研HD 22.3倍 (連結予想)


山田コンサルティンググループ 153億円 時価200億 経常35億

シグマクシス 192億円 時価680億 経常38億

タナベ経営 125億円 時価175億 経常12億

マネジメントソリューションズ 166億円 時価600億 経常19億

フロンティア・マネジメント 100億円  時価150億 経常12億 


【私見】

 総合コンサル事業で、勢いもあり業種としては悪くないと思うのですが、VC売出し案件で直近の流れからも初値段階では人気にならない可能性は高い銘柄です。現状の利益からはPERからは適正で、売上規模からは時価総額200億も適性の範囲内だと思います。ベイカンレントも上場時には不人気でしたし、少し前のマネジメントソリューションズは、好業績で時価総額600億まで上がったことからも、BB段階というよりも上場後の中期では気にかけたい銘柄です。


想定価額:850円

仮条件上限:850円

初値予想:850円

ブック申し込み度・・・中立

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3

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