2026年4月8日水曜日

IPO分析(バトンズ)

【スケジュール】

仮条件決定 2026/04/02
ブックビルディング期間 2026/04/06 - 04/10
公開価格決定 2026/04/13
申込期間 2026/04/14 - 04/17
払込期日 2026/04/20
上場日 2026/04/21

【事業内容】

当社は、「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」をビジョンとして掲げ、地方の小規模事業者を含む全国の事業承継課題等の解決に貢献したいという想いで、インターネットを利用したM&AマッチングのためのM&Aプラットフォーム※1「BATONZ」の企画・開発・運営を行っております。

 これまでM&Aは一部の限られた経営者のみが選択できる経営手段でありましたが、日本国内における後継者問題が大きな課題となる中、多くの価値ある事業を次世代に繋げるべく、中小企業等に対してM&Aの敷居を下げ、M&Aを身近な経営手段とする社会の実現に取り組んでおります。

 当社は、インターネットを活用したM&Aプラットフォーム「BATONZ」の企画・開発・運営を主軸とする「M&Aテクノロジー事業」を展開しており、主要サービスとして「① M&Aプラットフォーム」「② M&A SaaS※2」の2つを展開しております。

 なお、当社はM&Aテクノロジー事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。

 

(1)M&Aテクノロジー事業について

 当社はM&Aを行う売り手と買い手に加えてM&A支援機関※3(M&A専門業者※4・士業等専門家※5・金融機関等)の三者が利用するM&Aプラットフォーム「BATONZ」を運営しております。

 従来、M&Aの仲介業務※6/FA業務※7というM&Aアドバイザー業務※8に携わるM&A支援機関は、売り手と買い手の個別案件の成約を主な目的としておりましたが、「BATONZ」はM&Aにおけるマッチングの「場」を提供することを目的としており、Eコマースの出現による流通革命と同様に、インターネットを活用したM&A市場の見える化を推進し、効率的なダイレクトマッチングの仕組みを構築しております。

 

(M&Aプラットフォーム「BATONZ」について)

■BATONZの概要

 「BATONZ」は、全国全業種の売り手/買い手/M&A支援機関が多数集うM&Aプラットフォームであります。個人から上場企業までの多様なユーザーが利用し、過去の成約価額では最大33億円までの大小様々なM&A案件のマッチング・交渉・成約が行われており、累計成約実績組数は3,315組となっております。

 その他、M&Aプラットフォームの規模を示す主要指標として、交渉可能な譲渡希望案件(売り案件)は10,673件となっております。なお、交渉可能案件数10,673件に対し、過去公開された譲渡希望案件の累積数は42,057件となっております。また、買い手ユーザーの累積登録数は303,275人、買い手の月間アクティブユーザー数(MAU/Monthly Active Users)は20,832人となっております。(数字はいずれも2026年2月末現在)

 

■売り手/売り案件、買い手の流入経路

 売り手及び売り案件の登録経路は、SEO(検索エンジン最適化)を中心として売り手自身が「BATONZ」へ直接流入し案件登録される場合と、M&A支援機関が受託した案件を当該M&A支援機関が登録する場合の大きく2つがあり、案件に占める割合はおおよそ同等比率の構成となっております。一方で買い手の登録経路はSEOを中心とする「BATONZ」への直接流入及び登録が過半を占めております。

 

■登録~成約までの流れ

 「BATONZ」において、会員登録した売り手及びM&A支援機関は、譲渡希望案件を無料で登録することができ、買い手は、会員登録(無料)の上で業種・エリア・規模等の様々な条件から案件を検索することができます。買い手ニーズに合致した案件について、売り手に対する実名開示依頼を行い、これが受諾された場合、秘密保持契約の締結又は差入れを前提としてマッチングが成立し、売り手による実名開示以降、売り手及び買い手の情報収集や条件交渉が行われます。

 売り手及び買い手のM&A交渉には大きく以下3つの形態が存在します。

(a)売り手と買い手が直接交渉を行う形態

(売り手にて直接登録された案件のうち、当社の売り手向け有料オプションが選択されなかった案件)

(b)当社のM&Aコンサルタントが交渉を支援する形態

(売り手にて直接登録された案件のうち、当社の売り手向け有料オプションが選択された案件)

(c)M&A支援機関が交渉を支援する形態

(M&A支援機関が登録した案件)

 当社は、「BATONZ」の運営において、M&Aのソーシング及びマッチングの効率化、M&A成約にかかるサポート、M&A取引及びM&Aプラットフォームの安全性/健全性確保のため、オプションサービスを含む各種施策を実施しております(後述ご参照ください)。

 当該事業におけるサービス及び主たる収入は以下のとおりであり、当該サービスをコアとしてM&A支援のDX化・効率化を業界に先駆けて推進しております。

① M&Aプラットフォーム

(a)マッチングサービス

 当社が運営するM&Aプラットフォーム「BATONZ」を利用してM&Aが成約した際、前述の3形態のいずれにおいても、買い手より成約価額の2%を成約時にシステム利用料として受領しております。なお、成約価額帯別に成約価額1,000万円未満:35万円、1,000万円以上5,000万円未満:70万円、5,000万円以上:150万円を最低料金として設定しております。

 

(b)ソーシング支援サービス(買い手向け有料オプション)

 買い手に対する有料オプションサービスとして、成約確率・効率の向上を目指した売り案件のソーシング支援を提供しております。顧客ニーズに応じて3サービス(プレミアム会員、プレミアムプラス会員、プレミアムプロ会員)を提供しており、会員種別・プランに応じた月額利用料を受領しております。

(ア)BATONZプレミアム会員:

M&Aで成功するため・失敗しないためのノウハウ等のコンテンツをオンライン上で学べるプラン

(個人・個人事業主 月額4,900円、法人 月額9,800円)

(イ)BATONZプレミアムプラス会員:

M&Aプラットフォーム上で買収ニーズ広告を掲載することで、案件提案を受けやすくなるプラン

(月額29,800円)

(ウ)BATONZプレミアムプロ会員:

M&Aプラットフォーム上で買収ニーズに合致した案件リストを作成し、定期的に買い手とのミーティングを通じてソーシング支援を行い、当社にて実名開示依頼を代行し、マッチングを促進するプラン

(月額199,800円)

 

(c)FA支援サービス(売り手向け有料オプション)

 M&Aプラットフォーム上に登録される売り案件に対して、売り手の意向に応じて、当社コンサルタントがディールの要所又はプロセス全体を支援する等、安心安全な成約をサポートしております。当該サポート業務の推進においては、オンライン面談情報からAIを活用して案件情報を生成する等、M&A支援プロセスの型化/DX化を積極的に進め、品質と効率性を両立したサービス提供を実施しております。

 基本となる「カウンターサービス」においては、売り案件申込時に売り手と案件化面談(成約できる相場価額の助言、案件情報の整理支援、交渉の進め方の助言等を行う。以下同様)を実施するほか、買い手との交渉中に随時発生する困りごとへの相談対応を実施しております(当該サービスは無料プランとして提供しており、当該サービスにかかる対価の受領はありません)。

 また、売り手に対するFA支援サービス(有料オプション)としては、以下の2サービスを提供しております。

(ア)サポートサービス:

 カウンターサービスでの案件化面談にて、サポートサービスを受託した場合の提供サービスです。

 買い手との初回マッチングやトップ面談は売り手自らが実施し、売り手・買い手双方の契約締結意向が高くなった段階において、売り手側の要請に応じて条件調整や契約書草案の作成等を支援しております。

 本サービスは、M&A成約時にて、売り手より成約価額の5%(最低50万円)の手数料を受領いたします。

(イ)プレミアムサポートサービス:

 カウンターサービスでの案件化面談にて、プレミアムサポートサービスを受託した場合の提供サービスです。

 買い手との初回マッチングやトップ面談から成約まで伴走し、条件調整や契約書草案の作成等を全面的に支援しております。

 本サービスは、M&A成約時にて、売り手より成約価額の5%(最低200万円)の手数料を受領いたします。

 なお、M&Aの交渉・契約締結にかかる複雑性/各種リスクを考慮し、株式譲渡案件についてはプレミアムサポートサービスでの支援を必須としております。

 また、M&A支援機関の持込案件に関しては、当該機関がFA又は仲介者として関与するため、当社はFA支援サービスを提供しておりません。

 サービスにおける提供内容及び料金の一覧は次のとおりであります。

 

 

 

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 なお、2025年3月期における成約組数のうち、FA支援サービスでの成約数は140件となっております。

 

 

② M&A SaaS(M&A支援機関向け業務支援SaaS)

 大手から中小規模までの幅広いM&A支援機関に対して、M&Aアドバイザー業務にかかるDX化・業務効率化を実現する機能/システムをSaaS(Software as a Service)形態にてサービス提供しており、導入顧客からプランに応じた月額システム利用料を受領しております。

 当社は、M&Aアドバイザー業務等に必要と考えられる各種機能(与信・審査、企業価値評価、案件診断、決算書OCR(光学的文字認識)、マッチング、CRM(顧客管理システム)・商談管理、各種契約書等雛型・様式、ファイル・資料管理を目的としたVDR(バーチャルデータルーム:機密性の高い資料を、オンライン上で安全に共有・管理するためのクラウドストレージ)等の計25機能群)を開発し、プログラム及びプランに応じて提供しております。

 当社が提供するサービスプログラムは以下のとおりであります。

(a)パートナープログラム(士業等専門家を含む支援専門家向け会員プログラム)

 支援専門家向けのM&Aアドバイザー業務にかかるSaaSシステムを提供しております。マッチング支援(案件探し、案件の買い手探し)を提供価値の中核として、与信・審査支援、業種別M&A辞典、案件のリスク診断機能等の提供も行っております。プランに応じて月額9,800円~79,800円の月額システム利用料を受領しております。*

(ア)与信・審査支援:

大手金融機関と同水準の調査で、法人番号を持つ全企業の与信レポートが出力可能

(イ)業種別M&A辞典:

業種別のビジネスモデル/スキーム、頻出論点、経営者の特徴が学べるノウハウ集

(ウ)案件のリスク診断機能:

業種別に案件の論点・リスク事項の一覧、及び対応方針事例を提供

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*) パートナープログラムについては一部サービス拡充を行い、2026年4月以降のStandardプランは月額49,800円、Enterpriseプランは月額99,800円で提供予定であります。

 一部の大手M&A支援機関向けには、個別のシステム連携や業務サポート/モニタリング支援等を行うことで、より高付加価値のサービスも提供しております。

 なお、2026年2月末時点におけるサービス提供先となるM&A支援機関は、M&A専門業者が313社、士業等専門家が671社、コンサルティングファームその他の事業会社が833社となっております。

 

(b)B MASS(金融機関向け業務支援システム)

 金融機関向けのM&Aアドバイザー業務支援システムを提供しております。主に顧客管理システムとM&Aマッチング/業務支援システムの提供を行っており、月額29,800円のシステム利用料を受領しております。

 なお、2026年2月末時点におけるサービス提供先となる金融機関は151社(無償提供機関含む)となっております。

(ア)顧客管理システム:

利用行庫専用のM&A情報・顧客管理システム。「BATONZ」との情報連携も可能

(イ)M&Aマッチングシステム:

独自アルゴリズムをもとに買収確度の高い買い手を自動リスト作成、一括出力

(ウ)M&A業務支援システム:

過去の成約事例をもとにした取引事例相場価格の算出、事業者の審査レポートの出力、契約条件に応じた最終契約書の雛型の提供等

 

 上記(a)パートナープログラム 及び (b)B MASSにおける解約率は2.2%(2025年4月から2026年2月までに解約した会員数の合計値を、同期間の月次累積会員数の合計値で除した値)となっております。

 

 

③ その他

 ①M&Aプラットフォーム、②M&A SaaS以外のその他サービスとして、以下のようなサービスを提供しております。

(a)行政/地方自治体からの受託

(b)M&Aに関する講演、コンサルティング、情報メディアの発刊

(c)M&A周辺ニーズに関する各種サービス(人材紹介事業) 

【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2026/03 単独3Q累計実績 1,371 187 189 122
2026/03 単独会社予想 2,010 344 346 242
2025/03 単独実績 1,379 51 57 41
2024/03 単独実績 1,154 98 101 72

決算期 種別 EPS BPS 配当
2026/03 単独会社予想 56.33 159.03 0.00

上場時発行済株数 4,622,300株(別に潜在株式842,400株)
公開株数 761,800株(公募310,000株、売り出し352,500株、オーバーアロットメント99,300株)
調達資金使途 ソフトウエア開発投資、本社移転に係る設備投資資金

PER:11.7

PBR:
配当利回り:0.95%
公募時吸い上げ資金:5億
公募時時価:31億
​   
 【株主構成】 以下180日

(株)日本M&Aセンターホールディングス その他の関係会社 1,400,000 27.16% 売出150,000
神瀬悠一 代表取締役CEO 1,100,000 21.34% 売出100,000
宮竹秀太郎 常務取締役CQO 749,900 14.55%
XTech2号投組 投資業(ファンド) 365,000 7.08% 売出29,200
アニマルスピリッツ1号投組 投資業(ファンド) 352,500 6.84% 売出28,200
DIMENSION2号投組 投資業(ファンド) 315,000 6.11% 売出25,200
鈴木安夫 取締役CAO 215,000 4.17%
バトンズ社員持株会 特別利害関係者など 86,900 1.69%
海山龍明 取締役COO 73,000 1.42%
渡部恒郎 元取締役など 30,000 0.58%
匿名 従業員 30,000 0.58%

その他売出し

宮竹 秀太郎  19,900 株

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である神瀬悠一、売出人である株式会社日本M&Aセンターホールディングス、XTech2号投資事業有限責任組合、アニマルスピリッツ1号投資事業有限責任組合、DIMENSION2号投資事業有限責任組合及び宮竹秀太郎、並びに当社の株主である鈴木安夫、バトンズ社員持株会、海山龍明、渡部恒郎、林田幸一、朝倉祐介、永田靖子、西村晃、坪昌史、新島史也及び他6名は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目の日(2026年10月17日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。

 加えて、当社の新株予約権を保有する神瀬悠一、宮竹秀太郎及び鈴木安夫は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしに、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。


【代表者】

代表者名 神瀬 悠一(上場時48歳5カ月)/1977年生
本店所在地 東京都中央区築地
設立年 2018年
従業員数 126人 (2026/02/28現在)(平均34.2歳、年収620.7万円)
事業内容 M&A(合併・買収)総合プラットフォーム「BATONZ」の企画・開発・運用
URL https://batonz.jp/company/
株主数 23人 (目論見書より)
資本金 100,000,000円 (2026/03/17現在)

【幹事団】
主幹事証券 大和 629,500 95.02%
引受証券 SBI 6,600 1.00%
引受証券 楽天 6,600 1.00%
引受証券 マネックス 3,300 0.50%
引受証券 松井 3,300 0.50%
引受証券 岡三 3,300 0.50%
引受証券 あかつき 3,300 0.50%
引受証券 東洋 3,300 0.50%
引受証券 水戸 3,300 0.50%

【参考類似企業】今期予想PER(3/24)
192A  インテG 11.3倍 (単独予想)
2127 日本M&A 18.5倍 (連結予想)
4194 ビジョナル 18.1倍 (連結予想)
4792 山田コンサル 11.6倍 (連結予想)
6080 M&Aキャピ 13.9倍 (連結予想)
6196 ストライク 13.1倍 (単独予想)
7038 フロンティアM 128.7倍 (連結予想)
7076 名南M&A 20.6倍 (連結予想)
7360 オンデック 15.9倍 (連結予想)
9236 ジャパM&A 13.6倍 (単独予想)
9272 ブティックス 14.7倍 (単独予想)
9552 クオンツ総研 8.8倍 (連結予想)
9644 タナベコンサル 21.4倍 (連結予想)

【私見】

 日本M&Aセンターの子会社で、本体とは別の小口案件とプラットフォーム関連での手数料のビジネスモデルで面白いとは思います。本体のように高額な手数料ではないので大化けはしないと思いますが、業績は伸びそうで成長性を加味すれば割高感はありません。吸収金額・時価総額共に小さく、VCは残るもののロックは付されているので需給の問題はありません。大手でないM&A会社よりも成長性はありそうで、中期でも評価しても良いかと思っております。

想定価額:660円

仮条件上限:660円
初値予想:1000円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・やや強気
総合評価:4

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