2019年4月8日月曜日

IPO分析(グッドスピード)

【事業内容】
 自動車販売及びその附帯事業の単一セグメントでありますが、中古車販売、自動車買取、整備・鈑金、保険代理店及びレンタカーのサービスを提供しております。
(1)中古車販売
 中古車販売のMEGA専門店、国産車専門店、輸入車専門店を展開しております。顧客のライフスタイルに合った車を提供することを目的として、取扱車種を絞ることにより専門性の高い店舗作りと人材教育を進めております。創業以来SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル/Sports Utility Vehicleの頭文字を取った自動車の形態のひとつ。スポーツ多目的車。)・4WD専門中古車販売店、及び輸入中古車販売店として蓄積してきたブランドイメージを武器として、高年式、低走行の絞り込んだ車種に特化した専門店展開を進めてまいりました。
 出店方針といたしましては、東海エリア内におけるドミナント方式の出店形態により、積極的に事業展開を進めております。集客は新聞折り込みチラシ等の媒体を積極的に活用している他、インターネットやテレビ・ラジオCMによる広告を活用することにより、商圏エリアをより広げる取り組みも行っております。なお、平成31年2月末現在、MEGA専門店2店舗、国産車専門店11店舗、輸入車専門店4店舗、買取専門店1店舗を東海4県(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)で展開しております。
小売販売台数の推移(台)
 5,242→ 5,921→ 7,120→ 7,444→ 1,997

(2)自動車買取
 顧客の当社店舗への持ち込みによる店頭買取の他、複数の企業が運営する一括買取査定サイト経由で当社へアクセスした自動車買取希望顧客に対する出張買取を行っております。
 自動車買取を展開していくことで、買取車両のうち当社の取扱ラインナップ車種は当社の店頭在庫として、オートオークションに依存しない店頭販売に寄与する仕入ルートの開拓強化を図っております。当社の取扱ラインナップでない車両は、オートオークション会場へ出品することで当社売上へ寄与することが可能であります。今後も当社にとって重要な事業と位置付け、積極的な資本投入を考えております。
(3)整備・鈑金
 販売した車両の整備や車検等のサービスを展開しております。ほとんどの販売店に整備工場を併設しており、整備工場を併設していない販売店についても、近隣店舗の整備工場や外注先にて整備を行い、車検整備の獲得件数増を実現しております。また、販売店は休日に顧客が集中するため、販売と整備を分離することにより、サービス向上、業務効率化を図っております。更に、鈑金を専門に行うBPセンター(ボディー&ペインティング/Body&Paintingのこと。車両の鈑金塗装を行う。)の展開を平成25年に開始し、より安心安全な車両利用が可能になるよう、充実したサポート体制の強化を図っております。
(4)保険代理店
 損害保険会社の代理店業務のサービスを展開しております。中古車販売の各店舗において、当社取扱車両の販売に際して、自動車保険を提案し、自動車保険の新規獲得を行っております。また販売後のアフターケアとして、社内に専門部署を設置し、保険契約継続率向上のため、サポート体制の強化を図っております。
(5)レンタカー
 車両の貸出サービスを提供しております。サービス提供の目的としては、新たな収益の柱を作ること、顧客のレンタカー利用体験を動機として車両販売に繋げること、レンタカー車両として利用した後、当社在庫車両へ転換するという仕入ルートの開拓であります。現在のレンタカー顧客は、一般顧客及び当社が代理店契約をしている損害保険会社であり、主に事故発生時のレンタカーとしてご利用頂いております。
(6)当社の強み
①専門性の特化
 中古車販売店は、SUV、ミニバン、輸入車のように、店舗ごとの取扱車種を絞り、各店舗に大型駐車場を用意し、常時1,500台以上の在庫車両を抱えてクルマ選びをサポートしております。これにより、営業一人ひとりが豊富な専門知識を持つことができ、顧客が安心して購入できる豊富な提案を実現しております。
②ドミナント出店戦略
 店舗展開はドミナント出店戦略を基本としております。専門性に特化した店舗作りとの相乗効果により、特定のジャンルにおいて圧倒的な在庫台数を保持することができ、特にSUVは東海エリア最大級の在庫数と車種で豊富な品揃えを実現しております。
③快適・清潔な店舗作り
 従来の中古車販売店のイメージを覆すような、洗練された明るいショールームをコンセプトに、取扱車種に合わせたデザイン性の高い店舗作りを行っております。また、ショールームにはキッズスペースを設置するなど、ファミリー層にも心地よくご来店頂ける店舗作りを進めております。
④カーライフのトータルサーポート
 中古車の販売だけではなく、自動車保険の加入、車検・整備のアフターサービス、マイカーリース、下取、買取、レンタカーなど、顧客のカーライフをトータルでサポートできるサービス展開を行っております。
⑤独自基準の仕入体制
 全国のオートオークション会場や自動車販売業者から、当社の基準を満たす品質の確かな車両を仕入れております。具体的には、毎日のように開催されるオートオークションにおいて、当社は修復歴のない専門店として、高品質な車両を逃さず仕入れるために専門部署を設け、安定した供給を行うだけでなく顧客のニーズにマッチした優良車両をご提供できるよう努めております。
⑥豊富なオプション
 車両販売においては、顧客の多様なニーズに応じられるよう、豊富なオプション商品を取り揃えております。このオプション商品によって、1台当たりの売上高・利益を確保し、同時に車両本体の低価格提供を目指すことで、顧客にとって買いやすい金額で販売できるように努めております。
⑦サービスファクトリーの併設
 買う時も買った後も顧客に安心してカーライフを送って頂けるよう、ほとんどの店舗に充実した設備の整備ピットを併設しております。多くの国家資格保有整備士が常駐し、納車前の点検をはじめ、車検や定期点検、カーナビゲーション取り付けやボディーコーティング、カークリーンなど常時対応しております。また、高機能・高品質な設備・機材を多数取り揃え、幅広い整備メニューも提供しております。中部運輸局指定工場も保有し、充実した設備と国家資格保有整備士の高い技術力で安心&リーズナブルな車検対応を行うことが可能であります。
⑧ファン(顧客)との繋がり
 当社の商品・サービスをご利用頂いた顧客との結びつきを大切にし、当社の「ファン」になって頂くことに強い価値観をもっております。具体的には、顧客の購入後のサポートのひとつとして、イベントを通じて触れ合う機会を数多く設けております。車は移動のための単なるツールではなく、ライフスタイルを彩る要素のひとつでもあり、SUVであればその側面は更に顕著であります。キャンプやスノーボード、登山にサバイバルゲームなど、様々なアウトドアイベントとSUVは繋がりやすく、車を販売して終わりではなく、遊びを通して顧客との接点を増やし、長くお付き合い頂ける関係を築けるように取り組んでおります。
⑨人材育成・採用
 長年培った独自の採用基準により、当社にマッチングし活躍が期待できる人材の採用を行っており、平成30年4月入社の新卒採用は28名でありました。
また入社後は、車両販売、整備、鈑金それぞれに設定した目標を達成することで、チーフや店長、部長へ確実に昇格できる制度を確立しており、モチベーション高く毎日の業務に取り組む社員が多く、計画的な育成を実現しております。

【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益
(単独実績)2017.9 20,253 91 93 76
(単独実績)2018.9 22,751 200 149 91
(単独予想)2019.9 25,640 320 220 126
(単独1Q実績)2019.9 6,933 85 71 48
1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当
(単独予想)2019.9 110.42 - 10
調達資金使途 新規出店費用
上場時発行済み株数 1,450,000株 (別に潜在株式48,300株)
公開株数 632,500株(公募550,000株、オーバーアロットメント82,500株) シンジケート 公開株数550,000株(別に82,500株)

PER:12.6
PBR:
配当利回り:0.7%
公募時吸い上げ資金:8.8億
公募時時価:20億
    
【株主構成】
加藤久統 代表取締役社長 450,000 47.45  180
(株)Anela 役員らが議決権の過半数を所有する会社 450,000 47.45 180
横地真吾 常務取締役 18,750 1.98
平松健太 取締役 5,700 0.60
大崎勝士 従業員 1,950 0.21
塗利樹 従業員 1,500 0.16
松井靖幸 従業員 1,500 0.16
 本募集に関連して、貸借人である加藤久統並びに当社株主である株式会社Anelaは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成31年10月21日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却(ただし、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等を行わない旨合意しております。
 また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換もしくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得もしくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストック・オプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、平成31年3月22日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。

【代表者】
代表者生年月日 1976年11月16日生まれ
代表者略歴
1995年04月 (株)シーアイシー(現 (株)ファブリカコミュニケーションズ)入社
2002年08月 グッドスピード創業
2003年02月 (有)グッドスピード(現 当社)設立 代表取締役社長(現任)
2011年07月 (株)グッドサービス代表取締役(合併後消滅会社)

【幹事団】
主幹事証券 東海東京 - -
引受証券 大和 - -
引受証券 SBI - -
引受証券 エース - -
引受証券 安藤 - -
引受証券 丸三 - -
引受証券 岩井コスモ - -

【参考類似企業】今期予想PER(3/25)
2788  アップル10.6倍(連結予想 )
3186  ネクステージ22.9倍(連結予想 )
7599  IDOM45.9倍(連結見込 )
7602  カーチスHD-倍(連結予想 )
9856  ケーユーHD7.7倍(連結予想 )

【私見】
 SUVに特化していることで完全な同業者がなく優位性はありますが、自動車産業自体が大きな成長性を見込める業種ではなく、業種妙味はあまりありません。
直近での業績は伸びており、PERからも割高感はないので上値余地は充分ありますが、成長性から高PERが容認される業種ではありません。
一番の利点は需給で、時価総額も極端に小さく、VCが存在せずに上位2位にはロックがかかっており売られる要素は少ないです。直近のハウテレビジョン同様に、需給手動で動く銘柄でしょう。

想定価額:1210円
仮条件上限:1400円
初値予想:3000円
ブック申し込み度・・・やや強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5

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