2019年5月13日月曜日

IPO分析(バルテス)

【事業内容】
(1)ソフトウェアテストサービス事業 
 当事業では、製造業やソフトウェアベンダーに対して、ソフトウェアの不具合により顕在化するリスクを回避するため、開発工程における品質計画の立案、開発プロセスの改善、ソフトウェアの不具合を発見、または重大な不具合が発生していない事を確認する為のテスト設計、テストケースの作成、テスト実施及びテストサマリレポートの作成まで、第三者の中立的立場で提供しております。 
 当事業が対象とするサービス提供領域は、組込系(AV機器や家電、産業機器等)をはじめ、PCアプリケーションや業務系システム及びWebアプリケーションなど幅広いものとなっており、テスト対象の点におきましても、予定した動作が正確に作動するか否かの機能性に限定せず、例えば実運用を想定したユーザー数からのアクセスや、営業活動継続によるデータ量の蓄積など、継続性、耐久性の面、またソフトウェアの不具合により個人情報流失の可能性などを発見する、ソフトウェアの脆弱性発見など様々なニーズに対応したものとなっております。 

 (2)Web/モバイルアプリ開発サービス事業 
 当社の連結子会社であるバルテス・モバイルテクノロジー株式会社では、Webアプリ及びモバイルアプリ開発、Webアプリ・モバイルアプリのセキュリティ診断(脆弱性診断)を提供しております。Web/モバイルアプリ開発では、企画から、要件定義、開発、デザイン、リリース、運用までワンストップで提供が可能であり、またソフトウェアの品質向上をグループ経営方針としており、当社によるソフトウェアテスト、セキュリティサービスチームからの教育によるセキュアコーディングなどのソフトウェア開発サービスを提供しております。またセキュリティ診断サービスでは、熟練した技術者の診断ノウハウを可能な限り手順化しておりますので、潜在的な脆弱性が発見でき、安全性の調査を提供しております。 

(3)オフショアサービス事業 
 当社の連結子会社であるVALTES Advanced Technology,Inc.では、グループ会社とのノウハウの共有により、製造業やソフトウェアベンダーを営む顧客に対して、ソフトウェアテストサービスとソフトウェア開発サービスを提供しております。VALTES Advanced Technology,Inc.は主にフィリピンで事業展開しており、現地の安価で豊富な労働力を背景に、当社の教育コンテンツを受講した現地のエンジニアが主に在比日系企業に向けてサービスの提供を行っております。 


【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(連結実績)2017.3 2,293 91 102 38 
(連結実績)2018.3 2,457 41 33 -2 
(連結見込)2019.3 3,294 194 193 152 
(連結予想)2020.3 3,884 217 218 153 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(連結予想)2020.3 23.19 142.76 - 
調達資金使途 テストエンジニア採用費、基幹システム投資、テストセンター増設、借入金返済 

上場時発行済み株数 7,150,000株 (別に潜在株式65,800株) 
公開株数 1,203,400株(公募843,000株、売り出し203,500株、オーバーアロットメント156,900株)シンジケート 公開株数1,046,500株(別に156,900株)

PER:28.4
PBR:4.6
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:7.9億
公募時時価:47億
    

【株主構成】 
田中真史 代表取締役社長、子会社の取締役 4,050,000 67.89 180
社員持ち株会 特別利害関係者など 689,500 11.56 
HC8号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 250,000 4.19  1.5・90
野村証券(株) 金融商品取引業者 150,000 2.51  1.5・90
西村祐一 取締役、子会社の取締役 120,000 2.01  180
大薗雅嗣 取締役、子会社の取締役 120,000 2.01  180
SBIベンチャー企業成長支援3号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 115,200 1.93 1.5・90
SBIベンチャー企業成長支援4号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 83,400 1.40 1.5・90
SBIベンチャー企業成長支援2号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 59,700 1.00 1.5.90 
(株)三菱UFJ銀行 特別利害関係者など 50,000 0.84  1.5.90
紀陽リース・キャピタル(株) ベンチャーキャピタル(ファンド) 50,000 0.84  1.5.90
ハクバ写真産業(株) 特別利害関係者など 50,000 0.84 1.5.90

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人であり貸株人である田中真史、売出人である大薗雅嗣並びに当社株主である西村祐一、及び当社社員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成31年11月25日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。また、当社株主であるHC8号投資事業有限責任組合、野村證券株式会社、SBIベンチャー企業成長支援3号投資事業有限責任組合、SBIベンチャー企業成長支援4号投資事業有限責任組合、SBIベンチャー企業成長支援2号投資事業有限責任組合、株式会社三菱UFJ銀行、紀陽リース・キャピタル株式会社、ハクバ写真産業株式会社及びSBIベンチャー企業成長支援投資事業有限責任組合は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年8月27日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、その売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所における売却等は除く。)は行わない旨合意しております。当社の新株予約権を保有する西村祐一、大薗雅嗣、森勇作及び小塚武典は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成31年11月25日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。


【代表者】
代表者生年月日
1962年03月20日生まれ 

代表者略歴
1980年04月 ワールドビジネスセンター(株)入社 
1985年04月 テクノメディアコンプレックス(株)入社 
1990年03月 ウィズソフト(株)設立 代表取締役就任 
1995年11月 アーティスト(株)設立 代表取締役就任 
1999年11月 アプコム(株)設立 代表取締役就任 
2004年04月 当社設立 代表取締役社長就任(現任) 
2012年10月 バルテス・モバイルテクノロジー(株)設立 代表取締役社長就任(現任) 
2014年02月 VALTES Advanced Technology, Inc.設立 President就任(現任) 


【幹事団】
主幹事証券 SBI 889,100 84.96 
引受証券 野村 41,900 4.00 
引受証券 藍沢 10,500 1.00 
引受証券 岩井コスモ 10,500 1.00 
引受証券 エイチ・エス 10,500 1.00 
引受証券 SMBC日興 10,500 1.00 
引受証券 エース 10,500 1.00 
引受証券 極東 10,500 1.00 
引受証券 東洋 10,500 1.00 
引受証券 ひろぎん 10,500 1.00 
引受証券 丸三 10,500 1.00 
引受証券 むさし 10,500 1.00 
引受証券 楽天 10,500 1.00 

【参考類似企業】 今期予想PER(4/24り 
3657  ポールHD 18.8倍(連結予想 ) 
3676  デジハHD 17.8倍(連結見込 ) 
3697  SHIFT 100.4倍(連結予想 ) 
9719  SCSK 20.3倍(連結見込 ) 


【私見】
 業種としてはIT関連で人気業種になり、業績も良く人気化の要素は揃っています。需給は規模は小さく、時価総額も小さいので問題ないのすが、1.5倍でロックが外れるVCが多くやや心配ではあります。久々のIPOなので初値段階では人気化必至ですが、VCのロックラインが外れれば需給は崩れるのでセカンダリーではそこまで人気になるとは思えません。

想定価額:540円
仮条件上限:660円
初値予想:1500円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5



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