2022年10月6日木曜日

IPO分析(SBIシーリングサービス)

 【事業内容】

(1)ファンド事業

 当社子会社(SPC)が業務執行組合員となる任意組合契約における投資家からの出資金、もしくは匿名組合契約を通じた投資家からの出資金及び金融機関からの借入金にて、航空機、船舶等の大型の償却資産を購入し、航空会社や海運会社等の借り手(レッシー)にオペレーティング・リース形式で賃貸する事業を行います。リース満了時には、リース物件を市場で売却する等により、キャピタルゲインの獲得を目指します。当社は、リース事業案件の組成及び管理並びに任意組合へのリース物件売却、投資家への匿名組合出資持分の販売を行うことで、手数料や売却の収益を得ております。

 任意組合方式の場合、組合員(投資家)による出資金により調達した資金でリース物件を購入し、借り手)にオペレーティング・リース形式で貸し付ける事業を行います。当社はリース物件を航空会社等から購入し、業務執行組合員が当社子会社となる任意組合へ譲渡します。任意組合のため、リース事業の損益等は投資家に帰属することになります。当社は、組成や事業管理による手数料、当該リース事業に係る航空機等の任意組合への販売額を売上高に計上しております。

 匿名組合方式の場合、匿名組合の営業者となるSPCにおいて、リース物件を取得し、オペレーティング・リース事業を行います。当社は当該リース事業に係る匿名組合出資持分の私募の取扱いを行うほか、リース開始時点で、当社が一時的に立替取得し、貸借対照表の「商品出資金」に計上するとともに、当該匿名組合出資持分を投資家に譲渡します。当社が、投資家に、匿名組合出資持分を譲渡することで、リース事業の損益等が投資家に帰属することになります。当社は、案件組成や、当該リース事業に係る匿名組合出資持分を販売すること等による手数料を売上高に計上しております。

 なお、当社においては、JOLおよびJOLCOという契約終了時条件の異なるリース取引を用いて法人投資家向ファンドを組成しておりますが、現時点においては、JOLには任意組合方式、JOLCOには匿名組合方式を組み合わせることでファンド組成を行っております。


 (2)ゼネラルアビエーション事業

 ゼネラルアビエーション業界の運航会社等をレッシーとしたリース事業案件の組成及び管理並びに投資家への販売までの一連の業務を行っており、手数料等の収益を得ております。また、需要家である航空会社に向けて、ヘリコプターを含む小型航空機等の機材の販売及びリースを行っており、当社は各取引における収益を得ております。

 リース事業案件については、運航会社等のレッシーにオペレーティング・リース形式で償却資産であるヘリコプターを含む小型航空機を賃貸するスキームを組成し、投資家に対して、譲渡をしております。リース期間中のリース料収入によるインカムゲイン、リース満了時のリース物件売却等によるキャピタルゲインが投資家に帰属する仕組みであります。

 リース事業案件の特性としては、一機あたりの機体価格が航空機投資としては少額かつリース期間5年程度であることから、投資家は、比較的少額かつ短い投資期間で、リース料収入によるインカムゲイン、リース満了時のキャピタルゲインを得ることが可能となります。

 オペレーティング・リース取引を利用した商品のスキームについては、以下の事業系統図となります。なお、本説明は、当社のゼネラルアビエーション事業の内容をご理解頂くための概要を記載しており、案件によって、仕組みが異なる場合があります。


【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2023/03 連結1Q実績 9,511 1,239 1,224 728

2023/03 連結会社予想 37,169 4,290 3,817 2,608

2022/03 連結実績 29,556 3,280 2,813 10,363

2021/03 連結実績 11,998 396 -671 -7,646


2023/03 連結会社予想 359.51 2,292.66 10.00


上場時発行済株数 7,446,800株(別に潜在株式332,000株)

公開株数 2,530,000株(公募350,000株、売り出し1,850,000株、オーバーアロットメント330,000株)

調達資金使途 ファンド組成にかかる販売用航空機の購入資金


PER:8.3

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:75.4億

公募時時価:222億

​   

【株主構成】 

SBIホールディングス(株) 親会社 6,784,200 91.32% 180日

(株)オートパンサー 外部協力者 165,600 2.23% 180日

久保田光男 代表取締役社長 35,800 0.48%

辻・本郷(税) 特別利害関係者など 35,000 0.47% 180日

越智会計コンサルティング(株) 特別利害関係者など 35,000 0.47% 180日

(株)ティーアンドエイネットワーク 特別利害関係者など 35,000 0.47% 180日

小栗正次 特別利害関係者など 35,000 0.47%

階戸雅博 取締役副社長など 24,000 0.32%

吉原寛 取締役 20,000 0.27%

真鍋修平 取締役 20,000 0.27%


本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人であるSBIホールディングス株式会社、並びに当社の株主である株式会社オートパンサー、辻・本郷税理士法人、越智会計コンサルティング株式会社、株式会社ティーアンドエイネットワーク、小栗正次及びジャパンビジネスコンサルタント株式会社は、共同主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む。)後180日目(2023年4月16日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、共同主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を大和証券株式会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。

【代表者】

代表者名 久保田 光男(上場時60歳0カ月)/1962年生

本店所在地 東京都港区六本木

設立年 2017年

従業員数 34人 (2022/08/31現在)(平均44.8歳、年収907.1万円)、連結34人

事業内容 航空機、船舶などを対象としたオペレーティング・リース事業に投資するファンドの組成・販売

URL https://www.sbils.co.jp

株主数 7人 (目論見書より)

資本金 100,000,000円 (2022/09/13現在)

代表者生年月日 1962年10月05日生まれ

代表者略歴

1986年04月 野村證券株式会社

2009年04月 野村證券株式会社執行役員首都圏地区担当兼本店長

2011年04月 野村バブコックアンドブラウン株式会社常務取締役

2017年04月 野村バブコックアンドブラウン株式会社専務取締役

2020年04月 SBIリーシングサービス株式会社代表取締役社長(現任)


【幹事団】

主幹事証券 大和 - -

主幹事証券 みずほ - -

主幹事証券 SBI - -

引受証券 SMBC日興 - -

引受証券 松井 - -

引受証券 岩井コスモ - -

引受証券 極東 - -


【参考類似企業】 今期予想PER(9/14)

7148 FPG 14.6倍 (連結予想) 売上565憶 経常115億 当利77憶 時価1150憶 

7172 JIA 6.6倍 (連結予想)  売上195憶 経常8億 当利6憶 時価400憶


【私見】

 業種は航空機リースで、FPGと同業で、業績のブレも大きくそこまで高い評価はできません。更にSBIの子会社ということもプラス材料ではないでしょう。同業社2社との比較では、FPGの売上・利益の1/3程度の規模と考えると時価総額で350憶程度、JIAよりも全て上回っていることを考えると見た目では300憶以上の評価しても良いかもしれませんが、業績のブレも大きく見た目での過大評価は禁物だと思います。ロックが整っていることはプラス材料で、規模も大きかったFPパートナーズのようなセカンダリー銘柄になる可能性がある一方、SBIグループということで参戦し難い銘柄だと思います。


想定価額:2980円

仮条件上限:2980円

初値予想:2980円

ブック申し込み度・・・中立

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3

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