2025年7月3日木曜日

IPO分析(みのや)

 【事業内容】

 菓子小売事業を行っており、菓子専門店「おかしのまちおか」をチェーン展開しております。菓子は私たちにとって「おいしさ」や「楽しさ」だけでなく、「癒し」や「安らぎ」等の様々な感情を与えてくれる存在であり、今や私たちの日常生活には欠かせないアイテムであると考えております。当社ではキャンディ、ガム、チョコレート、スナック菓子、米菓、ビスケット等の菓子を幅広く取り揃え、より多くのお客様に楽しんでいただける菓子専門店を目指して運営しております。

 当社は、直営店舗のみによるチェーン展開を進めておりますが、全国規模の過度な出店を行わず、関東圏、中京圏及び関西圏に的を絞ったドミナント出店を基本方針とする地域密着型を重視したリージョナルチェーン展開を推進しております。1997年12月に東京都板橋区に第1号店の出店から始まり、2025年5月末現在においては、関東圏の1都5県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県)に160店舗、中京圏の3県(静岡県、愛知県、岐阜県)に24店舗、関西圏の2府4県(三重県、滋賀県、奈良県、京都府、大阪府、兵庫県)に23店舗と店舗網を着実に拡大しており、2025年5月末現在における営業店舗数は207店舗に至っております。

 当社の店舗形態としては、路面店及びショッピングセンター店(以下「SC店」という。)になります。路面店については、お子様からご年配の方まで幅広くご利用いただけるよう、乗降客の多い主要な駅前立地や商店街を中心に出店しており、赤い看板に大きなキャンディのロゴマークで当店の認知度を高め、連日多くのお客様に親しんでいただけるよう努めております。一方で、SC店については、郊外ロードサイドの比較的規模が大きな商業施設及び一部百貨店に出店しており、天候や気温等にも左右されにくいSC店独自の集客力を活かし、家族連れや多くのお客様にご利用いただける店舗を目指しております。

 また、当社は商店街や商業施設による地域イベントや地元保育園や幼稚園、町内会等のイベントに係る特注対応等についても意欲的に取り組み、地域に根差した店舗運営を行っております。

なお、2025年5月末現在において、路面店は83店舗、SC店は124店舗に至っております。今後は、駅前立地の視認性を活かした路面店と、天候に左右されない強みを活かしたSC店との双方の利便性を追求しながら、より収益性を活かした店舗展開に取り組んでまいります。


店舗数の推移は以下のとおりとなっております。

169→168→178→185→196→207


 商品の取扱いについては、お客様に日頃から親しまれている大手菓子メーカーによるナショナルブランドをはじめ、最近では輸入菓子等の仕入にも取り組み、できるだけ多くのお客様からの多様なニーズに応えられるよう、商品のバリエーションを充実させ、常に変化に富んだ商品陳列による「飽きさせない売場作り」を追求しております。また、一部メーカーとの共同開発による「まちおか限定商品」の取扱いにも注力し、その魅力を訴求していくことにより、競合他社との差別化を図っております。

 また、年間行事や話題性のあるイベント需要に対する集客への取組みとして、正月、バレンタイン、入学・卒業、ハロウィン、クリスマス等の年間行事によるものから、熱中症対策、巣ごもり需要等の時代のトレンドによるものまで、様々なシーンで菓子の需要があると認識しておりますが、当社ではこのような環境の変化やその時のトレンドに対して、各店舗独自の売場レイアウトや店内装飾、POP展開等によってオリジナリティに富んだ魅せ方をすることで、より多くのお客様に楽しんでいただけるよう努めております。

 商品の仕入から各店舗への納品までの物流経路については、商品仕入先から自社物流センターの各拠点に納品されております。当社は、2025年5月末時点において、関東圏に2拠点、関西圏に2拠点の自社物流センターを展開しており、各拠点にて店舗納品分のピッキング及び配送車両への荷積みを経て、自社物流センターから各店舗に商品が定期配送されております。

 なお、自社物流センターにおける荷役業務及び配送業務等の一部オペレーションを除き、基本的には協力会社に業務委託しており、委託責任の所在を明確にしたうえで常に安全・安心な商品の取扱いに努めているほか、当社のコストコントロールや業務効率化などにも寄与しております。

 

【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2025/06 単独3Q累計実績 17,888 469 538 317

2025/06 単独会社予想 24,100 692 775 432

2024/06 単独実績 22,540 967 1,045 714

2023/06 単独実績 20,142 646 723 391


決算期 種別 EPS BPS 配当

2025/06 単独会社予想 144.13 967.33 10.00


上場時発行済株数 3,500,000株

公開株数 805,000株(公募500,000株、売り出し200,000株、オーバーアロットメント105,000株)

調達資金使途 新規出店や既存店リニューアル


PER:10.7

PBR:

配当利回り:0.6%

公募時吸い上げ資金:12.3億

公募時時価:54億

​   

 【株主構成】 以下180日

(株)マサキコーポレーション 役員らが議決権の過半数所有 1,090,000 36.33%

正木宏和 代表取締役社長 956,000 31.87% 売出100,000

おかしのまちおか従業員持株会 特別利害関係者など 274,000 9.13%

内田和枝 代表取締役の血族 270,000 9.00%

正木美恵 代表取締役の配偶者 100,000 3.33%

むさしの地域創生推進ファンド投組 投資業(ファンド) 100,000 3.33%  売出100,000

(株)武蔵野銀行 特別利害関係者など 50,000 1.67%

正木惇也 取締役、代表取締役の血族 30,000 1.00%

正木友梨 代表取締役の血族 30,000 1.00%

正木理子 代表取締役の血族 30,000 1.00%


本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である正木宏和並びに当社株主である株式会社マサキコーポレーション、おかしのまちおか従業員持株会、内田和枝(注)の相続人、正木美惠、株式会社武蔵野銀行、正木惇也、正木友梨、正木理子、福澤富重、株式会社埼玉りそな銀行、三菱食品株式会社及び有限会社サンスイは主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2026年1月13日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)等を行わない旨合意しております。


【代表者】

代表者名 正木 宏和(上場時72歳9カ月)/1952年生

本店所在地 埼玉県さいたま市中央区下落合

設立年 1954年

従業員数 178人 (2025/05/31現在)(平均44.1歳、年収641.4万円)

事業内容 小売店「おかしのまちおか」での菓子販売

URL https://www.machioka.co.jp/

株主数 14人 (目論見書より)

資本金 100,000,000円 (2025/06/16現在)


【幹事団】

主幹事証券 みずほ - -

引受証券 東海東京 - -

引受証券 丸三 - -

引受証券 岩井コスモ - -

引受証券 むさし - -

引受証券 SBI - -

引受証券 楽天 - -

引受証券 マネックス - -

引受証券 松井 - -


【参考類似企業】今期予想PER(6/25)

2201 森永菓 11.1倍 (連結予想)

2206 グリコ 23.7倍 (連結予想)

2207 名糖産 17.0倍 (連結予想)

2208 ブルボン 14.4倍 (連結予想)

2211 不二家 34.2倍 (連結予想)

2216 カンロ 20.6倍 (単独予想)

2217 モロゾフ 56.4倍 (連結予想)

2220 亀田菓 19.0倍 (連結予想)

2221 岩塚菓 16.9倍 (連結予想)

2222 寿スピリッツ 25.3倍 (連結予想)

2226 湖池屋 18.5倍 (連結予想)

2229 カルビー 16.7倍 (連結予想)

2926 篠崎屋 16.9倍 (単独予想)

3346 ヒロタGHD 55.7倍 (連結予想)

8225 タカチホ 9.0倍 (連結予想)


【私見】

 街中や、最近ではショッピングモールにも入っており知名度のある会社の上場です。数十年前にできた会社かと思いましたが、老舗企業で購入ルートなど優位性は高く、利益の出る構造と見受けられます。今期は特損で減益となっておりますが、次期は増収増益が期待できそうで、今期のPERでも割安感はあるので、上値余地は充分あるかと思います。優待期待もあり、何倍にもなる銘柄ではありませんが、安く始まれば中期でホールドしても良い銘柄だと思います。


想定価額:1440円

仮条件上限:1540円

初値予想:2400円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立~やや強気

総合評価:3.5

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