2021年10月18日月曜日

IPO分析(フロンティア)

 【事業内容】

 (1) PB販売事業(プライベートブランド販売事業)

 当社が、主に自動車アフターパーツの製造・販売を行っているものです。自動車アフターパーツとは自動車工場から出荷された自動車に後付けされるカーナビや、カーエアコン等の自動車部品・用品を言いますが、そのアイテム数は多種にわたり国内末端市場は4兆8,011億円(注1)とされています。その市場は自動車メーカー指定の純正品と、それ以外の業者が販売する社外品とに区分されます。当社は自動車アフターパーツを「当社⇒フロンティア香港⇒中国提携工場」といった生産工程を有し、企画開発から製造、販売までを一貫して行う製販一体の体制となっております。このような体制で社外品サイドバイザーの製造販売を開始し、現在ではフロアマット、ナンバーフレーム枠といった製品も製造販売しており今後も新しい商材の開発に取り組んでまいります。


① B2B部門

 当社が企画設計した自動車部品・用品(サイドバイザー、フロアマット等)のアフターパーツを、提携工場にて製品化し、当社連結子会社であるフロンティア香港を通じて輸入し、自動車販売店や自動車部品卸売業者へ販売しております。当社の主な取り扱い製品である自動車アフターパーツのサイドバイザーは樹脂製品であり成形過程により所謂「バリ」が多く発生しますが、当社のサイドバイザーの特徴は射出成型技術により「バリ」が少なく仕上がりが綺麗で、自動車本体との装着誤差の無い高付加価値の製品となっております。また、取り付け方法も簡便になるように独自の工夫(特許出願中)をしております。フロアマットは主に軽自動車やコンパクトカー用の汎用製品を製造販売しております。当社のフロアマットの特徴はマットの裏面が安全運転に配慮した滑りにくい加工となっており、表面は撥水性と耐久性に優れた短い撚糸を隙間なく緻密に敷き詰めることで小石や砂が入りにくく清掃が容易な構造となっています。また、表面の撚糸は短くループ状になっており弾力性があり足触りの良い製品となっています。このような高品質製品の製造は、当社及びフロンティア香港のスタッフが中国の製造委託工場の生産工程を厳しく管理することで維持されておりますが、そのために現地スタッフと一緒になって工場とのコミュニケーションを図っております。


② インターネット通販部門

 主に個人顧客を対象として、当社が企画設計した自動車部品・用品の他、ペット関連用品、アウトドア関連用品等の、FUN LIFE ITEM(顧客の楽しく充実した人生をサポートする商品)を提携工場にて製品化し、当社連結子会社であるフロンティア香港を通じて輸入し、ウェブサイトにて販売しております。自動車アフターパーツはB2B部門と同一製品であり、高品質、低価格を求める個人ユーザーに適した製品となっております。ペット関連用品はペットとの共生をテーマに、持ち運びに便利なゲージや室内サークルを販売しています。アウトドア用品は家族や友人、仲間とともに楽しめる折りたたみテーブル、テントを中心に販売していますが、昨今トレンドのソロキャンプにも最適な商品となっています。これらの商品は社内の商品開発会議にて検討されたものをフロンティア香港のスタッフとともに中国国内の製造委託工場と協力し製品化しています。


 (2) OEM/ODM事業

 当社連結子会社であるフロンティア香港の主たる事業で、顧客の要望する商品の製造を受託し当社が選定した工場にて製品化し、顧客に納品しております。

 現在は、主に国内玩具メーカー向けの電子玩具(児童向けパソコン型玩具、タブレット型玩具等)を中国提携工場で完成品まで製造し日本国内へ出荷しております。OEM/ODM事業は顧客企業の求めるQCD(Quality:品質、Cost:価格、Delivery:納期)を充たすことが重要となりますが、玩具業界向けのOEM/ODMの特徴として、低価格で製品寿命が短いこと、クリスマス商戦等の季節需要に対応するために短期間での生産ラインの構築が必要なこと等が挙げられます。そうした特徴に加え、当社が主力としている電子玩具は、販売単価が末端市場価格で1万円以上と玩具としては高価格になる反面、製品に多くの半導体やソフトウエアを採用する等、開発・製造工程が他の玩具よりも複雑になるため、製造には電子機器工場と同等の高い技術力・生産管理能力が求められます。人形や模型等比較的安価で単純な玩具を製造している従来の玩具工場ではこうした要求を充たすことは難しく、高付加価値の電子玩具を供給できる適切な生産委託先を確保することは玩具メーカーの課題となっております。当社グループはそうした顧客の課題を解決するため、中国国内に有する豊富なサプライチェーンの中から最適な部品ベンダー及び組立工場を選定し、部品選定から設計の提案等、顧客の企画・開発段階から積極的に関わることで低価格を実現しており、また、当社のPB販売事業で培った中国国内工場の生産管理ノウハウをフロンティア香港を通じて工場と共有することで、高品質・短納期を実現しております。


【業績等】

業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(連結実績)2019.11 1,239 58 59 63

(連結実績)2020.11 1,480 76 77 61

(連結予想)2021.11 1,688 104 103 79

(連結中間実績)2021.11 612 41 42 29

(連結3Q累計実績)2021.11 1,098 74 74 55


1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当

(連結予想)2021.11 125.19 443.17 20

調達資金使途 フロアマット製造工場の建設費、機械購入代金


上場時発行済み株数 680,000株

公開株数 115,000株(公募50,000株、売り出し50,000株、オーバーアロットメント15,000株)


PER:7.4

PBR:

配当利回り:2.15%

公募時吸い上げ資金:1.1億

公募時時価:6.3億

    

【株主構成】 

山田紀之 代表取締役社長 340,900 54.11 180日

立石直孝 常務取締役 104,000 16.51 180日

伊藤一三 特別利害関係者など 60,000 9.52 90日

加賀電子(株) 取引先の親会社 20,000 3.17

LUM WAI CHEE 特別利害関係者など 20,000 3.17 90日

石井悠士 特別利害関係者など 20,000 3.17 90日

長弘めぐみ 取締役の親族 20,000 3.17 180日

高橋(株) 特別利害関係者など 16,000 2.54

(有)イージー・コンサルティング 特別利害関係者など 6,000 0.95

古賀仁志 特別利害関係者など 5,000 0.79 90日


(1) TOKYO PRO Marketにおける当社普通株式の取引(気配表示を含む。)がブックビルディング方式による発行価格及び売出価格の決定に影響を及ぼすおそれを可及的に排除する観点から、本募集に関連して、当社役員かつ貸株人である山田紀之、当社役員である立石直孝、長弘俊哉、当社株主である株式会社トライアンド、長弘めぐみ、石井悠士、LUM WAI CHEE、伊藤一三、加賀電子株式会社、高橋株式会社、有限会社イージー・コンサルティング、古賀仁志その他5名の計17名は、エイチ・エス証券株式会社(主幹事会社)に対して、本書提出日から当社普通株式に係るTOKYO PRO Marketからの上場廃止予定日である2021年10月31日までの期間中は、本書提出日現在に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却等又はこれらにかかる注文を行わない旨を約束しております。


 (2) 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、当社役員かつ貸株人である山田紀之、当社役員である立石直孝、長弘俊哉、当社株主である株式会社トライアンド、長弘めぐみは主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2022年4月29日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等を行わない旨合意しております。


また、当社株主かつ売出人である伊藤一三、石井悠士、LUM WAI CHEE及び当社株主である加賀電子株式会社、高橋株式会社、有限会社イージー・コンサルティング、古賀仁志は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2022年1月29日までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、株式の売却等を行わない旨合意しております。

 

【代表者】

代表者名 山田 紀之(上場時46歳8カ月)/1975年生

本店所在地 福岡県福岡市中央区天神

設立年 2003年

従業員数 14人 (8/31現在)(平均42.6歳、年収385.4万円)、連結17人

株主数 17人 (目論見書より)

資本金 30,000,000円 (9/28現在)

代表者生年月日 1975年02月06日生まれ

代表者略歴

1995年04月 山口トヨタ自動車(株) 入社

2002年01月 CARフロンティア山田 創業

2003年12月 当社設立 代表取締役社長就任(現任)

2011年04月 フロンティア香港 設立 董事長就任(現任)


【幹事団】

主幹事証券 エイチ・エス 80,000 80.00

引受証券 SBI 6,000 6.00

引受証券 岡三 4,000 4.00

引受証券 西日本シティTT 3,000 3.00

引受証券 アイザワ 3,000 3.00

引受証券 ひろぎん 2,000 2.00

引受証券 FFG 1,000 1.00

引受証券 マネックス 1,000 1.00


【参考類似企業】今期予想PER(10/1)

3501  住江織 10.4倍(連結予想 )

4222  児玉化 5.4倍(連結予想 )

4242  タカギセイコ 7.7倍(連結予想 )

6382  トリニ工 8.7倍(連結予想 )

6776  天昇電 13.6倍(連結予想 )

7215  ファルテック 6.6倍(連結予想 )

7877  永大化工 12.9倍(連結予想 )

7888  三光合成 7.6倍(連結予想 )

7927  ムトー精工 6.4倍(連結予想 )

7928  旭化学 6.0倍(連結見込 )


【私見】

 業種は地味で、PROからの鞍替えでQボード上場なので注目度は非常に低いです。配当があり、需給も良く、PERも低いので下値不安はありませんが、上がる要素も少ないのでノーマークで良いかと思います。


想定価額:910円

仮条件上限:930円

初値予想:1200円

ブック申し込み度・・・中立

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価2.5


1 件のコメント:

  1. 地味な銘柄で購入はないですね。何かマザーズの資金がグローバルウェイに集中している感じです。今日もストップ高になりそうなので、動意づいてから約30倍。気付いた時、遊びで買っておけば良かったです。

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