2020年6月22日月曜日

IPO分析(Branding Engineer)

【事業内容】
 当社の事業は、ITエンジニアにはキャリア開発の機会と安心して就業できる機会を提供し、そのITエンジニアのリソースを、従来の雇用形態に捉われない様々な形でITサービスの開発力不足に悩む企業に提供することで、国内におけるITエンジニアの人材不足を解決するソリューションを提供しております。
 具体的には、ITエンジニアと主にITサービスの開発を行う企業をマッチングさせ、SES事業及び人材派遣事業を行う「Midworks事業」、主にITエンジニアやビジネスパーソンへの情報発信を行う「メディア事業」、ITエンジニアを必要とする企業へ受託開発サービス及びコンサルティングを提供する「FCS事業」、ITエンジニアに特化した転職支援サービスのTechStars及びプログラミング教育サービスのtech boost を運営する「その他事業」があり、エンジニアの学習から情報収集、独立支援や企業紹介等、エンジニアのキャリアに関するトータルサービスを展開しております。各事業内容は以下のとおりであります。

 (1) Midworks事業セグメント
 Midworks事業では、フリーランスエンジニア、当社の社員として雇用するエンジニア(以下、「社員エンジニア」という。)及び外部協力企業のエンジニアと企業をマッチングさせ、準委任契約に基づき客先にITエンジニアを常駐させるSES事業及び派遣契約に基づく人材派遣事業を行っております。取り扱い案件の種類は、主としてSIer系業務システム開発やWeb系アプリ開発案件になります。また、当社のMidworks事業では、ITエンジニアに特化した独立支援サービスを行っていることが特徴として挙げられます。
ITエンジニアのスキルを活かした働き方のひとつとして、フリーランスとして独立することが考えられますが、収入の不安定さやスキルの維持・向上その他の経費負担の発生、万が一の際の保障が充実していないこと等が不安材料となり、独立に踏み切れないITエンジニアも存在します。
 当社では、所得補償保険料やスキル維持のための費用、会計ソフトの費用等の一部を負担し、経済的支援を行うことで、ITエンジニアが抱える独立に対する不安材料(収入・経費・保障)を可能な限り最小化し、安心して独立できる支援サービスを提供しております。当社の「Midworks」サービスに登録し、準委任契約に基づき業務を行うフリーランスのITエンジニアは、これらのサービスの提供を受けることができます。当社では、ITエンジニアの独立を支援するとともに、当社のITエンジニアのデータベースと開発力不足に悩む企業の求人ニーズとをすり合わせ、ITエンジニア及びクライアントの双方に対して、有益なマッチングを実現することで、クライアントの開発リソース不足の解決にも貢献しております。

(2) メディア事業セグメント
 当社のメディア事業では、「ITエンジニアがキャリアに迷わない」をテーマに、ITエンジニアに有益な情報発信を行うことに特化したメディア「Mayonez」と、ビジネスパーソンに有益な情報配信を行うことに特化したメディア「Tap-biz」を中心に、多様なジャンルの複数の情報発信メディアを展開しております。当社は、これら2つのメディアを中心とした複数の情報発信メディアを運営することによって多様な属性のユーザーに閲覧していただいており、情報発信メディアにアドネットワークを通じた広告を配信することで、広告収入を得ております 。
 また、当社は複数の情報発信メディアを運営しているノウハウを活かし、情報発信メディアの運営受託やコンサルティングサービスである、「SAKAKU」サービスを提供しております。「SAKAKU」サービスは、情報発信メディアを運営するクライアント(企業)に対して、情報メディアの運営受託や記事の作成代行、SEOコンサルティングなど、情報発信メディアの運営にかかわるサービスを提供し、収益を得ております。
 さらに当社では、複数の情報発信メディアの運営を効率化するためのCMSを自社で開発しており、上述した自社の複数の情報発信メディアの運営、並びに「SAKAKU」サービスの事業展開に活用しております。
 
(3) FCS事業セグメント
 主に、自社にエンジニア部門がなく自社開発を行うことができない企業に対して、企業のニーズに合わせた受託開発事業及び、コンサルティング事業を行っております。
受託開発事業の方針として短期間(1か月から4か月程度)での納品が可能な受託開発を受注することを基本方針としており、受注する案件の特徴としては、WEBサービスやアプリでのサービス展開をするためのシステム開発を多く受注しております。
 コンサルティング事業は、自社にエンジニア部門を持たないクライアントの中には、開発案件は業務委託で進めつつも、将来的には自社内にエンジニアチームを持ち、保守や開発を行いたいという意向を持ったクライアントも存在します。当社は、受託開発等のプロジェクト開始時から携わり、エンジニア部門の立ち上げに必要なITエンジニアの採用及びチーム組成のサポートなどを通じ、開発・保守・運用までをクライアントが自社で完結できる組織構築の完了までのトータルサービスを行っております。
  
(4) その他事業セグメント
TechStars事業
 ITエンジニアに特化した転職支援サービスです。
 当社のエージェントは、人材紹介サービス事業者向けに提供されている有料の人材データベースのほか、サービスサイトである「TechStars」からの集客、Midworks事業やメディア事業などを通じて当社に蓄積された人材データベースを活用して活動しております。
tech boost事業
 ITエンジニアを目指す人を対象に、プログラミング教育を提供する学習サービスです。
基本的なWeb開発言語から、AIやIoT、ブロックチェーンといった最先端の革新技術まで、受講者の経験に応じた幅広い学習機会を提供しています。カリキュラムの大半がオンラインでのシステム学習により完結する学習サービスであることに加え、当社と業務委託契約を締結している現役のITエンジニアによるマンツーマンのコーチング制をとっていることで、受講者のカリキュラムへの理解度や受講内容への満足度を高める体制を整えていることが、本サービスの特徴です。

【業績等】
業績動向(百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
(単独実績)2018.8 2,448 87 101 71
(単独実績)2019.8 2,819 143 143 109
(単独予想)2020.8 3,063 115 115 80
(単独中間実績)2020.8 1,521 82 81 54

1株当たりの数値(円)EPS BPS 配当
(単独予想)2020.8 16.30  90.59  - 
調達資金使途 本社移転費用、広告宣伝費用、人材採用費

上場時発行済み株数 5,133,400株 (別に潜在株式710,320株)
公開株数 436,200株(公募260,000株、売り出し136,200株、オーバーアロットメント40,000株)

PER:27.0
PBR:4.9
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:1.9億
公募時時価:23億
    
【株主構成】
河端保志 代表取締役CEO 2,104,280 37.69 180日
高原克弥 代表取締役COO 2,099,680 37.60 180日
イーストベンチャーズ2号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド)252,240 4.52 90日
(株)マイナビ 特別利害関係者など 194,920 3.49 90日
(株)Orchestra Investment ベンチャーキャピタル(ファンド) 104,000 1.86 90日
クルーズ(株) 特別利害関係者など 97,480 1.75 90日
(株)インターワークス 特別利害関係者など 97,480 1.75 90日
(株)ベクトル 特別利害関係者など 84,080 1.51 90日
セガサミーホールディングス(株) 特別利害関係者など 48,760 0.87 90日
YAS(同) 役員らが議決権の過半数を所有する会社 38,800 0.69 180日

【代表者】
代表者生年月日 1989年07月25日生まれ
代表者略歴 
2013年10月 当社設立 代表取締役CEO就任(現任)

【幹事団】
主幹事証券 SBI 336,500 84.93
引受証券 大和 19,800 5.00
引受証券 みずほ 7,900 1.99
引受証券 あかつき 4,000 1.01
引受証券 エイチ・エス 4,000 1.01
引受証券 エース 4,000 1.01
引受証券 岡三  4,000 1.01
引受証券 極東  4,000 1.01
引受証券 東洋  4,000 1.01
引受証券 楽天  4,000 1.01
引受証券 マネックス 2,000 0.50
引受証券 水戸 2,000 0.50

【参考類似企業】今期予想PER 6/2現
7060  ギーグス 38.5倍(連結予想 )
6544  エスユーエス 37.7倍(連結予想 )
3907 シリコンスタジオ 38.5倍(連結予想 )

【私見】
 IT関連の人材銘柄ということでギーグスが類似業種にあたり業種としては大きな優位性はないかと思います。業績は大きくは伸びていはいませんが、成長性はありそうで上値は充分にありそうです。需給の良さが全てで、吸収金額・時価総額共に小さく、ロックは完全にかかっていることから低単価で売りは少ないことが予想され、初値段階で3~4倍に高騰する可能性は高いです。6憶程度の利益のギーグスが130憶の時価総額から考えて、このラインを超えるのは本来は厳しいのですが、マネーゲームを考慮して良い位置までいくのかもしれません。


想定価額:440円
仮条件上限:490円
初値予想:1500円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5

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