2024年9月17日火曜日

IPO分析(シマダヤ)

 【事業内容】

​(1) 家庭用事業部門

 、一般家庭用向けに麺類及び関連食料品の製造及び販売を行っております。主に連結子会社(シマダヤ関東㈱、シマダヤ東北㈱、シマダヤ西日本㈱)が製造し当社が販売しておりますが、一部麺商品、つゆ・具材(あげ玉・メンマ)はOEM委託先からの仕入商品となります。なお、原材料仕入は当社が購買窓口となり、連結子会社へ有償支給しております。

 得意先は食品スーパーなどの量販店ですが、大きくチルド麺売場向け商品と冷凍麺売場向け商品に分かれます。チルド麺売場向けで取り扱う商材は、ゆでずにさっと水でほぐすだけで食べられる「流水麺」や、からだにやさしい「健美麺」を代表とする茹麺、素材そのもののおいしさが味わえる生麺、常温で100日保存可能なLL(ロングライフ)麺といったチルド麺であり、冷凍麺売場向けで取り扱う商材は、長期保存可能で茹でたての麺のおいしさが味わえる冷凍麺であります。

 事業の強みとして、商品力があります。開発キーワード『7K』(「健康」「簡便」「高品質」「買いおき」「経済性」「国産」「環境」)から開発される商品を、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000取得工場で生産することで、商品の「品質」と「ブランド」を確保しております。また、テレビCMや商品券が当たる消費者キャンペーンといった積極的な広告販促活動を行っていることが、地方・地場製麺メーカーに対して優位性を有していると考えております。結果として、2023年度家庭用チルド麺全国販売金額シェア10.3%で第2位(㈱インテージ「インテージSCI(15-79歳)」を基に当社にて分析)となっております。

 事業の特徴として、特に関東エリアで高いシェアをもつ(2023年度家庭用チルド麺関東エリア販売金額シェア20.4%で第2位、(㈱インテージ「インテージSCI(15-79歳)」を基に当社にて分析))ことが挙げられますが、家庭用チルド麺は当社グループ会社の8工場(宮城県2、東京都1、千葉県1、埼玉県1、群馬県1、滋賀県1、兵庫県1)、家庭用冷凍麺は3工場(宮城県1、福島県1、群馬県1)で製造を行っており、物流委託先の協力のもと本州を中心に安定供給できる体制が整えられております。


(2) 業務用事業部門

 外食・中食向けに麺類の製造及び販売を行っております。主に連結子会社(シマダヤ関東㈱、シマダヤ東北㈱、シマダヤ西日本㈱)が製造し当社が販売しておりますが、一部商品はOEM委託先からの仕入商品となります。なお、原材料仕入は当社が購買窓口となり、連結子会社へ有償支給しております。得意先は業務用卸店や商社、大手外食店等となっております。

 取り扱う商材は、長期保存可能で茹でたての麺のおいしさが簡単に再現できる冷凍麺であります。

 事業の特徴として、①高品質(『7K』(「健康」「簡便」「高品質」「買いおき」「経済性」「国産」「環境」)を開発キーワードとした商品をFSSC22000取得工場で生産)で多様なメニューに対応できる豊富なラインナップ、②付加価値の高い商品(からだにやさしい「健美麺」、解凍後時間経過してもおいしい「α麺」)、③顧客の調理オペレーション効率への貢献(1食が簡単に割れることで大盛・小盛に対応できる「ミニダブル」、熱湯解凍・流水解凍・電子レンジ解凍など多様な調理方法)といった商品自体の強みがあります。また、業務用食品卸売業者主催の展示会への積極的な参加や、得意先(新規・既存)への直接訪問による提案型営業活動を行っており、麺専業メーカーとしてのきめ細かい営業フォロー体制に強みを有していると考えております。結果として、2023年度業務用冷凍麺全国販売金額シェアは20.4%で第1位(TPCマーケティングリサーチ㈱「業務用冷凍麺の市場分析調査」調べ)となっております。

 また、業務用冷凍麺は当社グループ会社の4工場(宮城県1、福島県1、群馬県1、岐阜県1)で製造を行っており、物流委託先の協力のもと日本全国に安定供給できる体制を整えております。


(3) その他

連結子会社であるシマダヤ商事㈱は、当社グループへの車両等のリース・消耗品等の物販・損害保険代理等のサービスを行っております。


【業績等】

決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益

2025/03 連結1Q実績 10,351 1,145 1,183 841

2025/03 連結会社予想 39,583 2,930 2,944 2,058

2024/03 連結実績 38,973 3,353 3,474 2,524

2023/03 連結実績 34,115 2,213 2,377 1,834


1株あたりの数値(単位:円)

決算期 種別 EPS BPS 配当

2025/03 連結会社予想 135.35 1,176.41 40.00

 

上場時発行済株数 15,205,697株

公開株数 2,622,800株(売り出し2,280,700株、オーバーアロットメント342,100株)

調達資金使途 -


PER:13.9

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:49.3億

公募時時価:285億

​   

【株主構成】 

(株)メルコホールディングス 親会社 15,205,697 100.00% 180日

引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人かつ現在メルコホールディングス株主であり、本スピンオフにより当社株主となる予定である株式会社メルコグループ及び現在メルコホールディングス株主であり、本スピンオフにより当社株主となる予定である当社取締役牧寛之、公益財団法人牧誠財団、牧廣美は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目の日(2025年3月29日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。


【代表者】

代表者名 岡田 賢二(上場時54歳6カ月)/1970年生

本店所在地 東京都渋谷区恵比寿西

設立年 1949年

従業員数 300人 (2024/07/31現在)(平均43.6歳、年収647.1万円)、連結861人

事業内容 麺類および関連食料品の製造および販売

URL https://www.shimadaya.co.jp/

株主数 1人 (目論見書より)

資本金 1,000,000,000円 (2024/08/26現在)

社員数 300人(2024年07月31日現在)

代表者生年月日 1970年03月28日生まれ

代表者略歴

1993年04月 当社入社

2014年04月 当社執行役員業務用事業統括部長兼業務用営業本部長、6月:当社取締役業務用事業統括部長兼業務用営業本部長

2015年04月 当社取締役業務用営業本部長

2016年02月 当社取締役マーケティング本部長兼経営企画部長

2017年02月 当社取締役マーケティング本部長

2018年04月 当社取締役マーケティング本部長兼商品企画部長、6月:当社常務取締役マーケティング本部長兼商品企画部長

2019年04月 当社常務取締役生産物流本部長

2021年04月 当社常務取締役


【幹事団】

主幹事証券 大和 - -

引受証券 東海東京 - -

引受証券 みずほ - -

引受証券 岡三 - -

引受証券 SBI - -

引受証券 楽天 - -


【参考類似企業】今期予想PER(9/2)

2058  ヒガシマル  34.8倍 (連結予想)

2813  和弘食  8.7倍 (連結予想)

2875 東洋水産 15.2倍 (連結予想)

2877 日東ベスト 16.7倍 (連結予想)

2897 日清食HD 20.9倍 (連結予想)

2899 永谷園HD 16.3倍 (連結予想)

2919 マルタイ 25.6倍 (連結予想)

2933 紀文食品 9.4倍 (連結予想)


【私見】

 知名度はありますが、メルコHDからのスピンオフという形での上場となり、カーブスがコシダカからのスピンオフした時のように(前回公募割れ)、今回も大きな期待は出来ないかもしれません。業績は安定しているものの、大きな成長は見込めず、PERからも15前後が妥当な水準なのかと思います。ロックもありますが、規模的にも大きめなの、公募近辺で大きくは動かないと予想します。


想定価額:1880円

仮条件上限:1880円

初値予想:2000円

ブック申し込み度・・・中立

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価:3

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