2018年11月22日木曜日

IPO分析(ピアラ)

【事業内容】
 EC支援事業は、「ECマーケティングテック」及び「広告マーケティング」のサービスを、主に化粧品や健康食品等の「ビューティ&ヘルス及び食品」領域に特化してクライアントに提供しております。国内人口は減少傾向にあるものの、シニア層は増加が見込まれ、アンチエイジング、予防医薬など健康・美容志向の高まりにより、「ビューティ&ヘルス及び食品」領域は拡大を続けています。 
 「ECマーケティングテック」は主に通信販売業者向けに顧客集客を中心として、独自開発のソリューションである「RESULTシリーズ」を利用した「KPI保証」型の総合支援サービスを、広告代理、顧客育成支援、その他通販に関わるマーケティング支援等を通じて行っており、600社以上のマーケティング支援におけるノウハウや独自のデータ蓄積を基にした、ビューティ&ヘルス及び食品領域特化型のDMP(過去の事例に基づく選好情報、属性等)と、AIを搭載した「RESULT MASTER」を含む、独自開発のソリューションである「RESULTシリーズ」をクライアント又は当社、若しくは両社で利用することで行なわれます。 
 「KPI保証」とは、新規顧客がクライアントの商品を購入するためにかかる、新規顧客獲得単価を当社が保証すること等を言います。具体的には、まず最初にクライアントと交渉の上、クライアントの新規顧客獲得単価をKPIとして価格決定します。次に当社はAIを搭載した「RESULT MASTER」からの情報と当社が同業界において蓄積してきたノウハウを基に、効果を得られると考えられるマーケティング予算配分に基づき、出稿する媒体やアフィリエイト、ディスプレイ広告等の広告手法を決定し出稿を行ないます。その結果として、新規顧客がクライアントの商品を購入した場合には、購入した新規顧客数に応じて当社はクライアントと決定した新規顧客獲得単価を請求いたします。つまり、「KPI保証」型でのサービス提供は、クライアントにとっては成果に応じて広告費用が発生することから、顧客1人を獲得することに対し、事前に決められた一定の対価のみの支払で済むため、クライアントとして顧客獲得単価が確定、保証されるということになり、サービスの導入が行いやすくなっております。 
 「RESULT MASTER」でDMPに格納されたデータをAIを用いて分析することで、クライアント商材ごとの想定CPC(クリック単価)等の解析結果を得られます。それらを活用し、そのサービスや商材に最適なマーケティングを行うことが可能になります。また、休眠顧客の掘り起こしやクロスセル(既存顧客に対しての新商品の売り込み)のCRMも実施します。 
 更に「RESULT MASTER」を利用することで、従来のコンサルティングノウハウをデータ化し、AIにより学習することで、人的リソースに頼らず汎用化させ、さらにインターネット広告につきましては、マーケティングの最適な予算配分を予測することが可能となりました。今後もノウハウのデータ化とテクノロジーの利用にて、同市場における高精度のマーケティングの実行を可能とします。 
 上記のとおりクライアントの予算規模や商品特性から、AIによりYahoo!やGoogle等の他社が運営するインターネット媒体における広告枠への予算配分を予測できることから、当社グループが当該予測を基に各媒体への出稿を行い、その掲載料の支払額が売上原価となります。 
 「広告マーケティング」は「RESULTシリーズ」を利用せず、主に手数料型サービスを行っております。クライアントのダイレクトマーケティングにおける課題に合わせて、通常の媒体から地方紙、エリア限定誌等のニッチな媒体まで多様かつ最適な媒体や手法を提案することでEC支援を行います。 
 当社独自の取扱い広告枠といった独自媒体も展開し、広告枠の販売を行っております。広告枠の販売のみではなく、テレマーケティング、DM配布、リアルイベント、WEB動画やバズマーケティング、海外からの依頼などにも対応しており、各分野のスペシャリストが、媒体社や外部協力会社とのリレーションのもと、クライアントの課題に応じたマーケティングを支援いたします。 
 クライアントから得る収益モデルは、従来のEC支援サービスの成果に関係なく一定額の報酬をクライアントが負担する、いわゆる手数料型のビジネスモデルから、クライアントの課題や予算を基に設定したKPIの成果に応じた報酬を請求する、「KPI保証」型でのサービス提供への移行を多くのサービスで進めており、当社グループのEC支援事業とクライアントの成果のコミットを深めております。 

【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(連結実績)2016.12 5,869 94 90 64 
(連結実績)2017.12 7,291 31 32 19 
(連結予想)2018.12 10,953 363 350 253 
(連結3Q累計実績)2018.12 8,101 261 254 196 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(連結予想 )2018.12 101.32 394.71 -  
調達資金使途 システム投資、増員・採用関連費、借入金の返済 

上場時発行済み株数 3,481,840株 (別に潜在株式153,800株) 
公開株数 484,000株(公募350,000株、売り出し90,000株、オーバーアロットメント44,000株) 

PER:25.1
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:12.3億
公募時時価:89億
    

【株主構成】 
FLYING BIRD(株) 役員らが議決権の過半数を所有する会社 924,800 28.15 
飛鳥 貴雄 代表取締役社長 832,000 25.32 
B Dash Fund 3号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 400,000 12.17 
根来 伸吉 常務取締役 175,600 5.34 
山口 渉 取締役 175,600 5.34 
三菱UFJキャピタル6号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 133,320 4.06 
森 満彦 顧問税理士 70,000 2.13 
Vector Group International Ltd 特別利害関係者など 66,000 2.01 
SBSホールディングス(株) 特別利害関係者など 40,040 1.22 
(株)エボラブルアジア 特別利害関係者など 40,000 1.22 
リンキンオリエント第一号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 26,640 0.81 
(株)オークファン 特別利害関係者など 26,640 0.81 
久富 哲也 特別利害関係者など 26,640 0.81 

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、当社の取締役であり売出人かつ貸株人である飛鳥貴雄、取締役であり売出人である根来伸吉及び山口渉並びに当社株主であるFLYING BIRD株式会社は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年3月10日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等は行わない旨合意しております。
 また、当社は主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成31年6月8日までの期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、平成30年11月6日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。


【代表者】
代表者生年月日
1975年05月29日生まれ 

代表者略歴
1999年04月 トリンプ・インターナショナル・ジャパン(株)入社 
2004年03月 (有)ピアラ(現当社)設立取締役就任 
2004年10月 当社代表取締役社長就任(現任) 
2012年01月 比亞莱集團有限公司(PIALA HOLDINGS LIMITED) CEO就任 
2012年11月 PIATEC(Thailand)Co., Ltd.サイナー就任(現任) 
2013年03月 比智(杭州)商贸有限公司董事长就任(現任) 
2014年07月 (株)PIALab.代表取締役就任(現任) 
2014年12月 FLYING BIRD(株)代表取締役就任(現任) 


【幹事団】
主幹事証券 SBI - - 
引受証券 SMBC日興 - - 
引受証券 みずほ - - 
引受証券 藍沢 - - 
引受証券 岩井コスモ - - 
引受証券 むさし - - 
引受証券 楽天 - - 
引受証券 極東 - - 
引受証券 東洋 - - 

【私見】
   ECマーケティングということである程度人気のある業種ですが、同業者も多く他社との優位性は特段感じません。PERは高くはないと思いますが、初値段階で上がってしまえば割安感は薄れ上値余地は大きくないと思います。需給は大きくないものの、ロックなしVCもおり、セカンダリーでの妙味はないと予想します。

想定価額:2210円
仮条件上限:2550円
初値予想:4500円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立

総合評価3.5

0 件のコメント:

コメントを投稿