2021年11月17日水曜日

IPO分析(のむら産業)

 【事業内容】

  当社グループは、包装資材・計量包装機械を主に取り扱う包装関連事業、及び製函封函機・緩衝材を主に取り扱う物流梱包事業を展開しております。


(1)包装関連事業

 包装関連事業は、大きく分けて包装資材部門と包装機械部門で構成されております。

<包装資材部門>

米穀精米袋を中心とした食品及びその他の包装資材の企画・デザイン及び販売をしております。

①企画

・当社が自らデザインなど包装資材の企画を行っております。

②仕入

・当社が企画・デザインした包装資材を連結子会社である山葉印刷株式会社及び外部メーカー等に発注し、当該製品の仕入を行っております。

・メーカー及び商社から包装資材商品等の仕入を行っております。

③販売

・仕入れた包装資材等を、全農系統卸や米穀卸等の精米工場、米穀小売、外食企業、生産業者及び新規分野の拡販として菓子、肥料、ペット関連商材等を取り扱う事業者に販売しております。


  包装資材の具体例としましては、当社全自動計量包装機(チューブロール包装機)とのコラボレーション袋である「チャック付サイドガゼットロール GZR」や当社が自ら設計からデザインまでを行う完全オリジナル米袋から、ベースのデザインにお好きな内容を組み合わせるハーフメイド米袋など多種多用な米袋を取り揃えており、近年では、SDGsの実現に貢献するため、環境保全型の製・商品の開発及び販売の取り組みを推し進めております。


<包装機械部門>

米穀用自動計量包装機を中心として計量包装機械の企画開発及び製造販売をしております。

①企画開発

・米穀業界における包装機械のメーカーとして、精米工場の生産から出荷までの合理化を目指した自動計量包装機を中心に米穀用機械及び菓子や新規分野の機械の企画開発を行っております。

②外注・仕入

・当社が企画開発した機械を製造外注先及び部品メーカー、商社へ発注し、製造外注品の受入及び部品等の仕入を行っております。

③販売

・企画開発した機械と関連する製品・部品等を全農系統卸や米穀卸等の精米工場、米穀小売、外食企業、生産者及び新規分野の拡販として菓子、肥料、ペット関連商材等を取り扱う事業者に販売しております。


  包装機械の具体例としましては、高速性と操作性を両立させた快速パッカー「ネクサス」、スーパーインテリジェントパッカー「SIP-110」、糠玉取機「とおせんぼう」などを企画開発し、製造販売しております。


(2)物流梱包事業

 物流梱包事業においては、連結子会社であるパックウェル株式会社が、「包む」、「埋める」、「封をする」といった梱包における問題を解決するための、製函封函機や緩衝材などの商品の仕入販売、及び商品の導入支援やメンテナンス等のサービス提供を行っております。

 製商品の具体例としましては、エアー緩衝材の製造機及び専用フィルム資材、ウレタン発泡材生成機及び専用溶剤、紙緩衝材の製造機及び専用紙資材、ガムテープ(紙製テープに糊材を塗布して乾燥させた、水をつけて使用するテープ)の操出機・封緘機及び専用ガムテープ資材などを取り扱っております。

 顧客の作業負担の軽減、省人化等に貢献すべく、国内メーカーと比べ多様なラインナップを有する海外メーカーの商材を仕入れ、直接又は販売会社を通じてエンドユーザーに販売、メンテナンス等を行っております。

 主な顧客の例としましては、オンラインストア企業、発送代行会社、その他製造業(包装・梱包用品の製造・販売会社、複合機・ソフトウエア等の製造・販売会社、機械部品メーカー)等があり、様々な業種の企業にて製商品の販売・メンテナス等を行っております。


上記の事業を展開する上での当社グループの特徴としましては、以下のようなものが挙げられると考えております。

・業界知識・技術力

長年にわたる米穀業界及び物流業界への製品・商品供給実績を誇り、当業界に関する知識や技術力が蓄積されていると判断しております。


・包材と機械のシナジー

 当社グループが重点を置いている包装資材と包装機械は密接な関係にありますが、その両方を手掛けている企業は多くはないものと考えており、包装資材の取引により継続的な顧客との関係が築け、包装機械の取引により工場内への立ち入り並びに設備関連の情報を入手することができ、包装資材と包装機械の両面で最適なソリューションを提供することが可能であると判断しております。


・顧客信頼度

 当社は、これまでの創業以来の実績により得たナレッジを有する企業としての強みに加え、経営理念に則した顧客に対するきめ細かいサービスを継続することにより、顧客からの信頼を獲得し安定的な収益の実現に努めております。


 【業績等】

業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(連結実績)2019.10 5,047 300 306 181

(連結実績)2020.10 4,898 264 265 54

(連結予想)2021.10 5,112 314 321 201

(連結3Q累計実績)2021.10 3,525 174 174 106


1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当

(連結予想)2021.10 144.74 895.10  - 

調達資金使途 -

 

上場時発行済み株数 1,546,250株

公開株数 761,100株(売り出し661,900株、オーバーアロットメント99,200株)


PER:8.3

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:9.2億

公募時時価:19億

    

【株主構成】 以下180日

MCP4投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 761,150 54.70

清川悦男 代表取締役社長 139,075 9.99

(株)サタケ 特別利害関係者など 111,350 8.00

シコー(株) 特別利害関係者など 69,675 5.01

アルク産業(株) 特別利害関係者など 68,200 4.90

堀田正仁 常務取締役 41,500 2.98

のむら産業社員持ち株会 特別利害関係者など 39,075 2.81

松本博 取締役 27,500 1.98

西沢賢治 取締役 27,350 1.97

ニューロング(株) 特別利害関係者など 25,000 1.80

(株)マグトロニクス 取引先 25,000 1.80


 引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人であるMCP4投資事業有限責任組合並びに当社株主である清川悦男、株式会社サタケ、シコー株式会社、アルク産業株式会社、堀田正仁、のむら産業社員持株会、松本博、西澤賢治、ニューロング株式会社、株式会社マグトロニクス、株式会社ダイトー、東和グラビヤ印刷株式会社、株式会社ケー・エス・イー、元松友里、大山浩然、杉山宏旨、矢澤昭二、久保田龍一、堀公人、及び松井敏行は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2022年5月30日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得することを除く。)等を行わない旨合意しております。

 また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、株式分割及びストックオプションとしての新株予約権の発行等を除く。)等を行わない旨合意しております。 


【代表者】

代表者名 清川 悦男(上場時61歳10カ月)/1960年生

本店所在地 東京都東久留米市前沢

設立年 1965年

従業員数 76人 (9/30現在)(平均43.1歳、年収538.3万円)、連結99人

株主数 22人 (目論見書より)

資本金 80,000,000円 (10/29現在)

代表者生年月日 1960年01月14日生まれ

代表者略歴

1978年04月 日野自動車工業(株)(現日野自動車(株))入社

1981年12月 当社入社

2009年12月 代表取締役社長就任

2013年07月 専務取締役就任

2015年12月 代表取締役専務就任

2016年10月 代表取締役社長就任(現任)

2017年08月 のむら印刷(株)(現山葉印刷(株))代表取締役就任

2018年01月 山葉印刷(株)取締役就任(現任) 2月:パックウェル(株)取締役就任(現任)


【幹事団】

主幹事証券 みずほ - -

引受証券 SBI - -

引受証券 いちよし - -

引受証券 水戸 - -

引受証券 丸三 - -

引受証券 極東 - -

引受証券 あかつき - -

引受証券 楽天 - -


【参考類似企業】今期予想PER(11/8)

3359  cotta 18.7倍(連結見込 )

3943  大石産 6.5倍(連結予想 )

3951  朝日印刷 11.3倍(連結予想 )

4994  大成ラミック 9.6倍(連結予想 )

6208  石川製 93.4倍(連結予想 )

6267  ゼネパッカー 8.8倍(連結予想 )

6286  静甲 11.6倍(連結予想 )

6360  東自機 11.4倍(単独予想 )

7482  シモジマ 66.8倍(連結予想 )

7919  野崎印 53.7倍(連結予想 )

7923  トーイン 263.3倍(連結予想 )

7947  エフピコ 26.8倍(連結予想 )

9385  ショーエイ 10.1倍(連結予想 )


【私見】

 業種は地味で、成長性もあるとは言い難く業種評価はできません。PERからはこれ以上下がらなそうな価額ですが、業績は横ばいで上値余地は大きくなさそうです。既存株主にはロックがかかっていますが、筆頭株主もVCで、上がる要素はないのでノーマーク銘柄の予定です。


想定価額:1210円

仮条件上限:1210円

初値予想:1300円

ブック申し込み度・・・やや弱気

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価2.5

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