2018年8月23日木曜日

IPO分析(ナルミヤインターナショナル)

【事業内容】
 ベビー・子供服の企画販売を行うパイオニアとしてSPA形態をとりながら事業を行っております。当社は、百貨店、ショッピングセンター、アウトレットモールの実店舗における販売とeコマース(自社オンラインサイト及び他社オンラインサイト)を主軸に展開しております。

当社事業の主要な販売チャネルは以下のとおりであります。 
(百貨店)
 当販売チャネルは、主に都市部の大手百貨店に展開する直営店舗であります。
昭和60年に0歳から7歳のベビー・トドラーを主要顧客とするブランド「MINI-K」(ミニケー)により子供服業界へ進出し、昭和63年には現在も主力ブランドの一つである「mezzo piano」(メゾピアノ)がデビューいたしました。
 平成3年には、8歳から13歳を主要顧客としたジュニアブランド第1号の「ANGEL BLUE」(エンジェルブルー)を発表いたしました。これにより「ジュニア服」という新しい市場を開拓し、その後も次々と新ブランドを発表いたしました。

(ショッピングセンター) 
 平成17年、ショッピングセンター1号店を出店し、平成21年には8歳から13歳の女子を主要顧客層とし、百貨店系アパレルブランドよりも低価格帯で商品を展開するジュニアブランド「Lovetoxic」(ラブトキシック)を発表いたしました。
 平成23年には、「Lovetoxic」(ラブトキシック)同様、ショッピングセンター向け低・中価格帯ブランドである「petit main」(プティマイン)がデビューいたしました。「petit main」(プティマイン)はユニセックスブランドであり、0歳から7歳の男女を主要顧客層としております。当該事業の主要販売チャネルは、イオンモールやららぽーと等、都市近郊及び郊外のショッピングセンターに展開する直営店舗であります。ショッピングセンター事業は、最大の成長基盤と位置づけております。

(アウトレットモール)
 平成18年、アウトレット1号店として「りんくうプレミアム・アウトレット」へ出店いたしました。当販売チャネルにおいて、三井アウトレットパークやプレミアム・アウトレットを中心とする郊外のアウトレットに直営店舗を展開しております。

(eコマース)
 当社は、これらの直営店舗における実店舗販売に加え、オンラインによる販売も行っております。平成20年には、eコマース事業に本格的に注力し始め、直営のオンラインショップである「NARUMIYA ONLINE」をオープンいたしました。「NARUMIYA ONLINE」はファッション通販サイトZOZOTOWNでの販売と併せて当事業における機軸となっております。他社通販サイトへの出店は、ZOZOTOWNのほか、楽天、Amazon等にも出店し、顧客の利便性と当社ブランドの認知向上を図っております。なお、eコマース事業は、ショッピングセンター事業に次ぐ今後の成長基盤と位置づけております。 

(その他) 
 これらの販売チャネルの他に、地方百貨店やアパレル専門店への卸売り販売及び当社ブランド商標のライセンス販売を行っております。 

(展開店舗数) 
過去5事業年度における直営店舗の販売チャネル別の期末店舗数は以下のとおりであります。 

   
百貨店
579 573 565 575 589 587 

ショッピングセンター
50  63 94 117 141 152 

アウトレットモール
15 16 18 19 19 20 

直 営 店 計
644 652 677 711 749 759 

【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(連結実績)2016.2 11,468 943 684 696 
(連結実績)2017.2 26,954 1,404 1,280 760 
(単独予想)2018.2 29,802 1,767 1,635 1,879 
(単独1Q実績)2018.2 6,613 424 385 1,101 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(単独予想 )2018.2 192.55 - 79  
調達資金使途 新規出店時の設備投資、システム開発資金 

上場時発行済み株数 9,906,830株 (別に潜在株式216,000株) 
公開株数 5,990,200株(公募282,500株、売り出し5,184,400株、オーバーアロットメント523,300株) 
シンジケート 公開株数5,466,900株 (別に523,300株)

PER:8.1
PBR:
配当利回り:5.0%
公募時吸い上げ資金:93億
公募時時価:154億
    

【株主構成】 
日本産業第四号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 2,697,030 27.41 
Shepherds Hill Fund II,L.P. ベンチャーキャピタル(ファンド) 2,259,000 22.96 
Manaslu Fund II,L.P. ベンチャーキャピタル(ファンド) 2,253,000 22.90 
Sonora Fund II,L.P. ベンチャーキャピタル(ファンド) 2,244,000 22.80 
石井 稔晃 代表取締役執行役員社長 135,000 1.37 
従業員持ち株会 特別利害関係者など 108,300 1.10 
上田 千秋 取締役執行役員専務 36,000 0.37 
立和 洋一 従業員 18,000 0.18 
沢 泉 従業員 6,000 0.06 
本田 光太郎 従業員 6,000 0.06 
玉川 慎治 従業員 6,000 0.06 
坂野 詳存 従業員 6,000 0.06 
小山 知史 従業員 6,000 0.06 
保坂 大輔 従業員 6,000 0.06 
徳地 智彦 従業員 6,000 0.06 
中島 浩賀 従業員 6,000 0.06 
久保 疾人 従業員 6,000 0.06 

 本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人である日本産業第四号投資事業有限責任組合、Shepherds Hill Fund Ⅱ, L.P.、Manaslu Fund Ⅱ, L.P.及びSonora Fund Ⅱ, L.P.は、SMBC日興証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して90日目の平成30年12月4日までの期間中は、SMBC日興証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式の売却等(ただし、その売却価格が募集における発行価格又は売出における売出価格の1.5倍以上であって、東京証券取引所における初値が形成された後にSMBC日興証券株式会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く。)を行わない旨を約束しております。 
 また、当社は、SMBC日興証券株式会社に対し、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の平成31年3月4日までの期間中は、SMBC日興証券株式会社の事前の書面による承諾を受けることなく、当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利あるいは義務を有する有価証券の発行又は売却(株式分割による新株式発行等、ストック・オプションに係る新株予約権の発行ならびに当該新株予約権の行使による新株式発行等を除く。)を行わないことに合意しております。 

【代表者】
代表者生年月日
1960年03月13日生まれ 

代表者略歴
1982年03月 (株)ジョイント入社 
1990年06月 (株)ポイント入社 
2006年07月 同社代表取締役社長 
2010年06月 当社(旧ナルミヤ①)顧問・代表取締役執行役員社長 
2010年06月 (株)ミリカンパニーリミテッド取締役(2016年3月当社(旧ナルミヤ①)と合併) 
2010年06月 (株)スターキューブ代表取締役社長(2013年9月当社(旧ナルミヤ①)と合併) 
2013年08月 (株)ミリカンパニーリミテッド代表取締役社長 
2018年03月 当社代表取締役執行役員社長(現任) 

【幹事団】
主幹事証券 SMBC日興 - - 
主幹事証券 大和 - - 
引受証券 野村 - - 
引受証券 みずほ - - 
引受証券 東海東京 - - 
引受証券 SBI - - 

【私見】
 東証2部の再上場案件で、業種も子供服という真新しさはなく厳しいスタートが予想されます。しかし、仮条件が下がったことにより、PERは8となり、類似業種の10〜13に比べると割安感はあります。また、中国進出が成功すればインバウンド関連としてのプラス要素もあります。さらに、配当利回りは5%とこれ以上落ちようがない価額とはなっています。短期では期待出来ませんが、二部銘柄特有の長期なら妙味はあるかもしれません。


想定価額:1770円
仮条件上限:1560円
初値予想:1600円
ブック申し込み度・・・中立
セカンダリー期待度・・中立
総合評価2.5



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