2018年8月22日水曜日

IPO分析(and factory)

【事業内容】
(1) Smartphone APP事業
 他社が運営する人気スマートフォンゲームアプリの攻略及びマルチプレイのパートナーを募集する掲示板アプリ「最強シリーズ」を開発・運用し、Apple Inc.の運営する「App Store」等の配信プラットフォームを通じて提供しております。また、協業先と共同開発した「最強シリーズ」の一部のアプリや株式会社スクウェア・エニックスと共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ「マンガUP!」や株式会社白泉社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ「マンガPark」などは当社が主に開発・運用を行っておりますが、協業先のアプリとしてApple Inc.の運営する「App Store」やGoogle Inc.の運営する「google Play」等の配信プラットフォームを通じて提供しております。
  また、マンガアプリもゲームアプリと同様に、当たり外れの大きいオリジナルタイトルを積極的に開発・作成するのではなく、大手出版社等と連携する戦略を採っております。これにより大手出版社が有する人気タイトルを提供できること、両社で開発やプロモーション等の役割分担をすることで事業リスクを分散することを可能にしております。当社は、今後も連携先となる大手出版社を開拓することで、更に多くのマンガアプリを開発・リリースしていく方針であります。
 Smartphone APP事業における「最強シリーズ」「マンガアプリ」の収益源は、上述のとおり各アプリの運営において得られる広告収入及び課金収入であり、MAUの規模が収益の獲得規模に大きく影響いたします。
 
(2) IoT事業
 当社は、複数のIoTデバイスの操作を可能とするIoTプラットフォームアプリの開発を行い、宿泊領域を皮切りに当該技術を展開し、IoTサービスを提供しております。また、宿泊領域でのIoTサービス提供の実績を活かし、足元では住宅領域及びヘルスケア領域まで、サービス提供範囲を拡大しております。
 当社では、このような背景の下、IoTデバイスメーカー各社よりデバイスのAPIの提供を受けて、各IoTデバイスを連携させることで個別の操作アプリを一つのアプリに集約して操作性を向上させるとともに、ユーザーの利用シーンに応じて、快適環境を提供できるプラットフォームアプリ「&IoT」を平成28年8月に開発し、提供を開始いたしました。「&IoT」は、これまで当社のアプリ開発で培ったUI/UXデザインの構築力を活かし、直感的な操作性、利便性を実現しております。
 当社では、IoT事業として、「&IoT」をベースとして、以下の事業を展開しております。
① スマートホステル「&AND HOSTEL」
 当社は、「&IoT」を活用し、様々なIoTデバイスを備えたIoT空間を楽しめるスマートホステル「&AND HOSTEL」の企画、開発を行っております。「&AND HOSTEL」は、「『世界とつながる』スマートホステル」をブランドコンセプトに、IoTのある暮らし、そして、文化、国籍、価値観などの境界線を超えた空間の提供を目指すホステルであります。「&AND HOSTEL」では、IoTデバイスメーカー各社の協力を得て、客室及び共有スペースに各種IoTデバイスを設置し、「&IoT」と連携させることで、宿泊客があらゆるシーンでIoT体験が可能なスマートホステルとして、宿泊自体をひとつの観光目的として価値を創造しております。他方で、当社では参画メーカー各社に宿泊期間で得られたユーザーデータをフィードバックすることで、「&AND HOSTEL」をIoT技術開発のテスト・マーケティングプレイスとして活用しております。
 「&AND HOSTEL」の展開方法については、主に、他者が保有する不動産に関して、当社が当該不動産を「&AND HOSTEL」として企画、開発を行うことで新規店舗として展開する方法、及び当社が取得した不動産を「&AND HOSTEL」として企画・開発し、販売することで新規店舗として展開する方法によっております。
 「&AND HOSTEL」の収益構造について、コンサルティング、不動産の仲介等による「&AND HOSTEL」の企画、開発に係る対価を収受しており、また、「&AND HOSTEL」を販売した際には、不動産販売による対価を収受しております。その他、ホステル運営に当たってはホステルオーナーより運営受託に係る対価を収受しております。

 ②宿泊施設向けIoTソリューションサービスの提供
宿泊業務全体のICT化という需要に応えるため、当社は、外部の宿泊施設に対しても、「&IoT」をベースとしたIoTサービスの提案、導入推進を行っております。
 また、当社では、「&IoT」との連携を見据え、宿泊管理システム「innto」及び宿泊施設専用タブレットサービス「tabii」の開発及びサービス提供を行っております。
ⅰ)宿泊管理システム「innto」
 「innto」は、当社がオープンイノベーションパートナーと共同開発した、宿泊施設の予約や販売価格、残室数、料金といった客室に関する情報の一元的管理を行う簡易宿所向けの宿泊管理システムであります。PMSは、IoT分野において、宿泊管理のみならず客室のマネジメントシステムと連携することで、個々の宿泊客の嗜好を反映した客室サービスの提供するものとして期待されております。
 PMSは、宿泊施設運営に係る業務効率化、省リソースを支援するツールでありますが、従来のPMSは、中~大規模の宿泊施設向けのものが多く、また、オンプレミス型の導入形態が一般的であったため、初期導入費用が高く、契約から利用までの期間も長いことから、簡易宿所が導入するにはハードルが高いことが課題となっておりました。「innto」は、簡易宿所向けに特化したクラウド型システムであることから、契約後すぐに利用が可能であり、導入やランニングコストが低く抑えられ、また、当社のUI/UXデザインの構築力を活かし、直感的な操作性、利便性を実現しております。
 当社は、平成30年3月より「innto」のサービス提供を開始し、7施設とシステム導入に関する契約を締結しております。
 収益構造について、パートナー企業を通じた「innto」の販売に係るレベニューシェア及びパートナー企業からのシステム保守・運用料を収受するストック型のビジネスモデルとなります。

ⅱ)宿泊施設専用タブレットサービス「tabii」
 「tabii」は、当社が独自に開発した、客室備え付けのタブレットを通じて、宿泊施設の館内案内、周辺情報、動画視聴等のサービス提供を行うシステムであります。タブレットサービスは、宿泊施設において、客室の集中管理システムの端末として、客室内の様々なIoTデバイスのコントロールを一元管理するターミナルデバイスとしての役割も期待されております。また、客室配布物の電子化を行ったり、フロント業務の効率化を図ることで、コスト削減が見込めることから、従来より相当の需要はありましたが、導入費用やランニングコストがサービス導入の障壁となっておりました。当社がサービス提供する「tabii」は、ランニングコストをタブレット内に掲載する広告掲載料でまかなうことから、初期導入費用のみでのタブレットサービスの利用を可能とし、更に、コスト削減に加えて、客室における顧客サービスを強化することで、客室の付加価値を向上させております。また、「innto」同様に、直感的な操作性、利便性を実現しております。
 当社は、平成30年4月より「tabii」のサービス提供を開始し、255台の導入に関する契約を締結しております。収益構造について、「tabii」のサービス導入に係る対価、客室備え付けのタブレット内における広告出稿に伴う広告掲載料等を収受しております。

③ 宿泊領域以外へのIoTソリューションサービスの提供
 当社は、宿泊領域におけるIoTサービス展開の実績と知見を活かし、シェアハウスなどの宿泊以外の領域に対するIoTサービスの提供にも取り組んでおります。その他、主な取組み内容は下記のとおりです。

・未来の家プロジェクト 
 横浜市、株式会社NTTドコモと立ち上げた、住宅の様々なところに設置されたIoTデバイスやセンサーで、住む人の生活を丸ごとスキャンすると共に、収集された各種時系列データに基づいたAI技術によりIoT機器を自動制御することで、快適な生活をサポートし、健康管理もしてくれる未来型の住宅を目指すプロジェクトであります。当社は、未来型住宅として見立てたスマートトレーラーハウスのUI/UXデザイン、施工、IoTサービスの導入作業を請負っております。


【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(連結実績)2016.8 371 34 37 9 
(単独実績)2017.8 688 223 223 173 
(単独見込)2018.8 1,810 343 337 220 
(単独3Q累計実績)2018.8 1,013 209 205 133 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(単独見込 )2018.8 52.29  

上場時発行済み株数 4,640,520株 (別に潜在株式288,960株) 
公開株数 851,000株(公募430,000株、売り出し310,000株、オーバーアロットメント111,000株) シンジケート 公開株数740,000株 (別に111,000株)

PER:49.1
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:21.8億
公募時時価:119億
    

【株主構成】 
小原 崇幹 代表取締役社長 2,535,600 56.35 
竹鼻 周 特別利害関係者など 493,960 10.98 
青木 倫治 取締役 436,200 9.69 
(株)イグニス 資本提携先 210,520 4.68 
飯村 洋平 従業員 160,720 3.57 
梅谷 雄紀 従業員 141,360 3.14 
水谷 亮 従業員 135,720 3.02 
石田 育男 従業員 96,280 2.14 
三嶋 航介 従業員 84,920 1.89 
梅本 祐紀 取締役 67,760 1.51 
鈴木 保浩 特別利害関係者など 36,520 0.81 
戸谷 光久 従業員 36,400 0.81 

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である小原崇幹、売出人である青木倫治及び竹鼻周、当社株主である株式会社イグニス、飯村洋平、梅谷雄紀、水谷亮、石田育男、三嶋航介、梅本祐紀、鈴木保浩及び戸谷光久、並びに新株予約権者であり当社の監査役である蓮見朋樹、新株予約権者であり当社の従業員である西香織里、木村洋仁、梁承熙、井上裕晶、山田純平、川辺裕太、小松成輝、磯部淳也、祝迫善都、坂田由貴、佐藤裕美、佐藤歩、山下洋介、BERTRAN SUEIRO NEREIDA、中村実、熊本薫、重岡果奈及び木坂大輔は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の平成31年3月4日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社株式を主幹事会社が取得すること等は除く。)等は行わない旨合意しております。
 また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストック・オプションとしての新株予約権の発行等を除く。)等を行わない旨合意しております。 
 なお、上記のいずれの場合においても、主幹事会社はロックアップ期間中であってもその裁量で当該合意の内容を一部若しくは全部につき解除できる権限を有しております。上記のほか、当社株主である小原崇幹と竹鼻周との間で株主間契約を締結しており、竹鼻周は当社株式の取得及び売却に際して一定の制限を設けること等について合意しております。


【代表者】
代表者生年月日
1984年08月01日生まれ 

代表者略歴
2009年04月 (株)シーエー・モバイル入社 6月:(株)zeronana出向 
2011年02月 (株)docks設立 取締役就任 
2012年05月 (株)famous設立 代表取締役就任 
2012年10月 (株)ツテコト(現(株)エイチ)設立 代表取締役就任 
2013年08月 (株)ツクルバ 取締役就任 
2014年07月 (株)デイズ設立 取締役就任 
2014年09月 当社設立 代表取締役就任(現任) 
2015年10月 C-studio(株)設立 取締役就任 

【幹事団】
主幹事証券 みずほ - - 
引受証券 大和 - - 
引受証券 SBI - - 
引受証券 エース - - 
引受証券 岩井コスモ - - 
引受証券 いちよし - - 

【私見】
   スマホアプリとIotで業種からは面白そうな銘柄です。業績も伸びていて魅力はありますが、来期予測に引きなおしても2倍ほど上がってしまえばPER100となりやや割高感を感じます。需給も悪くなく規模感からも適度にあることから、安く始まればセカンダリーもある銘柄だと思いますが、高ければ時価総額200億を超え、上値には限界があると思います。

想定価額:2470円
仮条件上限:2570円
初値予想:5500円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5


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