2019年6月11日火曜日

IPO分析(新日本製薬)

【事業内容】
 当社は化粧品、健康食品及び医薬品の商品開発、販売を行っております。当社は、お客さまが抱える美と健康に関するお悩みにお応えすることをめざし、通信販売を主軸に各販売チャネルを通じて事業を展開しております。また、コールセンターのコミュニケーターや直営店舗のビューティーアドバイザーは、お客さまのニーズやお悩みに合わせ、お客さま一人ひとりに合った商品のご提案と様々なサポートを行っております。お客さまとの取引の中で、お電話やオンラインショップでお客さまから直接頂いた生の声や商品購入実績等の情報は、当社のデータベースに蓄積し、厳正に管理しています。当社では、それらの情報を活かしながら、お客さまのニーズや嗜好にマッチした商品開発、サービス提供を行っています。
販売チャネルごとの取扱商品や事業内容は以下のとおりであります。

(1) 販売チャネル
① 通信販売
スキンケア、ベースメイク、ヘアケア等の化粧品、健康食品及び医薬品を通信販売で国内の個人へ販売しております。テレビや新聞、雑誌等のメディアへ出稿している広告等を見てお問い合わせいただいた方々に対し、自社及び外部委託をしているコールセンターのコミュニケーターにて注文を受けるとともに、コールセンターより商品の提案と様々なサポートを行っております。通信販売では、お客さまに商品を長くご利用いただくために「お買いものサービス」を提案しております。同サービスの中でも、「定期購入サービス」は、ご注文いただいた商品を定期的に販売するサービスで、累計購入金額に応じて設定されるステージ毎に、定期購入割引価格にて商品を販売しております。
化粧品、健康食品及び医薬品の各商品は、お電話だけでなく、当社のオンラインショップでの販売も行っております。また、オンラインショップでもお問い合わせを頂けるように対応しております。ご注文いただいた商品は、物流部門で梱包・出荷を行い、全国のお客さまへ販売しております。

② 直営店舗販売・卸売販売
化粧品及び健康食品を百貨店やショッピングセンターへ出店している直営店舗での対面型販売、GMSやバラエティショップ、販売代理店への卸売販売を通じて、全国のお客さまへ販売しております。全国の直営店舗では、専門のビューティーアドバイザーが専用のアプリケーションを使用して、肌診断やカウンセリングを実施し、お客さまのお悩みに合わせた商品の提案を行っております。

③ 海外販売
海外販売については、平成28年に台湾市場で通信販売を開始しました。その後、平成30年に香港市場で店舗販売、中国市場で越境EC、タイ市場で店舗販売を展開しております。海外販売は、海外代理店を通じて、店舗やEC等にて販売しております。

(2) 取扱い商品
当社が取り扱っている主な商品及びブランドは、次のとおりです。
① 化粧品
化粧品は、平成12年に基礎化粧品の通信販売を開始し、平成18年5月にオールインワン化粧品ラフィネ パーフェクトワンの販売を開始いたしました。現在、当社の基礎化粧品は、ブランド名を「PERFECT ONE」へ、リブランディングし、オールインワン美容液ジェル、化粧水、クレンジング・洗顔等をシンプルスキンケア商品として展開しております。化粧品については、当社で企画立案し、製造委託会社にて製品化、物流センターから全国のお客さまへ出荷しております。また、直営店舗や取扱店でも販売しております。
主力のパーフェクトワン オールインワン美容液ジェルシリーズは、化粧水・乳液・クリーム・美容液・パック・化粧下地の6役を1品で果たすシンプルスキンケア商品として、現在では機能や使用感の異なるタイプをラインナップし、販売しております。

② ヘルスケア
栄養バランス・生活習慣を整えて、お客さまの健やかな毎日をサポートするために、健康食品や医薬品を展開しております。ヘルスケア商品についても、化粧品と同様に、当社にて商品の企画を行い、製造委託会社にて製品化、物流センターから全国のお客さまへ出荷、販売しております。
健康食品の朝イチスッキリ!シリーズでは、人々の健康志向が高まる中、日頃の野菜不足が気になる方のために、国産素材20種類と乳酸菌、酵素をバランス良く配合した青汁である「朝イチスッキリ!青汁サラダプラス」を販売しております。また、ひざ関節の曲げ伸ばしや柔軟性をサポートする機能性表示食品「ロコアタックEX」、L-カルニチンと体感系サポート成分フォースリーンなどを配合し、ダイエット時の栄養補給をサポートする「カルニチンクィーン」等の商品を販売しております。医薬品では、からだの内側から肌を整えて、イボ・肌あれに有効なヨクイニンから成分を抽出し、飲みやすい錠剤にした「新日本製薬の生薬 ヨクイニンエキス錠SH」等の商品を販売しております。


【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(単独実績)2017.9 28,372 2,151 2,275 1,477 
(単独実績)2018.9 31,210 2,493 2,499 1,751 
(単独予想)2019.9 33,319 2,600 2,612 1,753 
(単独中間実績)2019.9 16,546 1,447 1,419 865 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(単独予想)2019.9 110.73 559.07 16.8 
調達資金使途 システム投資、商品開発、チャネル開発・顧客開発 

上場時発行済み株数 20,881,300株 (別に潜在株式14,500株) 
公開株数 5,600,000株(公募300,000株、売り出し4,570,000株、オーバーアロットメント730,000株) 

PER:13.2
PBR:2.6
配当利回り:1.1%
公募時吸い上げ資金:82.3億
公募時時価:306億
    

【株主構成】 
(株)ラプリス 特別利害関係者など 5,790,000 28.11  90
山田英二郎 特別利害関係者など 5,750,000 27.92  90
山田恵美 特別利害関係者など 4,000,000 19.42  90
(公財)新日本先進医療研究財団 特別利害関係者など 2,250,000 10.92 90 
後藤孝洋 代表取締役社長 1,825,000 8.86  90
八重樫宏志 専務取締役執行役員 490,000 2.38  90
社員持ち株会 特別利害関係者など 96,300 0.47  90
福原光佳 取締役執行役員 85,000 0.41  90
松下大樹 特別利害関係者など 45,000 0.22  90
和田一広 特別利害関係者など 42,500 0.21  90

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である後藤孝洋及び売出人である株式会社ラプリス、山田英二郎、山田恵美、八重樫宏志、公益財団法人新日本先進医療研究財団、福原光佳は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後90日目の令和元年9月24日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。
また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、令和元年5月23日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。

なお、上記のいずれの場合においても、主幹事会社はロックアップ期間中であってもその裁量で当該合意の内容を一部若しくは全部につき解除できる権限を有しております。


【代表者】
代表者生年月日 1971年01月16日生まれ
代表者略歴 年月 概要
1989年04月 (株)小倉スポーツ入社 9月 (有)錦興業入社
1993年06月 (有)サンテック入社
1994年09月 (株)サンヴェール転籍
1995年02月 (有)サンテック転籍 7月 (株)新日本リビング(現 当社)入社
1998年09月 (株)新日本リビング(現 当社)部長
2005年12月 当社代表取締役就任(現任)
2014年04月 (株)新日本ホールディングス(現 当社)取締役就任
2016年03月 (株)新日本医薬(現 当社)代表取締役就任

【幹事団】
主幹事証券 みずほ - - 
引受証券 SMBC日興 - - 
引受証券 大和 - - 
引受証券 SBI - - 
引受証券 マネックス - - 
引受証券 西日本シティTT - - 
引受証券 東海東京 - - 
引受証券 いちよし -  


【参考類似企業】 今期予想PER(5/27) 
4911  資生堂 43.8倍(連結予想 ) 
4918  アイビー 25.1倍(単独予想 ) 
4919  ミルボン 40.0倍(連結予想 ) 
4921  ファンケル 33.4倍(連結予想 ) 
4925  HABA 14.9倍(連結予想 ) 
4926  シーボン 69.5倍(連結予想 ) 
4927  ポーラオルHD 27.4倍(連結予想 ) 
4928  ノエビアHD 25.0倍(連結予想 ) 


【私見】
   主力製品パーフェクトワンが好調で、安定した利益があり、海外展開次第で今後の株価が左右されそうです。一時の越境ECブームであれば相当人気が予想されましたが、現状落ち着いたので過大に評価されることはなさそうです。
需給はVCはなく、ロックもほぼかかっているので好感が持てますが、吸収金額・時価総額共に大きいので初値段階での人気は限られているかと思います。
規模的には機関の買い次第で予想が難しい銘柄ではありますが、比較としてはハーバー研究所で、時価総額330億、PER15、売上200億、利益17億とサイズ感はほぼ同一なので、マザーズ上場で成長性を加味すれば公募上の評価はしても良いかと思います。



想定価額:1470円
仮条件上限:1470円
初値予想:1700円
ブック申し込み度・・・やや強気
セカンダリー期待度・・・中立

総合評価3

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