【事業内容】
「お客様のビジネスがグローバルでも競争力を持つように、世界のビジネスシーンで活用されている優れたツールを日本企業の方々にも使っていただきたい」という想いや「そこで得られたノウハウから生まれた自社開発ツールを世界に向けて提供したい」という考えを持ち、調査・分析から設計・構築・稼働・運用に至る一連のサービスを提供する「ツールソリューション事業」を主な事業として取り組んでおります。
「ツール」とは、PC上で利用するソフトウェアを指します。当社グループが販売するのは、Atlassian社、Alfresco社、Tableau社が開発するソフトウェア及び自社開発のソフトウェアです。販売するソフトウェアはそれぞれ様々な用途で使われますが、当社グループで最も販売実績のあるAtlassian社のソフトウェアは、主にソフトウェア開発の工程管理や課題管理として使用されます。当社グループの顧客もAtlassian社の製品をソフトウェア開発で利用する企業が多くを占めておりますが、Atlassian社の製品の特徴の1つでもある操作性の良さから、その用途はソフトウェア開発に留まっておらず、その他にも一般のプロジェクト管理のために導入される等、用途の広がりをみせております。
当社グループが提供するツールソリューション事業とは、単純に海外の便利なソフトウェアを仕入れ、それをそのまま国内の顧客にライセンス提供するのではなく、顧客の抱える問題・課題の解決や、顧客の要望・要求を満たすため、ソフトウェアとともに、利用環境の構築、ソフトウェアの機能追加、ユーザー向けの研修など様々なサービスと組み合わせて提供することを意味します。例えば、顧客にソフトウェアをカスタマイズしたいといった要望があればSI、利用環境を自社で管理できないといった課題があればクラウド、場合によってはそれらを組み合わせて顧客が最適な環境でビジネスに取り組めるようサービス提供しております。
(1)業務区分別のサービス内容は次のとおりであります。
①ライセンス&SIサービス業務
主にAtlassian社のソフトウェアの導入支援を行っており、お客様の課題解決のために提案からライセンス販売、コンサルタントとしてのプロジェクト参画やSI、研修、運用支援(ヘルプデスクによる問い合わせ対応等)まで包括的に行っております。
主な収益モデルとしては、顧客の新規導入時にAtlassian社から当社がライセンスを仕入れ、顧客に対してライセンスを販売しております。また、翌年以降の更新時には、毎年保守費用として顧客及びAtlassian社との間で取引が発生します。また、Atlassian社への支払いに関しては、パートナーランクに応じてディスカウントが適用されております。
取り扱っている製品は、次のとおりであります。
a.Atlassian
当社グループは平成21年5月にAtlassian Pty Ltd.とパートナー契約を締結し、パートナー企業として、製造業をはじめとする数多くのお客様に導入支援を実施しております。
企画立案時等の情報共有ツールであるConfluence、開発プロジェクトにおける課題管理ツールであるJira、開発ツールであるBitbucket等チームで使うソフトウェア群を提供しております。
Atlassian製品だけでは実現できないことはアドオンの組み合わせにより解決し、これまでの導入経験により作成したテンプレートを活用することにより、短期・低コスト導入の実現も可能としております。
Atlassian社は自社ソフトウェアを取扱うパートナーに対して技術認定試験を行っており、認定技術者数等に応じてパートナーランクを設定しております。当社は最も厳しい基準を充足した最高位ランクであるプラチナパートナーを取得しております。また、Atlassian社のHPで開示されている全世界のパートナーランキングにおいては、全世界の400社以上のパートナーの中で当社は上位にランキングされており、アジアパシフィックでは最上位に位置しております。当社の顧客企業は多数のプロジェクトを効率的に管理する必要があり、プロジェクト管理ツールに予算を割くことができる大企業が中心ですが、大企業であるほど導入時の円滑な稼働開始が求められます。当社グループのAtlassian社の認定制度に裏打ちされた豊富な技術力と、アジアパシフィックで最上位に位置する豊富な導入実績やノウハウが、国内の他のAtlassian社のパートナー企業との差別化要因になっております。
b.Alfresco
平成26年5月にAlfresco Software, Inc.とパートナー契約を締結し、パートナー企業として、製造業をはじめとするお客様に導入支援を実施しております。Alfrescoはエンタープライズコンテンツ管理ツールです。Alfrescoは平成17年に設立された、他のECMプレーヤーに比べると新しい参入者ですが、それゆえに当時の新しい技術を豊富に取り入れることができたために、従来のECM製品にはない拡張性とスケーラビリティを発揮いたします。
「情報管理」という面でファイルサーバーでの情報管理の限界から脱却したい要望に応えたり、「プロセス改善」という面でプロセスのボトルネックを見える化し生産性を改善したい要望に応えています。AlfrescoはAWSのリッチなサービスを活用し、約12億ドキュメントものコンテンツをサポートできることを実証しております。
c.Tableau
にTableau Software, Inc.とパートナー契約を締結し、製造業をはじめとするお客様に導入支援を実施しております。Tableauはビジネスインテリジェンスツールです。これまでのBIツールとは違い、低コストで導入できるノンプログラミングで誰でも簡単にデータ分析ができ、世界中で78,000社以上の導入実績を誇っています。
②クラウドサービス業務
お客様へ当社グループで取り扱う製品の稼働環境としてのクラウド環境提供を迅速に行っております。24時間365日対応、取り扱い製品の専任技術者が運用管理するフルマネージドクラウドサービスとなっております。
主な収益モデルとしては、当社のクラウドサービスを利用する顧客に対しては、ライセンス料に加えてクラウド上の運用代行費用を受領しており、利用開始後は毎月売上を計上しております。
③ソフトウェア開発業務
Atlassian製品の主力製品であるJiraやConfluenceに拡張機能をアドオン製品として自社開発を行い、Atlassian Marketplaceにて販売しております。
主な収益モデルとしては、新規購入時には製品毎の標準価格で販売し、翌年以降に更新された際は、毎年一定の更新料を受領しております。なお、Atlassian Marketplaceの使用料として、Atlassian社に対して販売価格の25%の手数料を支払っております。
拡張機能とは例えば「WBSガントチャート for JIRA」を例にしますと、Jiraは一覧表示が不得手です。それを解決するために独自ソフトウェアとして、WBSやガントチャートという機能をJiraに持たせることが可能になりました。
「WBSガントチャート for JIRA」は国内のみならず海外68ヶ国にて販売し、他の製品も含め魅力的な機能拡充を続けております。海外販売子会社であるRicksoft,Inc.も技術チームと連携し、強力な海外ライバル製品に負けないよう、海外ユーザーが要望するUI/UXの改善に取り組み、今後もユーザー要望を取り込む方針で製品強化を行ってまいります。また、Jiraの「表形式での課題編集機能をサポートしていない」という弱点を補うアドオンとして「Excel like Issue Editor for JIRA」を開発し、表計算ソフトの課題管理に近い感覚でJIRAの課題を編集することが可能となりました。
Atlassian製品とAlfresco製品を連携するためのAlfresco connectorシリーズも本業務の中で製品強化を行っております。
(2)当社グループの各社の事業と位置付けは次のとおりであります。
東京、名古屋を拠点としてツールソリューション事業を行っており、Ricksoft, Inc.は米国を拠点として当社グループで開発したソフトウェアをAtlassian Marketplace経由にてグローバルに販売しております。
【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益
(連結実績)2017.2 764 60 84 60
(連結実績)2018.2 1,728 130 129 93
(連結予想)2019.2 2,287 259 284 186
(連結3Q累計実績)2019.2 1,763 244 266 177
1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当
(連結予想)2019.2 93.71 412.46 -
調達資金使途 エンジニアの採用・人件費、研究開発費、システム投資資金、米国での広告宣伝費
上場時発行済み株数 2,063,900株 (別に潜在株式190,000株)
公開株数 294,400株(公募76,900株、売り出し179,100株、オーバーアロットメント38,400株)
シンジケート 公開株数256,000株
(別に38,400株)/ 単位(株) 単位(%)
PER:42.7
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:11.8億
公募時時価:83億
【株主構成】
HS(株) 代表取締役の資産管理会社 1,000,000 45.93 90・1.5
大貫 浩 代表取締役 380,000 17.46 90・1.5
NVCC7号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 257,000 11.81 90・1.5
神山 直規 顧問税理士、新株予約権信託の受託者 180,000 8.27
ニッセイ・キャピタル6号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 160,000 7.35 90・1.5
山本 隆一 特別利害関係者など 100,000 4.59 90・1.5
服部 典生 取締役 100,000 4.59 90・1.5
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である大貫浩、並びに当社の株主であるHS株式会社、NVCC7号投資事業有限責任組合、ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合、山本 隆一及び服部 典生は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後90日目(平成31年5月26日)までの期間(以下、「ロックアップ期間」という。)、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること及び売却価格が本募集等における発行価格又は売出価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う株式会社東京証券取引所取引での売却等を除く。)を行わない旨を合意しております。
【類似業種】
今期予想PER(1/29)
3666 テクノスJPN 13.5倍(連結予想 )
3915 テラスカイ 243.5倍(連結予想 )
3940 ノムラシステム 14.8倍(単独見込 )
4307 NRI 20.3倍(連結予想 )
4335 IPS 28.7倍(連結予想 )
4739 CTC 21.3倍(連結予想 )
4828 東洋BENG 19.3倍(連結予想 )
6702 富士通 13.4倍(連結予想 )
【代表者】
代表者生年月日
1970年01月24日生まれ
代表者略歴
1995年04月 日本電気(株)入社
1998年11月 個人事業主(SEとしてエムエルアイ・システムズ(株)に常駐)
2005年01月 リックソフト(有)(現 当社)設立 代表取締役 就任(現)
2016年12月 米国法人 Ricksoft, Inc.設立 Vice President 就任(現)
【幹事団】
主幹事証券 大和 - -
引受証券 SMBC日興 - -
引受証券 SBI - -
引受証券 岡三 - -
引受証券 いちよし - -
引受証券 水戸 - -
【私見】
オーストラリアのアトラシアンのソフト販売支援等でトップクラスということで評価は高い企業で人気化の要素は高い銘柄です。業績も順調で、PERからも2月決算なので来期予測に引き直すと割高感はありません。需給も悪くはありませんが、ロックが外れるVCもいるのでやや警戒は必要です。初値段階での人気化は確実ですが、セカンダリーでも継続するには何かインパクトが欲しいところです。
想定価額:3840円
仮条件上限:4000円
初値予想:9000円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5
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