2020年2月26日水曜日

IPO分析(コンピューターマネージメント)

【事業内容】
 「働き方改革」の実現に向けたIT活用意識の高まり等を背景に技術革新が著しい情報サービス産業において、システムソリューションサービスを提供しております。足元では、新たな技術領域であるクラウド、IoT、ビッグデータ、AI、RPA等についてもシステムソリューションサービスの提供を行っております。
(1)サービスラインの概要
① ゼネラルソリューションサービス
ゼネラルソリューションサービスは、当社グループにおける事業の中核となるサービスであり、金融業、産業・流通業、公共分野、医療分野等の幅広い分野において、顧客であるエンドユーザーや国内ITメーカー、大手システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心にサービスを提供しております。

② インフラソリューションサービス
インフラソリューションサービスは、顧客のITシステム基盤となるサーバー等ハードウェアの導入やネットワークの構築、データベース、アプリケーション基盤等のシステムインフラを構築するとともに、その後の運用や保守までの一連のサービスを提供しており、また、システム基盤の有効活用の観点から仮想化技術にも対応したサービスを提供しております。

③ ERPソリューションサービス
当社グループは、ERPパッケージベンダーとして世界トップシェアを誇るSAPジャパン株式会社)と20年以上の取引実績があることから、SAP PESELLパートナー契約を締結しており、また、パートナーパッケージソリューションの認定を取得しております。
加えて、SAPジャパン株式会社等から製品の提供を受け、製品(SAP S/4HANA、SAP Business ByDesign、OBC 奉行シリーズ等)の導入支援、カスタマイズ、アドオン開発、保守、運用まで行い、ワンストップトータルサービスを提供しております。

(2)サービスラインの特徴
① ゼネラルソリューションサービス
 当社のゼネラルソリューションサービスの特徴は、業歴38年の中で特に関西圏でエンドユーザーとの直接取引の比率が高く、企画立案、システム構築、システム運用の全工程において、サービスを提供できるところであります。金融・公共・医療領域に関しては、長年の経験と業務知識の豊富な技術者が在籍していることにより、上流工程から製造・テストに至るまで一貫してシステム構築が図れるノウハウと経験を有しております。
 また、平成30年7月にBPOセンターを開設し、ヘルプデスク、キッティング、BI分析、システム化提案(BPO改善提案)、ネットワーク保守、データクレンジング、AMS、One Stopサービス(情報システムの企画から設計、構築、運用保守業務までの工程の一括したサービス)のBPO業務にも注力しております。

② インフラソリューションサービス
当社のインフラソリューションサービスの特徴は、特に設計、構築に力を入れ、特定の業種に偏ることなく、サーバー構築、ネットワーク構築、データベース構築等のサービスを提供できるところであります。また、AWS(注11)を中心としたクラウド技術に力を入れ、顧客のニーズに対応しております。

③ ERPソリューションサービス
当社グループのERPソリューションサービスの特徴は、SAP商品群においては、大企業向けSAP S/4HANA、中堅企業向けSAP Business ByDesign及び中小企業向けSAP Business Oneの SAP ERPの3大ラインアップを展開しているところであります。また、当社ERPシステム部内でのSAP認定コンサルタント資格取得率は100%であります。連結子会社のノックス株式会社におきましては、株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)とOAP(OBC Alliance Partnership)Platinum契約に基づき、製品販売・製品の導入支援及び操作指導、アドオン開発を行っております。また、奉行の各種製品、サービス、連携ソリューションを提供しており、業務効率化や内部統制のためのシステム構築に留まらず、RPAやECサイトとの連携はもとよりビッグデータの利活用のための分析ツールの提案といった経営戦略に直結するソリューションをワンストップで提供しております。
  
【業績等】
業績動向(百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
(連結実績)2018.3 4,964 235 241 160 
(連結実績)2019.3 5,544 256 259 176
(連結予想)2020.3 6,133  -  303 185
(連結3Q累計実績)2020.3 4,508 216 227 134

1株当たりの数値(円)EPS BPS 配当
(連結予想)2020.3 237.54  -  40

調達資金使途 大阪本社移転、人件費、社内基幹システムへの投資、東京本社分室開設
上場時発行済み株数 973,200株 (別に潜在株式27,600株)
公開株数 421,800株(公募187,200株、売り出し179,600株、オーバーアロットメント55,000株)

PER:11.6
PBR:
配当利回り:1.5%
公募時吸い上げ資金:11.6億
公募時時価:27億
    
【株主構成】 竹中勝昭以外180日
(有)シー・エム・ケー 代表取締役社長が議決権の過半数を所有する会社 380,760 46.80
竹中勝昭 代表取締役社長 159,600 19.62
社員持ち株会 特別利害関係者など 126,462 15.54
竹中澪子 代表取締役社長の血族 30,000 3.69
竹中英之 代表取締役社長の血族、取締役兼執行役員 22,242 2.73
竹中利之 代表取締役社長の血族 21,000 2.58
長平由美子 代表取締役社長の血族 21,000 2.58
吉田徹 取締役兼執行役員 12,186 1.50
辻下知充 取締役兼執行役員 10,320 1.27
常深雅稔 取締役兼執行役員 5,400 0.66

本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、売出人である竹中澪子、貸株人である有限会社シー・エム・ケー、当社株主かつ当社役員である竹中英之、吉田徹、辻下知充、常深雅稔及び靏田勉並びに当社株主であるコンピューターマネージメント社員持株会、竹中利之及び長平由美子は、SMBC日興証券株式会社(以下「主幹事会社」という。)に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しにかかる元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の令和2年9月6日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等を行わない旨を約束しております。

【代表者】
代表者生年月日 1944年10月04日生まれ
代表者略歴 年月
1969年11月 コンピューターサービス(株)(現SCSK(株))入社
1981年11月 当社設立 代表取締役社長(現任)
1997年02月 (有)シー・エム・ケー設立 取締役(現任)
2006年06月 立命館科学技術振興会監査委員(現任)
2009年05月 (一社)情報サービス産業協会理事(現任)
2012年03月 ノックス(株)代表取締役(現任)
2019年04月 (一社)情報サービス産業協会関西地区会代表(現任)

【幹事団】
主幹事証券 SMBC日興 348,700(95.1)
引受証券 SBI 7,300(2.0)
引受証券 岩井コスモ 3,600(1.0)
引受証券 岡三 3,600(1.0)
引受証券 むさし 3,600(1.0)

【参考類似企業】今期予想PER 2/14
3924  ランドコンピ 17.2倍(単独予想 )
3988  SYSHD 31.7倍(連結予想 )
4284  ソルクシーズ 19.7倍(連結予想 )
4299  ハイマックス 17.8倍(連結予想 )
4421  DIシステム 25.0倍(連結予想 )
4450  PSOL 21.9倍(単独予想 )
4736  日本ラッド 46.8倍(単独予想 )
4769  インフォクリエ 15.8倍(連結予想 )
9709  NCS&A 10.7倍(連結予想 )
9758  ジシステム 23.8倍(連結見込 )

【私見】
 ITソリューションということで同業に比べて特段大きな優位性は感じませんが、業種人気はあるほうだと思います。業績は大きな増益率ではありませんが、それなりに伸びていて、PERも他社の20近くに比べると割安な水準で上値余地は大きくありそうです。吸収金額も少なく、VCなしで売り要素もないので初値は2倍前後になると予想します。

想定価額:2630円
仮条件上限:2750円
初値予想:6000円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5

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