2020年2月28日金曜日

IPO分析(木村工機)

【事業内容】
 (1)事業の特徴
 当社は、1945年に創業し、1952年にプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立したことを契機に、約70年にわたり業務用空調の製造販売に特化して事業を営んでまいりました。
その間、社会全般の快適空間への欲求の高まりや地球環境・社会情勢の変化等により、空調に対する要求も大きく変化しており、オフィスビル、商業施設、工場、学校、病院など要求は多様です。
当社ではその要求に応えるべく以下の特徴を生かし事業を遂行しております。
○技術力
特許に裏付けられた技術により、独自性の高い製品を顧客に提案しています。また、当社は、お客様の利用環境及び当社製品に合わせた制御システムを内製できる技術も持っています。
※特許取得済み件数147件、申請件数49件(国内海外合計 いずれも2019年9月末現在)
○生産力
当社の生産は、個別受注生産を基本としており、高い品質の製品を効率的に生産することができるよう設備及び人材を配備することに取り組んでおります。
○営業力
当社の営業は、積算業務を自ら手掛けるなど、製品、技術に関する知識、経験を積み重ねています。さらに、迅速に技術的なサポートができるよう技術本部と密接につながった営業技術部門を主要営業拠点に配置させています。
○製品力
空気調和機の中でも、導入外気を冷却・加熱するほか、換気、除塵、除加湿などの空気質改善を主な目的とする空調機のことを外調機といいます。当社のヒートポンプ式の外調機は、細やかな調温調湿が可能です。
中でも、室内機と室外機とを一体化させた「ルーフトップ」シリーズは、フロンの使用量が非常に少なく、漏洩リスクを極力抑えることができるなど環境面でも考慮しており、当社の主力製品となっています。
また、当社の工場用ゾーン空調機は、除湿を重視した大空間空調が可能で、暑熱対策が必要な工場において有用です。
なお、これら含め当社製品は、営業部門が集約した年間約3千件のお客様のご意見、ご要望をもとに、開発、改良されています。
 
(2)当社の取引先について
 当社の製品が、最終需要者である施主・オーナーの各種建築物に設置されるまで、複数の段階を経ますが、当社の取引先は各段階における専門事業者及び施主・オーナーの企業となります。
各段階における専門事業者とは、総合建設業者(ゼネコン)、設備工事業者(サブコン)などになります。

【業績等】
業績動向(百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
(単独実績)2018.3 9,535 965 965 725
(単独実績)2019.3 11,082 1,496 1,478 1,022
(単独予想)2020.3 11,600  -  1,375  985
(単独3Q累計実績)2020.3 8,529 1,349 1,331 934

1株当たりの数値(円)EPS BPS 配当
(単独予想)2020.3 275.08  -  25

上場時発行済み株数 3,849,000株
公開株数 400,000株(公募249,000株、売り出し100,000株、オーバーアロットメント51,000株)

PER:8.7
PBR:
配当利回り:1.0%
公募時吸い上げ資金:9.6億
公募時時価:92億
    
【株主構成】 以下180日
(株)KIMURA 役員らが議決権の過半数を所有する会社 420,000 11.74
大阪中小企業投資育成(株) 金融商品取引業者 300,000 8.39
木村恵一 代表取締役執行役員社長 189,000 5.28
大河内英枝 代表取締役社長の血族 168,000 4.70
(株)みずほ銀行 金融商品取引業者 165,000 4.61
日本生命保険(相) 金融商品取引業者 160,000 4.47
(株)三井住友銀行 金融商品取引業者 140,000 3.91
第一生命保険(株) 金融商品取引業者 120,000 3.36
木村晃 専務取締役執行役員 114,000 3.19
三菱電機(株) 特別利害関係者など 100,000 2.80
神鋼商事(株) 特別利害関係者など 100,000 2.80

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である大阪中小企業投資育成株式会社、貸株人である木村惠一、当社株主である株式会社KIMURA、大河内英枝、株式会社みずほ銀行、日本生命保険相互会社、株式会社三井住友銀行、第一生命保険株式会社、木村晃、三菱電機株式会社、仲本貴子、吉澤尚子、木村勝次、木村須賀子、木村八重子、木村若菜、木村歩希、木村禮三、泉晃、木村洸介、木村颯汰、木村恵理子、清水直文、登尾公彦、木村和子、木村陽一、大村英人、鶴谷研一、大河内宏、佐藤信孝及び吉田和彦は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2020年9月8日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことは除く。)等は行わない旨合意しております。

【代表者】
代表者生年月日 1933年12月03日生まれ
代表者略歴 
1952年04月 当社入社
1955年09月 取締役
1975年09月 代表取締役専務
1976年10月 代表取締役社長
2018年06月 代表取締役執行役員社長(現任)

【幹事団】
主幹事証券 みずほ 314,300(90.0)
引受証券 SMBC日興 24,400(7.0)
引受証券 SBI 6,900(2.0)
引受証券 マネックス 3,400(1.0)

【参考類似企業】今期予想PER 2/17
5909  コロナ 58.5倍(連結予想 )
5946  長府製 26.9倍(連結予想 )
5953  昭和鉄 6.1倍(連結予想 )
5997  協立AT 8.8倍(連結予想 )
6367  ダイキン 22.8倍(連結予想 )
6458  シンコウ工 8.3倍(連結予想 )
6755  富通ゼネ 21.6倍(連結予想 )

【私見】
 業種としては地味な業種で人気になりそうではありませんが、2部でのセカンダリー銘柄もあるのでその一つになる可能性もあります。前期に大幅な増益となりましたが、今期は減益なので成長性にとしては物足りなく、PERも低いですが、同業にも同程度の企業はあり妥当な水準かもしれません。需給は非常に良く、世界初の製品があり、特許も多く、空調がコロナに結びつくこともあるので穴的要素を感じます。

想定価額:2340円
仮条件上限:2400円
初値予想:3000円
ブック申し込み度・・・やや強気
セカンダリー期待度・・・中立〜やや強気

0 件のコメント:

コメントを投稿