2018年12月6日木曜日

IPO分析(Amazia)

【事業内容】
 当社は「デジタルの力で新時代のマンガビジネスを創造する!」をミッションに掲げ、複数のマンガアプリをリリースして参りました。最初は、作品毎に1つのアプリとして配信していましたが、ユーザーの利便性を鑑みて、複数の出版社やオリジナル作品を1つのアプリで横断的に配信できるプラットフォーム型のマンガアプリを「マンガBANG!」として、平成26年11月にサービス提供を開始しました。ゲーム・SNS等の無料コンテンツに慣れたアプリユーザーをマンガサービスに呼び戻すために、「マンガBANG!」では①一定条件下において、無料でマンガが読め、一定条件を超えてマンガを読むためにはライト課金(1話単位、レンタル形態による少額課金)が必要となるフリーミアムモデル及び、②気に入ったマンガを1巻単位で購入して読める販売モデル(ストア課金)のサービスを提供しております。
 フリー配信やライト課金で徐々にマンガに慣れ親しんで頂くとともに、ユーザー毎の利用頻度、目的に応じた課金額の最適化を図ることで、マンガビジネスの収益最大化を目指しております。
 当社は、フリーミアムモデルという、多数のユーザーに最適な広告閲覧を促し、高い広告収益を得ること及びユーザーが課金衝動を覚えるタイミングでライトな(少額)課金モデルを提供し、課金ユーザーへの転換を促すことで、高ARPU(一人当たり顧客単価)を実現して参りました。

(1) マンガBANG!
「マンガBANG!」は、フリーミアム型マンガアプリとなり、主な収益モデルは次の2つの主要サービスから成り立っております。
① 話課金(レンタル)+広告収益モデル
「無料試し読み」コーナーが話課金+広告収益モデルになります。話課金は、1話毎に30円程度で24時間読める少額課金モデルです。広告収益は、当アプリ内で広告を表示すること、ユーザーがアプリ内で配信された広告経由で広告品を購入すること及びユーザーが動画広告を視聴すること等で収益化するモデルです。
「無料試し読み」コーナーでは、毎日7時と19時にそれぞれフリーメダルが4個に回復し、フリーメダル1個につき1話分を読むことができます。また、広告主の無料アプリをダウンロードすること及び広告動画を視聴することでSPメダルがもらえ、SPメダル1個につき1話分を読むことができます。フリーメダル、SPメダルがない場合は、話課金して読むこととなります。

② 購入モデル
 「ストア」コーナーでサービス展開しており、ユーザーはストア課金をして、電子書籍を1巻単位で購買し、読むことができます。
 「ストア」コーナーでは、定期的に無料特集を行っており、数巻分を無料でダウンロードして読むことができるようにし、新しく読み始める作品を探しているユーザーに、過去及び新規の優良作品に出会う機会を創出しております。
 従来の販売モデルと同じモデルであるため、出版社等にとって一番受け入れやすいモデルになります。そのため、当社モデルの中でも最も多く有名作品を取り揃えることができます。話題となった人気作品のみを読みたいマンガに関心が薄い人や、「無料試し読み」や「ストア」コーナーのキャンペーンで特定の作品・作家のファンとなった人、物理的な保管場所に困っている人をターゲットとしております。

(2) マンガEpic!
 「マンガEpic!」は、無料で利用できるマンガアプリとなり、収益構造は、広告による収益モデルになります。
当アプリ内で広告を表示すること及びユーザーがアプリ内で配信された広告経由で広告品を購入することで収益化します。将来的には、投稿したマンガ家の中から人気を博したマンガ家の次回作品・続編を出版・販売するとともに、グッズ・映画・ドラマ化などの版権ビジネスで収益化を目指します。 なお、人気を博した作家のデビューの場として「マンガBANG!」を利用することで、事業の連携を図っています。
 ユーザーは、無料でアプリ内の作品を読むことができ、気に入った作品があれば投票することで、マンガ家と交流することができるサービスです。
 マンガ家は、いつでも、いくつでも作品を投稿することができ、投稿された作品はすぐに当アプリ内でユーザーが読むことができます。「マンガBANG!」の規模が拡大するほど、マンガ家にとって「マンガBANG!」でのデビューできることの魅力が増し、「マンガEpic!」に投稿することの意義も強まります。また、「マンガBANG!」での配信費用は少額であるため、一般的な出版に比べてリスクは低く、早期にデビューできる仕組みとなっています。

【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(単独実績)2016.9 389 -18 -18 -19 
(単独実績)2017.9 1,171 -25 -27 -29 
(単独実績)2018.9 1,375 78 77 94 
(単独予想)2019.9 2,480 248 234 181 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(単独予想 )2019.9 56.65 - 0  
調達資金使途 広告宣伝費、採用費、人件費 

上場時発行済み株数 3,258,000株 (別に潜在株式216,200株) 
公開株数 339,800株(公募240,000株、売り出し55,500株、オーバーアロットメント44,300株) 

PER:23.3
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:4.4億
公募時時価:43億
    

【株主構成】 
佐久間 亮輔 代表取締役社長 1,200,000 37.10 
江口 元昭 取締役CTO 840,000 25.97 
(株)シーエー・モバイル 特別利害関係者など 390,000 12.06 
(株)メディアドゥホールディングス 特別利害関係者など 150,000 4.64 
NVCC7号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 132,000 4.08 
三菱UFJキャピタル4号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 62,000 1.92 
(株)アドウェイズ 特別利害関係者など 60,000 1.86 
江口 弘尚 取締役の血族 60,000 1.86 
(株)VOYAGE VENTURES ベンチャーキャピタル(ファンド) 56,000 1.73 
神津 光良 取締役CFO 44,000 1.36 
(株)マイナビ 特別利害関係者など 44,000 1.24 
(株)セレス 特別利害関係者など 44,000 1.24 

 本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ当社役員である佐久間亮輔、当社株主かつ当社役員である江口元昭、当社株主である株式会社マイナビ、当社新株予約権者かつ当社役員である小泉妙美は、SMBC日興証券株式会社(以下「主幹事会社」という。)に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の平成31年6月17日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却等を行わない旨を約束しております。
 売出人である株式会社シーエー・モバイル、株式会社メディアドゥホールディングス、NVCC7号投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル4号投資事業有限責任組合、株式会社アドウェイズ、株式会社VOYAGE VENTURESは、主幹事会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して90日目の平成31年3月19日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式の売却等(ただし、その売却価格が募集における発行価格又は売出における売出価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く。)を行わない旨を約束しております。


【代表者】
代表者生年月日
1978年11月27日生まれ 

代表者略歴
2001年04月 (株)ジャフコ入社 
2007年02月 (株)シーエー・モバイル 戦略投資室長 
2007年06月 (株)イデアコミュニケーション 代表取締役就任 
2009年10月 当社設立 代表取締役社長就任(現任) 

【幹事団】
主幹事証券 SMBC日興 - - 
引受証券 SBI - - 
引受証券 いちよし - - 
引受証券 岩井コスモ - - 
引受証券 エース - - 
引受証券 岡三 - - 

【私見】
   漫画アプリということで、そこそこ人気ではありますが、同業も多く大きな優位性はないと思います。業績評価になり、PERからも成長性を加味しても50を超える水準を維持していくのは簡単ではないと思います。需給は小型でVCもそれほどは多くはないので問題ありませんが、初値2倍水準になってしまうとセカンダリーの上値は限定的だと思います。

想定価額:1270円
仮条件上限:1320円
初値予想:3000円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5


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