2018年12月2日日曜日

IPO分析(田中建設工業)

【事業内容】
 当社は、建築構造物の解体工事及びそれに付随する各種工事の施工監理を行っております。長年にわたる建築構造物の解体工事を通じて得られた経験と、その間に蓄積したノウハウやアイデアを基に、現況調査、工法の提案、設計、施工計画、外注・資機材手配、施工監理、安全管理、原価管理、資金管理、行政対応、近隣対応等の業務全般を提供しております。また、建物構造物解体工事に関連する土木工事、山留工事、基礎解体工事、杭抜き工事等の施工監理も行っております。その他、工事に伴い発生する、アスベスト、PCB、ダイオキシン等の有害汚染物質の除去、地下水の浄化、土壌改良等に関しましても、豊富な経験を有しており、関連法令・法規を遵守した、コスト・工期・安全性に優れた、さまざまな解体工事を提案・提供しております。当社は工事の施工監理、安全管理、近隣対応等を行い、協力会社を指導、監督して解体工事等の施工を行っております。
 また、当社は、「解体事業は環境ビジネスの一環」と捉え、当社環境方針の下、“「子供たちに何が残せるか」を常に考え、明日のために、今日出来ることを実行し社業を通じて人にやさしい環境づくりに貢献します。”を企業理念としております。


・解体事業
解体事業の仕組み 
①現地調査     :解体工事には、周辺地域への影響を含む調査が必要です。現場周辺の環境を綿密に調査・検討したうえで、環境への影響が最も少ない工法を選択し解体工事にとりかかります。
②施工計画策定   :綿密な現地調査・既存図面をもとに施工計画書を作成し、安全・安心・コンプライアンス重視の解体施工計画を策定いたします。また、騒音・振動の発生を極力抑える工法を検討し計画を行います。
③各種届出     :法令・条例等に基づき、諸官庁への届出・許可申請を行います。
④アスベスト除去  :綿密な現地調査後、建物内にアスベスト含有物が発見された場合、法令・条例に基づき先行去いたします。
⑤PCB汚染機器解体:お客様の低濃度PCB汚染機器((注)2)を確実に処理するための様々なサービスを提供いたします。また、大型サイズのため通常の運搬・処理が困難な機器も、当社では現地解体しスムーズな処理を行っています。
⑥内装解体     :建物内部に造作してある天井材・壁材・床材・設備等の解体を行います。また、環境に配慮し、各品目別に仕分けし、適正に処理いたします。
⑦仮設工事     :防音加工が施された養生パネルを足場外部に貼り付け、建物を覆いかぶす事で騒音の発生・粉塵の飛散を抑えます。
⑧上屋解体     :建物解体は、近隣住民への明確で丁寧な工事内容の説明を行い、円滑な解体工事を目指します。解体工事によって発生した産業廃棄物は各種法令・条例に基づき適正な処理を行います。
⑨山留工事        :山留工事とは、地下工事の際に周辺地盤が崩れないように周りの地盤を固める工事です。地下工事では欠かせない重要な工事です。
⑩基礎解体         :建物を支えていた基礎部分の解体を行います。計画書に基づき周辺に影響が生じないよう、慎重且つ丁寧な施工を行います。
⑪杭抜き工事      :建物を支えていた杭の引き抜き工事を行います。杭抜き工事着手前に発注者と綿密な協議を重ね、周辺地盤に影響がないよう工法の検討・策定を行い施工します。


【業績等】
 業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(単独実績)2017.3 2,757 349 360 222 
(単独実績)2018.3 7,861 1,258 1,271 834 
(単独予想)2019.3 6,500 730 700 457 
(単独中間実績)2019.3 3,622 533 568 361 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(単独予想 )2019.3 226.89 1,587.58 70  
調達資金使途 人材採用や人件費、システム投資、大型案件受注に備えた運転資金 
連結会社 なし 

上場時発行済み株数 2,128,400株 
公開株数 356,500株(公募155,000株、売り出し155,000株、オーバーアロットメント46,500株) 

PER:10.6
PBR:
配当利回り:2.9%
公募時吸い上げ資金:.8.6億
公募時時価:51億
    

【株主構成】 
スリーハンドレッドホールディングス(株) 創業者の資産管理会社 1,700,200 86.16 
田中 俊昭 名誉相談役、創業者 55,600 2.82 
田中 俊恒 特別利害関係者など 22,200 1.12 
松野 洋子 特別利害関係者など 22,200 1.12 
鬼塚 麻紀子 特別利害関係者など 22,200 1.12 
富士倉庫運輸(株) 特別利害関係者など 18,700 0.95 
釆沢 和義 代表取締役社長 11,200 0.57 
従業員持ち株会 特別利害関係者など 9,500 0.48 
大栄不動産(株) 特別利害関係者など 8,700 0.44 
小池 正晴 専務取締役 7,800 0.40 
津村 友城 特別利害関係者など 7,800 0.40 
貝原 利明 常務取締役 7,800 0.40 
岡田 英夫 特別利害関係者など 7,800 0.40 

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人及び貸株人であるスリーハンドレッドホールディングス株式会社並びに当社株主である田中俊昭、田中俊恒、松野洋子、鬼塚麻紀子、釆澤和義、小池正晴、津村友城、貝原利明、岡田英夫、松﨑吉憲、神澤繁、佐怒賀功、小網忠明、能澤矩正、安田優、中下壽雄、木下孝、青木修、河原年宏、西本節三、安齋和秋、間下芳明、田上公子、長岡正太郎、島田亘、内藤さおり及び相澤彩子は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年3月17日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)を行わない旨合意しております。

【代表者】
代表者生年月日
1951年10月09日生まれ 

代表者略歴
1975年04月 (株)協和銀行(現 (株)りそな銀行)入行 
2002年07月 (株)あさひ銀行(現 (株)りそな銀行)新橋支店長 
2004年08月 当社入社営業部長 
2004年10月 当社取締役営業開発部長 
2005年11月 当社常務取締役 
2007年11月 当社代表取締役社長(現任) 
2013年05月 ミノルホールディングス(株)代表取締役社長 
2016年11月 同社退社 

【幹事団】
主幹事証券 野村 - - 
引受証券 むさし - - 
引受証券 みずほ - - 
引受証券 ちばぎん - - 
引受証券 東海東京 - - 
引受証券 岡三 - - 
引受証券 極東 - - 


【私見】
 好調な建築関連でしたが、昨年の業績の伸びは凄まじいですが、今年を見る限り業績はピークアウトした印象を受けます。PERも低めではありますが、来期以降の成長性を鑑みると何とも言えません。需給もVCがなく良いのですが、業種から人気になる可能性は低いでしょう。

想定価額:2210円
仮条件上限:2400円
初値予想:3200円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・やや弱気
総合評価3


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