2018年12月7日金曜日

IPO分析(レオスキャピタルワークス)

【事業内容】
(1)当社の事業内容 
①投資信託委託業務 
 投資信託委託業務とは、当社が組成した投資信託に、お客様に投資していただき、集まった資金を国内外の株式等に投資し、その運用成果がそれぞれのお客様の投資額に応じて分配される仕組みの金融商品の運用を行なう業務です。 
 「a. ひふみ投信」および「d. レオス日本小型株ファンド」は当社が委託とともに販売も行なう(直接販売)投資信託です。委託者報酬における運用会社としての機能分と販売会社としての機能分を収益としています。 
 「b. ひふみプラス」および「c. ひふみ年金」は販売会社(証券会社、銀行等)に提供しご販売頂く(間接販売)投資信託です。委託者報酬における委託会社の機能分を収益としています。 
 当社では、直接販売、間接販売と販売チャネルの多様化を図ることにより、お客様がお買い求めやすい環境を提供しています。 
 公募投資信託の「ひふみ投信」は当社が販売会社も兼ねており、金融業界では数少ない、運用会社が直接お客様に販売するという直販形式をとっております。これにより販売会社の意向に左右されることなく、独自で営業活動やお客様とのコミュニケーションを図ることが可能となっています。ひふみ投信のお客様には「保有してたのしい」と感じて頂けるようなイベントやセミナー、コミュニケーションをご提供することにより、お客様の資産形成をサポートしています。 

(ア)当社投資信託の運用資産残高 
 現在、投資信託委託業務では、以下の投資信託を運用しております。運用資産は2018年9月末現在の残高です。
  a. 公募投信「ひふみ投信」:1,488億円
  b. 公募投信「ひふみプラス」:6,626億円
  c. DC専用投信「ひふみ年金」:203億円
  d. 私募投信「レオス日本小型株ファンド」:104億円 
(イ)当社投資信託の特徴 
(a)守りながらふやす運用 
 守るとは、投資対象企業の株価の変動(リスク)をさまざまな形で低減、投資資産全体で吸収し運用資産の変動を抑えることを指します。マーケットの変化に柔軟に対応し、ファンドの50%を上限とした資金は投資を行なわず現金保有を変化させることが出来る仕組みを採用するなど、基準価額の変動を抑える運用を行なうことにより、お客様に安心して長期にわたり保有して頂く運用にこだわっています。 
 これまでの運用においては、ローリスクでかつハイリターンな投信を探すためのモノサシと言える「シャープレシオ」(リターンをリスクで割った数値)を高位に保つことができています。株式会社格付投資情報センター(R&I)が選定する「R&I ファンド大賞」を継続的に受賞していることにより、他ファンドと比較しても「シャープレシオ」が安定して高いということを示しています。 
(b)足で稼ぐ運用 
 当社の運用は、企業本来の目的を知り、企業が提供する製品・サービスが世の中にどのような影響を与えるのか、当該企業の属する産業は今後どのようにあるべきかなどを、現場に足を運びわたしたちの目で見たり、産業研究動向を参考に分析した結果に基づいています。個別企業の成長性、バリュエーションなど定量情報の分析と、会社訪問し経営者と面談して得られる定性情報の分析を融合し判断します。事業、企業規模などにとらわれることなく、中・長期的な将来価値に対して市場価値が割安だと考えられる銘柄をさまざまな場面で発掘します。国内外の数多くの経営者に会い、対話し、現場の声を聞く足で稼いだ情報を元に安定的に業績を上げている成長企業に長期的に投資する運用です。 
(c)低コスト 
a. ひふみ投信 
 当社は、運用実績向上のみを追求するのではなく、長期投資そのものを普及させたいという考えにより、お客様にご負担いただく運用報酬(信託報酬)をアクティブファンドとしては比較的低廉なものに設定し(年1.0584%)、更に長期に保有するほど信託報酬が低減する日本初の仕組み「資産形成応援団(信託報酬一部還元方式)」を導入しています。この仕組みは、5年以上当社投資信託を保有している場合に、信託報酬を当社の決定した応援率(2018年9月現在、5年以上保有の場合年率0.2%、10年以上保有の場合年率0.4%)分、実質的に割り引く制度です(注)。 
 b. ひふみプラス 
 「ひふみプラス」も「ひふみ投信」同様に運用実績のみを追求するのではなく、長期投資を普及させたいという考えから、お客様にご負担いただく運用報酬(信託報酬)をアクティブファンドとしては比較的低廉なものに設定(年1.0584%)しています。更に純資産の総額が500億円、1,000億円を超過すると、超えた分の信託報酬が0.1%ずつ下がる仕組みを導入しています。 
  
②投資顧問業務(投資一任契約に係る業務) 
 投資一任契約とは、お客様から投資判断を任され、お客様に代わりお客様の資産運用を行なう契約のことで、この契約に基づき投資資金を受託、運用する業務を行なっています。 

(ア)当社投資顧問業務の運用資産残高と特徴 
 当社では、投資一任契約に基づき、国内企業年金基金と海外ソブリンウェルスファンドなどを受託し運用しております。運用資産残高は2018年9月末現在で合計1,221億円です。 
 
(2)投資信託委託業務および投資顧問業務の仕組みについて 
①投資信託委託業務 
 投資信託委託業務とは、投資信託委託会社(委託者)として投資信託を組成し、投資家から集めた資金を運用し、その成果を投資家に配分する業務です。 
 投資信託委託会社では、経済・金融情勢などのデータを収集・分析し、運用の専門家がこれまでの経験等を駆使しながら、どの企業に投資するのかを考え、信託銀行に対して運用を指図します。 
 当社におきましては、お客様に当社が直接投資信託を販売する「直接販売」と、お客様と当社の間に販売会社を経由する「間接販売」があります。 


【業績等】
業績動向(百万円) 営業収益 営業利益 経常利益 純利益 
(単独実績)2017.3 1,288 51 43 115 
(単独実績)2018.3 3,853 1,147 1,126 983 
(単独予想)2019.3 6,291 1,802 1,800 1,105 
(単独中間実績)2019.3 3,201 1,053 1,055 675 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(単独予想 )2019.3 90.67 -  -  
調達資金使途 システム投資資金、運転資金(顧客分別金信託の充当金) 

上場時発行済み株数 12,649,100株 (別に潜在株式600,000株) 
公開株数 3,636,600株(公募632,500株、売り出し2,529,800株、オーバーアロットメント474,300株) 

PER:15.4
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:50.9億
公募時時価:178億
    

【株主構成】 
(株)ISホールディングス 親会社 6,434,500 51.00 
(株)3A 親会社 1,453,800 11.52 
遠藤 昭二 親会社の代表取締役社長 1,427,300 11.31 
藤野 英人 代表取締役社長最高投資責任者 1,080,000 8.56 
湯浅 光裕 取締役 841,000 6.67 
遠藤 美樹 取締役 360,000 2.85 
WMグロース3号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 152,500 1.21 
村井 真一 特別利害関係者など 146,400 1.16 
岩田 次郎 取締役 108,000 0.86 
五十嵐 毅 従業員 81,200 0.64 

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ当社役員である藤野英人、湯浅光裕、遠藤美樹および岩田次郎は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後90日目の平成31年3月24日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し等は除く。)等は行わない旨合意しております。
 売出人かつ貸株人である株式会社ISホールディングスおよび遠藤昭二は、主幹事会社に対し、ロックアップ期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得することおよびその売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、東京証券取引所における初値が形成された後に主幹事会社を通して行なう東京証券取引所での売却等は除く。)等は行なわない旨合意しております。

【代表者】
代表者生年月日
1966年08月29日生まれ 

代表者略歴
1990年04月 野村投資顧問(株)(現 野村アセットマネジメント(株)) 入社 
1996年10月 ジャーディン・フレミング投信・投資顧問(現 JPモルガン・アセット・マネジメント)ファンドマネージャー 
2000年02月 ゴールドマン・サックス・アセットマネジメント(株) ポートフォリオ・マネージャー 
2003年08月 レオス(株)(現 当社)入社 9月 当社 代表取締役社長就任 
2006年10月 (株)ウォーターダイレクト(現 (株)プレミアムウォーターホールディングス) 取締役 就任 
2009年02月 当社 社長付CIO就任 9月 当社 CIO兼ひふみ投信運用責任者就任 10月 当社 取締役CIO就任 
2013年10月 八面六臂(株) 取締役 就任 
2015年10月 当社 代表取締役社長 最高投資責任者就任(現任) 

【幹事団】
主幹事証券 みずほ - - 
引受証券 SBI - - 
引受証券 楽天 - - 
引受証券 マネックス - - 
引受証券 ライブスター - - 

【私見】
  ひふみの名で知名度は高い銘柄ですが、敢えて上場する意味もなく、第2株主にロックがかかってないので、やはり換金が目的なのかと想像してしまいます。業績は評価しづらく、時価総額からはスパークスとの比較からも現状が妥当なのかと思います。想定価額を大幅に引き下げたので大割れはないと思いますが、読みづらいので参戦もするのも消極的になります。

想定価額:2010円
仮条件上限:1400円
初値予想:1600円
ブック申し込み度・・・中立
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3


0 件のコメント:

コメントを投稿