2020年3月19日木曜日

IPO分析(松屋アールアンドディ)

【事業内容】
  (縫製自動機事業)
 当社設立のきっかけとなったアパレル用簡易自動機の開発・製造・販売からのターゲット切替えと事業拡大に成功した1985年頃からの事業であり、自動車の安全装置(エアバッグ・シートベルト)に関する自動機の開発・製造・販売への事業転換後は、裁断から縫製までの全工程をカバーする幅広い製品を開発してまいりました。当社グループは長年の縫製自動化に取り組んできた実績があり、そのノウハウを活かした各種縫製自動機を開発・製造しております。そのため、当社グループと同様の縫製自動機を提供している企業は少なく、また、当社グループは各工程の自動機を顧客の要望に合わせて提供可能であることを強みとしております。エアバッグメーカー向けを中心に、生産ライン毎に纏まった受注が得られる事業形態であることから、安定して収益を計上できる事業となっております。
現在、自動車の安全装置(エアバッグ・シートベルト)のみならず、アパレル・航空機分野などあらゆる縫製の自動化・省人化・省熟化を推進することを目的として、顧客の要望に合わせた電子プログラムミシン等の縫製自動機・レーザー裁断機等の開発、製造、販売を行っております。

 (縫製品事業)
 当社グループでは、縫製自動機事業以外の第2の柱となる事業の育成に取り組み、現在では縫製品事業がその位置付けを担うようになっております。縫製品事業における製品は顧客からの要求に沿って受注生産にて製造されるため、在庫を抱えることによるリスクが低い上に、顧客(オムロングループ(オムロンヘルスケア株式会社、OMRON Healthcare Manufacturing Vietnam CO.,LTD.、OMRON Dalian Co.,Ltd.)及び自動車関連メーカー等)の内示に基づいた生産計画を立てることで、効率的に稼働することが可能となっております。縫製品はベトナムでの製造を中心としており、自社設計による縫製自動機を用いた生産ラインを活用し、一部の工程において自動化、省人化、省熟化を図り、コスト削減に取り組んでおります。一部の生産ラインにおいては顧客が設備投資することにより、設備投資が未回収となるリスクが低い事業であります。
 現在、縫製品事業においてはオムロングループ(オムロンヘルスケア株式会社、OMRON Healthcare Manufacturing Vietnam CO.,LTD.、OMRON Dalian Co.,Ltd.)向けの血圧計腕帯、自動車関連メーカー等向けのカーシートカバー、エアバッグ、自動車内装品等の製造及び販売を行っております。

【業績等】
業績動向(百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(連結実績)2018.3 6,767 444 493 207
(連結実績)2019.3 7,517 180 223 113
(連結予想)2020.3 8,140 331 293 188
(連結3Q累計実績)2020.3 6,451 310 297 240

1株当たりの数値(円)EPS BPS 配当
(連結予想)2020.3 83.72 868.60 0

調達資金使途 研究開発、研究開発人員の人件費、設備資金、運転資金
上場時発行済み株数 2,530,000株 (別に潜在株式100,000株)
公開株数 716,400株(公募280,000株、売り出し343,000株、オーバーアロットメント93,400株)

PER:11.4
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:6.8億
公募時時価:24億
    
【株主構成】
後藤秀隆 代表取締役社長、子会社の役員 600,000 25.53 90日
後藤倫啓 代表取締役社長の血族 550,000 23.40 90日
後藤匡啓 代表取締役社長の血族 550,000 23.40 90日
オムロンヘルスケア(株) 特別利害関係者など 250,000 10.64 90日・1.5
CBC(株) 特別利害関係者など 100,000 4.26 
ゴトウホールディング(株) 役員らが議決権の過半数を所有する会社 100,000 4.26 90日
NVCC7号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 57,000 2.43 90日・1.5
後藤久代 代表取締役社長の配偶者 43,000 1.83 中野雅史
取締役副社長 8,000 0.34
長谷川克人 取締役、子会社の役員 8,000 0.34
赤沢勇 取締役、子会社の役員 8,000 0.34
杉本賢治 取締役、子会社の役員 8,000 0.34
松川浩一 取締役 8,000 0.34

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である後藤秀隆、売出人である後藤倫啓及び後藤匡啓、並びに当社株主であるゴトウホールディング株式会社は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2020年7月4日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)を行わない旨合意しております。
当社株主であるオムロンヘルスケア株式会社、CBC株式会社及びNVCC7号投資事業有限責任組合は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2020年7月4日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、その売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う売却等は除く。)を行わない旨合意しております。

【代表者】
代表者生年月日 1950年01月22日生まれ
代表者略歴 
1982年08月 松屋縫製機器販売株式会社(現当社)設立 代表取締役社長(現任)
2007年08月 瑪茨雅商貿(上海)有限公司董事長(現任)
2008年05月 Matsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd. 会長(現任)
2014年12月 Matsuya R&D(Myanmar)Co.,Ltd. 代表取締役(現任)
2017年07月 タカハター(株)代表取締役社長(2018年3月退任)
2019年01月 タカハター(株)代表取締役社長(現任)

【幹事団】
主幹事証券 野村 561,000 90.05
引受証券 SBI 18,600 2.99
引受証券 みずほ 18,600 2.99
引受証券 岡三 12,400 1.99
引受証券 東洋 12,400 1.99

【参考類似企業】今期予想PER 3/10
3526  芦森工 2.8倍(連結予想 )
6262  ペガサス 145.5倍(連結予想 )
6440  JUKI 7.3倍(連結予想 )
6445  蛇の目 27.1倍(連結予想 )
6448  ブラザー 9.9倍(連結予想 )
6995  東海理化 6.5倍(連結予想 )
7291  日プラスト 5.7倍(連結予想 )

【私見】
 業種は自動車関連で安定感はありますが、業種妙味はそれほどありません。業績は悪くはありませんが、景気後退を考えると成長性はなさそうです。PERは低めで、規模は小型で売り要素も少ないので下値不安は少ないですが、今の地合いでは上にいくことは考えにくく下にいくことしか考えられません。

想定価額:960円
仮条件上限:960円
初値予想:960円
ブック申し込み度・・・やや弱気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3

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