2018年3月2日金曜日

IPO分析(共和コーポレーション)

【事業内容】
(1) アミューズメント施設運営事業
 アミューズメント施設の運営は、当社グループのアミューズメント事業の中核をなすものであります。
当社グループの直営店は、長野県を中心として、新潟、富山、埼玉、東京、神奈川、静岡等の各県のロードサイド、ショッピングセンター及び繁華街に、アミューズメント施設の店舗を展開しております。当社グループは、アミューズメント機器メーカーの傘下に属さない独立系であり、各メーカーの新製品のゲーム、人気機種を取り揃え、「APINA(アピナ)」「YAZ(ヤズ)」「GAMECITY(ゲームシティ)」の3ブランドで遊空間の創出を行っております。
近年店舗は大型化してきておりますが、当社グループは以前より、効率性の観点から1,500㎡以下の小回りの利く中型店を中心に展開しており、主に、居抜き物件を利用することでローコストでの出店を実現しております。店舗は、明るくて(外壁が硝子仕様)、健全(スポーツ施設を併設)、衛生的(分煙・禁煙)をモットーに、安心、安全、安価で身近な娯楽施設として、カップル、ファミリーをはじめ、3世代で来店できる店舗を目指してきました。各店舗では景品ゲーム、テレビゲーム及びメダルゲームをメインとして扱っております。店舗では、お客様と直接触れ合うことで、お客様の動向、話題、人気の機種及び景品の把握を通じて店舗運営に生かしており、また、各店舗では、お客様のニーズにあった景品選定や地域特性を反映したイベントやサービスを行うことでお客様満足度の向上に努めております。さらに、店舗間での機器の流動化を行うことで、お客様が継続的に当社店舗を楽しんでいただけるよう努めております。
バッティングセンターの運営においては、初心者からプロ志望者までレベルに合わせて、アミューズメントながら本格的に楽しめるように、趣向を凝らした機器を導入しております。また、ゲームセンターとバッティングセンターを併設した大型店舗の展開も精力的に行っており、ゲームの種類等で施設内をエリア別に区切ることでアミューズメント機器の特性を際立たせ、顧客が満足できる空間作りを行っております。
ボウリング場の運営においては、家族連れから競技ボウラーまで、幅広い顧客が足を運びやすく、顧客の満足を提供できる様、ボールウォール(ガターなし)レーンやプロショップ等、新しい試みを重ねております。また、アミューズメント企業としての特色を活かして、ボウリング場内でのゲームコーナーの充実を図る等、年代やレベルの違いを問わず、顧客が満足できる空間作りを行っております。
当社グループの出店戦略は再生及び活性化を核としております。複数名による商圏調査を十分行ったうえで物件を慎重に選定するとともに、居ぬきを基本としたローコスト出店にて運営できる点が強みであると考えております。また  M&Aから店舗再生するノウハウにも実績があり、今後も新規出店と並行し規模拡大を目指しております。
さらに、当社は、直営店舗の他に、集客力のあるショッピングセンター、ボウリング場、リゾートホテル等のくつろぎスペース・コーナー等において、施設保有者との合意のもとに、当社グループのアミューズメント機器を施設保有者に賃貸して管理を委託する「管理委託」も行っております。

(2) アミューズメント機器販売事業
 全国各地のアミューズメント施設のオペレーター、ディストリビューターに、アミューズメント関連機器等の販売を行っております。当社は、業務用の国内アミューズメント機器製造各社の新商品をはじめ、中古機器、シールプリント用紙、部品類、景品類と多岐にわたる商品を取扱っております。その殆どは、メーカーからの直送によるもので、顧客の少量多品種の要望にも対応可能な態勢をとっております。
販売部門の拠点を、東京に置き、通常の受注活動の他に、メンテナンスの手配や当社グループで運営している店舗で得た機種稼働データや店舗運営ノウハウ等を通じた助言・提案、新たな店舗作りの運営支援等のコンサルティングを含むトータルセールスを行っております。
アミューズメント業界では、最新の人気機種の確保が重要なため、当社が運営するアミューズメント施設での自社使用分も含めた仕入れをしておりますので、メーカーとはスケールメリットを加味した交渉が可能であります。

(3) その他事業
 その他事業として、主に広告代理店等を行っております。主に地元長野県において、チラシ、TVコマーシャルをはじめとした各種媒体を利用した広告代理店業、インターネット等を利用した販促品の販売、店舗デザイン及び看板作成等まで幅広く行っております。

【業績等】
(百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
(連結実績)2016.3 11,298 187 223 142
(連結実績)2017.3 11,978 318 326 328
(連結予想)2018.3 13,002 533 540 321
(連結3Q累計実績)2018.3 10,024 520 547 364
1株当たりの数値(円)EPS BPS 配当
(連結予想 )2018.3 135.03 - 34
上場時発行済み株数 2,916,000株 (別に潜在株式100,000株)
公開株数 747,500株(公募450,000株、売り出し200,000株、オーバーアロットメント97,500株)
PER:11.8
PBR:
配当利回り:2.1%
公募時吸い上げ資金:11.9憶
公募時時価:46憶
【参考類似企業 今期予想PER(3/1)】
3326  ランシステム 32.7倍(連結予想 )
4343  ファンタジー 45.2倍(連結見込 )
4650  SDエンター 428.3倍(連結予想 )
4680  ラウンドワン 29.7倍(連結予想 )
4712  KeyH 19.4倍(連結予想 )
    
【株主構成】
(株)ユーミーコーポレーション 役員らが議決権の過半数を所有する会社 1,130,000 44.04 90日
宮本 早苗 専務取締役、代表取締役社長の配偶者 500,000 19.49  90日
宮本 和彦 代表取締役社長 355,000 13.83 90日
従業員持ち株会 特別利害関係者など 207,000 8.07 90日
(株)共和コーポレーション 自己株式 100,000 3.90 90日
(株)北陸銀行 取引先 50,000 1.95 90日
(株)八十二銀行 取引先 50,000 1.95 90日
長野信用金庫 取引先 50,000 1.95 90日
杉浦 進 常務取締役 18,000 0.70 90日
岡崎 盛裕 取締役 11,000 0.43 90日
沢田 亮 取締役 11,000 0.43 90日
ロックアップ
 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である宮本和彦、売出人である宮本早苗並びに当社株主である株式会社ユーミーコーポレーション、共和コーポレーション従業員持株会、株式会社北陸銀行、株式会社八十二銀行、長野信用金庫、杉浦進、岡崎盛裕、澤田亮、株式会社CITY VOX、中澤敏和及び塚田良希は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成30年6月16日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)を行わない旨合意しております。
また、当社は主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成30年9月14日までの期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、本募集、株式分割、ストック・オプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、平成30年2月14日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)を行わない旨合意しております。
なお、上記のいずれの場合においても、主幹事会社はその裁量で当該合意の内容を一部若しくは全部につき解除できる権限を有しております。
【代表者】
代表者生年月日
1955年04月14日生まれ
代表者略歴
年月
概要
1976年04月 紀文大彰(株) 入社
1979年04月 大竹商店 入社
1980年04月 (株)ワールド 入社
1982年01月 共和レジャーシステム 創業
1986年05月 (株)共和レジャーシステム(現 当社)設立 専務取締役 就任
1988年12月 当社代表取締役社長 就任(現任)
2015年03月 (株)YAZアミューズメント 代表取締役社長 就任(現任)
2016年06月 (株)シティエンタテインメント 代表取締役社長 就任(現任)
【幹事団】
主幹事証券 野村 585,000 90.00
引受証券 みずほ 45,500 7.00
引受証券 SMBC日興 6,500 1.00
引受証券 SBI 6,500 1.00
引受証券 八十二 6,500 1.00

【私見】
 携帯ゲーム全盛の中、アミューズメント施設の運営は業種からも2部という市場からも人気化の要素は少ないです。業績は、今期増収増益と好調でしたが、ここからの成長は期待できません。PERからはラウンドワン他の30弱に比べれば割安ですが、プリクラのフリューのPER15までが妥当なラインだと思います。救いは2部ですが、吸収金額・時価総額共に小さいので、全体の地合いさえ良ければ需給から突然買われる可能性もあるかもしれません。
仮条件上限:1590円
初値予想:2000円
ブック申し込み度・・・中立
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価 3

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