2018年3月3日土曜日

IPO分析(信和)

【事業内容】
<仮設資材部門>
仮設資材部門では、建設現場などで使用される仮設資材の製造・販売を主軸に、仮設資材のレンタルサービス、OEM製品の受託製造等を行っております。
建設現場で用いられる仮設足場は、主に低層~中層用で使用されるシステム足場(注)(くさび緊結式足場)と中層~高層用で使用されるシステム足場(次世代足場)並びに、主に高層用や大規模施設等で使用される枠組足場の3種類に大別されますが、当事業においては、主にシステム足場(くさび緊結式足場・次世代足場)の製造・販売を行っております。
 門型の建枠にジャッキベース・交差筋かい・踏板等の基本部材を組み合わせ、積み上げていく枠組足場と比べ、システム足場は各製品(支柱、手すり、踏板等)が軽量かつシンプルな形状であるため、熟練したとび職でなくとも施工が容易という特徴があります。またコンパクトに結束できるため、現場への輸送効率が良く、保管場所も少なくて済むという特徴があります。さらには、ハンマーを使用して、くさびを緊結するだけであるため、ボルト締め等の作業が不要であり、枠組足場よりも施工効率が高く、短期間で施工できる特徴があります。
  当社が調査依頼した株式会社日本能率協会総合研究所の2017年9月20日付の「くさび緊結式足場及び次世代足場の市場に関する調査 調査報告書」(非公表)によると、当社が提供する「くさび緊結式足場」は、2016年度の出荷金額ベースで市場シェア1位となっております。
・くさび緊結式足場「シンワキャッチャー」について
当社の取り扱うくさび緊結式足場の「シンワキャッチャー」は、主に支柱、手すり、ジャッキベース、ブラケット、踏板から構成されております。 
 シンワキャッチャー製品においては、既存の顧客に対するリレーションを保ちつつ、新規顧客に対しては、高い施工性や製品・サービスの豊富なラインナップを活かした幅の広い提案、丁寧な営業活動を行うことで、新規顧客の獲得に努めております。また新規製品「SPS(サイレントパワーシステム)」により、次世代足場市場でのトップシェアを目指しております。

・次世代足場「SPS(サイレントパワーシステム)」について
「SPS」は、当社の開発した次世代足場製品であります。次世代足場は、従来の枠組足場における寸法規格であるインチサイズに準拠して作られており、寸法感は枠組足場である一方、くさび緊結式足場と同様に組み立て式となっており、各製品(支柱、手すり等)が軽量かつシンプルな形状となっております。くさび緊結式足場と比較したときの大きな特徴は、手すりに抜け止め機能を有しているほか、支柱本体にロック機能が備わっており、高所作業における安全性・安定性を高めた製品であります。
 その他、クランプ、各種ジョイント、壁つなぎなどの一般仮設資材の製造・販売をしており、これらの製品の概要は、下記のとおりであります。
 
<物流機器部門>
 物流機器部門では、主に工場、倉庫、建設現場における物品の保管・搬送等に使用される物流機器の製造・販売を行っております。
 用途に合わせて様々な製品を製造しており、自動車部品、液晶パネル用ガラス等の保管・搬送用パレット及びスチールラックといった物品保管用の物流機器を、顧客の要望に基づいて企画設計・提案・試作・製造・納品をし、顧客のニーズに最も適した製品を提供できるよう努めております。
また、建設現場向けに、吊りパレット、先行手すり用パレット、キャッチャー専用パレット等といったパレット製品を販売しております。
今後は、当社の強みである提案型営業と受注生産力をさらに補強し、これまで取引の希薄であった農水産、住設・建材、流通、倉庫業といった新たな業界へとアプローチをし、取引チャネルの拡大を図ってまいります。

【業績等】
(百万円)売上収益 営業利益 税引き前利益 純利益
(連結実績)2016.3 15,120 2,470 2,134 1,511
(連結実績)2017.3 15,194 2,631 2,559 1,680
(連結予想)2018.3 16,402 2,306  -  1,471
(連結3Q累計実績)2018.3 12,322 1,839 1,788 1,166
1株当たりの数値(円)EPS BPS 配当
(連結予想 )2018.3 106.70 - 43
上場時発行済み株数 13,788,400株 (別に潜在株式601,200株)
公開株数 13,788,400株(売り出し11,995,800株、オーバーアロットメント1,792,600株)
PER:12.1
PBR:
配当利回り:3.3%
公募時吸い上げ資金:179憶
公募時時価:179憶

【参考類似企業 今期予想PER(2/21)】
1971  ビルト工 -倍(単独予想 )
2445  SRGタカミヤ 16.8倍(連結予想 )
5933  アルインコ 10.7倍(連結予想 )
8046  丸藤パ 12.7倍(連結予想 )
9763  丸紅リース 8.3倍(連結予想 )
9991  ジェコス 10.2倍(連結予想 )
   
【株主構成】
インテグラル2号投組 ベンチャーキャピタル(ファンド) 12,414,900 86.28 1.5倍
Integral Fund II (A) ベンチャーキャピタル(ファンド) 1,373,500 9.55 1.5倍
山田 博 代表取締役社長、子会社の取締役 207,000 1.44 90日
則武 栗夫 常務取締役、子会社の取締役 103,800 0.72 90日
平沢 光良 従業員、子会社の監査役 103,800 0.72 90日
平野 真一 従業員 103,800 0.72 90日
清水 裕能 従業員 13,800 0.10 90日
荒井 功 従業員 13,800 0.10 90日
高田 光康 従業員 13,800 0.10 90日
中村 芳弘 従業員 13,800 0.10 90日
中村 顕智 従業員 13,800 0.10 90日
山田 修 従業員 13,800 0.10 90日
ロックアップ」について
 引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人であるインテグラル2号投資事業有限責任組合及びIntegral  Fund II (A) L.P.は、主幹事会社に対して、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日含む)後90日目の2018年6月17日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること及びその売却価格が「第2 売出要項」における売出価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う売却等は除く。)を行わない旨を合意しております。
 また、当社新株予約権者である山田博、則武栗夫、平澤光良、平野真一、清水裕能、荒井功、髙田光康、中村芳弘、中村顕智及び山田修は、主幹事会社に対して、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日含む)後90日目の2018年6月17日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等を行わない旨を合意しております。
加えて、当社は主幹事会社に対して、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日含む)後180日目の2018年9月15 日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、株式分割及びストック・オプションとしての新株予約権の発行等を除く。)を行わない旨を合意しております。

【代表者】
者生年月日 1952年09月28日生まれ
代表者略歴
1979年08月 当社入社
1988年04月 信和サービス(株)(現 KRH(株))取締役
2003年12月 信和サービス(株)(現 KRH(株))取締役退任
2003年12月 当社 代表取締役社長(現任)
2007年08月 信和サービス(株) 取締役(現任)

【幹事団】
主幹事証券 野村 -
引受証券 みずほ -
引受証券 大和 -
引受証券 SMBC日興 -
引受証券 東海東京 -
引受証券 岡三
引受証券 岩井コスモ
引受証券 SBI

【私見】
 業種としては建設関連で人気業種ではなく、業績も売上・利益ともに大きくは伸びておらず成長性は感じません。PERからは割高感はありませんが、妥当な水準だと思います。配当利回りが悪くないのが救いですが、VCの出口案件で東証2部と厳しいの一言に尽きます。

仮条件上限:1300円
初値予想:1200円
ブック申し込み度・・・弱気
セカンダリー期待度・・・やや弱気
総合評価 2

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