2018年6月19日火曜日

IPO分析(ロジザード)

【事業内容】
 当社及び当社の100%子会社である龍騎士供応鏈科技(上海)有限公司(中国現地法人)で構成されており、倉庫や配送センターで商品の保管・入出荷業務を支援する在庫管理機能及び倉庫から出荷された店舗商品の在庫管理機能をクラウドサービスで提供しております。また、入出荷や在庫管理の作業効率を上げるハンディターミナルやバーコード関連機器のレンタル及び販売も行っております。
 当社グループは、在庫管理システム事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しておりますが、① 各システムサービスの提供、システムで利用する端末機器のレンタルやサポートの提供により月額利用料を徴収する「クラウドサービス」、② 顧客からの要望に基づくカスタマイズやクラウドサービスの導入支援からなる「開発・導入サービス」及び ③ クラウドサービスで顧客が利用する機器やサプライ品(ラベル等)の販売を行う「機器販売サービス」にサービスを区分しています。各販売区分におけるサービスの内容及び提供製品は以下のとおりです。

(1) サービスの内容
① クラウドサービス
当社グループが提供しているクラウドサービスは以下のとおりであります。
 a.倉庫在庫管理システム(「ロジザード ZERO」「ロジザード PLUS」)
倉庫在庫管理システムは、倉庫内に保管されている商品(在庫)の数を正確に把握するとともに、倉庫内業務の効率化を実現するためのシステムです。入荷から出荷、返品、庫内での棚移動を含めすべての在庫の動きを、バーコードとそれを読み取るハンディターミナルにより物理的に管理する事で、「入出荷処理」「棚卸」「ロケーション管理」などを行うことができるようになります。システム導入により、「正確な在庫管理」「誤出荷の防止」「倉庫内業務の効率化(標準化)」を実現することが可能になります。
 当社サービスはクラウドサービスとして提供されているため、インターネットを経由して、当社サービスのすべての情報がリアルタイムで処理・共有されます。
顧客の利用条件にあわせ、基本構成でお使いいただくものから、顧客独自の利用形態にあわせたカスタマイズの提供など、幅広い顧客のニーズに対応した製品提供を行っています。
 また、「ロジザード PLUS」及び「ロジザード ZERO」で利用するハンディターミナルを、レンタルにて提供しています。ハンディターミナルをレンタルしている顧客には、バッテリーの無償交換や故障時の代替機の即日交換のサービスも提供しています。
「ロジザード PLUS」は、アパレル業界向けに開発され、平成13年より提供を開始しているクラウドサービスであり、その後継サービスとして平成24年にリリースされたものが「ロジザード ZERO」です。各サービスの特徴は以下のとおりです。

 b.店舗在庫管理システム「POSぴたRBM」
「POSぴたRBM」は、店舗における在庫管理に主眼を置き、複数の店舗に点在する在庫や売上データを本部にて一元管理することができるシステムです。従来のPOSシステムは、高価な専用POSレジ端末と本部管理システムをつないでネットワークを構築する必要があり、一定の初期費用がかかるシステムでした。そのため、数店舗から数十店舗規模の小売業では、導入しにくいという課題がありました。
 「POSぴたRBM」では、専用機器ではなくスマートフォンやタブレットなど既製品のモバイル端末を活用することで機器導入コストを下げ、さらにインターネット経由で利用するクラウドサービスのため、気軽に利用できるというメリットがあります。また、商品の入荷時や顧客の購入時にバーコードを読み取ることで、リアルタイムに情報を処理することができるため、本部では販売戦略立案に必要な、正確でタイムリーな売上・在庫情報を一元管理することが可能であります。
 更に、「ロジザード ZERO」と「POSぴたRBM」の商品情報や在庫情報を連携させることで、物理的に別々の場所にある店頭と倉庫の在庫情報を一元管理することが可能です。現在、自社の持つ顧客情報や在庫情報を一元管理し、あらゆるチャネルを連携させながら商品を販売する「オムニチャネルリテイリング)」という考え方が注目を集めています。当社サービスを連携させた在庫情報の一元管理は、オムニチャネル戦略をとる顧客のニーズへも対応しています。

c.オムニチャネル支援システム「ロジザード OCE」
 「ロジザード OCE」は、当社の「ロジザード ZERO」や「POSぴたRBM」を連動させることで共有された在庫情報を活用し、「商品を欲しいお客様」に「希望に合った方法」で商品をお届けするための最適な答えを導き出すための在庫マッチングエンジンです。当社サービスを導入していない顧客においても、他社が展開する在庫関連の管理サービス及びシステム(倉庫在庫管理システムやPOSシステム、基幹システムなど)と接続することにより、「ロジザード OCE」単体でもその機能を活用することができます。現在オムニチャネル関連サービスは、顧客情報の共有や連動したマーケティング施策など販売面での支援ツールが多い中、「ロジザード OCE」では、購入者の望む受取方法に対し、最適な場所別在庫情報に基づく在庫の確保及び出荷作業指示情報を提供することが可能な実作業支援型オムニチャネルリテイリング支援ツールとなっております。なお、本書提出日現在までにおいて、「ロジザードOCE」の販売実績はありません。

② 開発・導入サービス
 クラウドサービスの顧客に対して、ニーズに合わせた画面、帳票、インターフェイスなどの機能カスタマイズの開発サービス及びクラウドサービスの利用開始時の各種設定作業や作業者への教育サービスを提供しています。
③  機器販売サービス
 クラウドサービスに付随し、倉庫などで利用されるプリンターやアクセスポイント等の機器及びプリンターラベル等のサプライ品を販売しています。


【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 
(連結実績)2016.6 1,010 76 74 46 
(連結実績)2017.6 1,073 89 87 56 
(連結予想)2018.6 1,319 136 129 78 
(連結3Q累計実績)2018.6 1,026 125 122 78 

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当 
(連結予想 )2018.6 30.24 -  -  
調達資金使途 ソフトウエア開発、クラウド監視機能の強化などの運転資金、借入金返済 

上場時発行済み株数 3,061,500株 (別に潜在株式196,500株) 
公開株数 954,500株(公募400,000株、売り出し430,000株、オーバーアロットメント124,500株)シンジケート 公開株数830,000株(別に124,500株) 

PER:29.8
PBR:
配当利回り:
公募時吸い上げ資金:8.6億
公募時時価:28億
    

【株主構成】
フューチャー(株) その他の関係会社 894,500 31.29 
金沢 茂則 代表取締役社長 359,500 12.57 
小川 武重 特別利害関係者など 300,000 10.49 
(株)コンテック 特別利害関係者など 288,000 10.07 
創歩人ホールディングス(株) 役員らが議決権の過半数を所有する会社 225,000 7.87 
金沢 卓美 代表取締役社長の血族 75,000 2.62 
遠藤 えみ子 取締役会長の血族 75,000 2.62 
遠藤 寛志 取締役会長の血族 75,000 2.62 
遠藤 史織 取締役会長の血族 75,000 2.62 
吉野 明寿 特別利害関係者など 60,000 2.09 

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人である金澤茂則並びに売出人である吉野明寿、創歩人ホールディングス株式会社、遠藤えみ子、遠藤寛志及び遠藤史織並びに当社株主であるフューチャー株式会社、株式会社コンテック、遠藤八郎、亀田尚克、柿野充洋、緒方美樹及び原田宏紀は、主幹事会社に対して、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成30年10月1日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)を行わない旨を合意しております。
 また、当社は主幹事会社に対して、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成30年12月30日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、本募集、株式分割、ストック・オプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、平成30年5月31日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)を行わない旨を合意しております。


【代表者】
代表者生年月日 1967年07月14日生まれ 

代表者略歴
1990年04月 (株)福田屋洋服店(現(株)アダストリア)入社 
2001年07月 (有)ロジザード設立(現当社) 同社代表取締役社長就任(現任) 

【幹事団】
主幹事証券 野村 - - 
引受証券 SMBC日興 - - 
引受証券 みずほ - - 
引受証券 SBI - - 
引受証券 岡三 - - 

【私見】
  クラウド関連なので人気業種に属し、業績も悪くないのでPERからは類似業種と比較しても高くはないので上値余地はあるでしょう。需給もVCはなく、時価総額も小さいので初値段階で高騰する可能性は高いと思います。


想定価額:770円
仮条件上限:900円
初値予想:2700円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3.5


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