2018年6月6日水曜日

IPO分析(コーア商事)

【事業内容】
<当社の主な事業部門> 
原薬販売事業 
 …原薬とは医薬品を製造するための原材料(医薬品原料)であり、コーア商事株式会社は主にその輸入販売を行っております。 

医薬品製造販売事業
 …コーアイセイ株式会社及び、コーアバイオテックベイ株式会社、コーア製薬株式会社は、医療用医薬品や一般用医薬品の製造販売、仕入販売及び製造業務受託を行っております。 

(2)当社グループの事業の特徴 
① 医薬品業界における当社グループの位置づけ 
 当社グループは顧客にとって付加価値の高い、高品質で安価な輸入原薬を提供することを主眼において、医薬品原料である原薬の輸入販売を行っております。更に顧客の要望に応えるため、製剤の製造・販売も行い、原薬から製剤までの一貫した製造が可能な体制のもと、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引を行っております。また、自社開発品や他の医薬品メーカーとの共同開発品の製造・販売並びに国内大手メーカー等からの製造受託を積極的に行っており、ジェネリック医薬品を中心に医薬品業界における多様なニーズに対応できる事業展開を行っております。 
② 研究開発体制 
 当社グループでは、がん患者、リュウマチ患者、透析患者の3つのカテゴリーに基づくジェネリック医薬品を研究、開発し、付加価値の高い医薬品を提供することを基本方針としております。 

③ 事業の体制 
原薬販売事業 
 当社グループは設立以来、「ジェネリックのベストパートナー」となるために顧客が安心して使用できる付加価値の高い、高品質で安価な輸入原薬を安定して供給してまいりました。医薬品の開発において、医薬品原料となる原薬の製造工程等については、当該医薬品の特許等とも密接に係わるため、大手新薬メーカーにおいて、特に、特許期間中は、当該医薬品の原薬の生産について、基本的に大手新薬メーカー及びグループ会社等において、生産を行うのが一般的である一方、ジェネリック医薬品については、特許が切れていること、ジェネリックメーカー(ジェネリック医薬品の製造販売業者)として、幅広いジェネリック医薬品を効率的に取り揃える必要性等から、原薬を自社で製造せず、他社から購入することが一般的であると当社グループでは考えております。 
 当社グループの強みとして主にジェネリック医薬品の原薬の輸入、販売を行っている商社でありながら、自社で分析機能を有しており、既に取引をさせて頂いている商品を安定的に提供することはもとより、顧客の研究開発段階からの提案・支援活動を実施しております。具体的には新規販売品目に関しての市場性の調査、新規販売品目に関する規格の立案及びコンセプトの作成、並びに新規販売品目の選定業務を行っております。また、採用が決定した新規開発品目については、社内各部署で協力して承認を取得する必要がありますので、開発スケジュールや品目情報を一元化して管理し、情報の共有化を図っております。 

医薬品製造販売事業 
 国内大手メーカー等からの製造受託を積極的に行っており、またジェネリック医薬品市場の拡大に対応するため、ジェネリック医薬品の開発・製造も行っております。当社グループでは、日本国内のGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)の要求する基準を充足し、医薬品の製造において最も重要視される品質管理能力を高めることで顧客からの信頼を獲得するとともに、高度な技術と投資が必要な高薬理活性注射剤の生産設備を保有することで、当社グループ独自の分野の製造受託を行うことが可能になっております。 



【業績等】
業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益  純利益
(連結実績)2016.6 15,228 1,751 1,800 1,168
(連結実績)2017.6 15,133 1,614 1,558 1,143
(連結予想)2018.6 15,072 1,322 1,317 769
(連結3Q累計実績)2018.6 10,494   884 890   509

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当
(連結予想 )2018.6       246.24 - 70
調達資金使途 新規生産設備の購入資金、該設備資金借り入れの返済

上場時発行済み株数 3,301,665株
公開株数 425,000株(公募180,000株、売り出し189,600株、オーバーアロットメント55,400株)

PER:10.8
PBR:
配当利回り:2.6%
公募時吸い上げ資金:11億
公募時時価:88億

【株主構成】
首藤 利幸 代表取締役社長   2,219,880 71.11
堀江 淳子 特別利害関係者など 197,850 6.34
岡沢 紘一 特別利害関係者など 146,850 4.70
石綿 聡明 特別利害関係者など 93,130   2.98
小角 真理 特別利害関係者など 67,000   2.15
増井 正樹 特別利害関係者など 41,220   1.32
大塚 里津子 代表取締役社長の血族、取締役 40,610  1.30
池田 慎也 特別利害関係者など 37,110 1.19
大沢 仁生 関係会社の役員 28,350  0.91
小松 美代子 取締役 22,010 0.71

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である堀江淳子、岡澤紘一及び石綿聰明並びに当社株主である首藤利幸、小角真理、大塚里津子、大澤仁生及び小松美代子は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成30年12月17日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。
 また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行除く。)等を行わない旨合意しております。

【代表者】
代表者生年月日 1947年03月01日生まれ 

代表者略歴
1972年01月 日本モンテジソン(株)入社 
1975年03月 日本ザンボン(株)移籍 
1991年02月 コーア商事(株)設立 同社取締役 
1994年08月 同社代表取締役副社長 
1995年08月 同社代表取締役社長 
2013年08月 同社代表取締役会長(現任) 
2015年01月 当社代表取締役社長(現任) 


【幹事団】
主幹事証券 三菱UFJモルガン・スタンレー -
引受証券 みずほ - -
引受証券 SBI - -
引受証券 いちよし

【私見】
業種からはジェネリックということでやや成長性に欠ける業種で、単純に業績評価で判断するしかないと思います。日医工など大手と比べるとPERからは割安感はありますが、成長性を加味すると上値は15を超えるのは簡単ではないと思います。需給からは吸収金額が少なく、時価総額も大きいというほどではないので、上値余地は初値比1.5倍の4000円までは長期であるかもしれません。

想定価額:2590円
仮条件上限:2670円
初値予想:2900円
ブック申し込み度・・・やや強気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価3





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