2021年6月13日日曜日

IPO分析(リヴァンプ)

 【事業内容】

 ・経営・マーケティング事業

 主にBtoCビジネスを中心とした企業に対する経営実務の支援及びマーケティング/クリエイティブ業務を提供しております。経営実務の支援では、各担当業務の最高責任者であるCxOの業務執行を含む実務支援、経営戦略の立案及び執行、経営企画業務に従事しており、多くの場合クライアント先に常駐して職務を執行します。マーケティング/クリエイティブでは、デジタルマーケティングを含むマーケティング戦略の立案及び実行、企業ブランディング及びTV広告制作を含むクリエイティブ業務を提供しております。

 本事業においては、クライアントとの長期的な関係を基礎にプロジェクト期間を中長期に設定することで安定的な収益を見込んでおり、経営改革の中核を弊社人員が担当することにより、改善案の提案に留まらず実行まで落としこんでいます。また、経営改革の実行に伴うマーケティング、IT業務は当社グループの価格競争力が認められる範囲で当社が担当し、ひとつの案件から複合的な収益の獲得を目指す他、人員稼働に基づく基本報酬に加えて成果見合いの成功報酬(金銭による他、ストックオプション等株式に基づくものを含む)を定義することで収益性の向上を図っております。

 子会社及び関連会社は、当社の経営支援機能、ケイパビリティを補完・強化する役割を担っています。提供機能としては、テレビCMの制作等を中心とするクリエイティブ業務は、メディア活用方針やプレスリリース作成等の企業PR業務の支援は㈱ノエル・コミュニケーションが提供しております。また、営業ノウハウの共有や営業組織作りの助言を含む営業の強化支援を㈱インビクタスが実施しております。


・業務・デジタル&IT事業

 業務改革を中心としたコンサルティング、システム構築及びデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を提供しています。コンサルティングは、トップライン増加及びコスト削減を企図した全社構造改革/業務改革を支援しており、販売管理、在庫管理、顧客管理、従業員管理等の幅広い領域を含みます。システム構築では業界・業務の理解に基づき、マーチャンダイジング(MD)システムやサプライチェーンマネジメント(SCM)システム等の基幹システムの開発/刷新を行います。またクライアントのDX化を、システム開発責任者(CIO)支援を通じて推進しております。CIO支援においては、IT戦略/予算の立案から、事業規模に応じたITの構築と運用、情報システム部門の構築まで、CIOを含む情報システム部門の業務を幅広く担当しています。

 当社は、コンサルティング、システム構築及びDX支援のいずれにおいても顧客の業務の理解に努め、サービスを提供しています。システム構築では、コア機能(基幹システム)の内製化支援を目的とし、クライアントと共にシステムの設計・開発を行うことで、システム会社に過度に依存しない開発・運用体制の構築を支援しています。また、業務従事者と一体となって開発を行い、ITソリューションによる改革ありきではなく、事業の業務の有効性・効率性を重視した設計・開発を行っています。

 これまで大手製造小売業のグローバルサプライチェーンマネジメント(SCM)領域を中心にシステムの開発を行ってまいりましたが、近年は周辺領域のサービス化を志向しています。一例として当社が顧客と開発した電子データ交換(EDI)システムを顧客の取引先に展開することで取引量等に応じた報酬を受け取る仕組みを構築しており、人員稼働によらない「プロダクト売上」を計上しています。


・事業経営事業

 事業・経営に直接参画する、という当社グループの特徴を体現する『場』として事業を展開しております。当社から役員を派遣する他、会社の状況に応じ当社からの転籍者が経営を担い、経営・マーケティング事業の経営実務支援で培った技術を活用し、自社事業の成長を目指します。

 卵料理を中心に“朝文化”を発信する飲食店及び焼きカレーパンのテイクアウト店を運営する㈱エッグセレント、都市生活にフィットする宿泊機能と新しい滞在価値を提供するデザイン性の高いカプセルホテル『9h(ナインアワーズ)』を展開する㈱ナインアワーズ及び主として大手企業を対象に、資料作成補助ツールやプレゼンテーション資料作成代行を通じて資料作成業務の効率化を支援する㈱リヴァンプ・アカデミーで構成されております。

 なお、事業経営事業における投資は、原則として売却することを前提としておりませんが、当該企業を取り巻く環境を総合的に勘案し、当該企業の企業価値を高めるための施策の一環として、第三者割当増資や売却を検討するケースもあります。


・投資事業

 高い成長可能性が期待される企業に対して自己資金による企業投資を行っております。先端技術や新サービスを手掛けるスタートアップ企業も対象としており、当社の経営支援技術を陳腐化させないためにもそのような企業と接点を持つことが重要と考えています。

 投資を行うにあたっては、投資先候補企業が属する市場の成長性、投資先候補企業における事業展開の進捗状況、投資先候補企業の資金需要の状況、当社グループの経営・マーケティング事業とのシナジーや当社が提供できる投資先向け経営支援の内容及び投資条件等を踏まえ検討し、投資金額及び出資比率を決定しております。売却時期については、株式市場の動向、投資先の動向、出資時点における事業計画の達成状況等を総合的に勘案し決定しております。そのため、投資実行後比較的短期間で売却に至るケースもある一方で、全株式の売却までに数年間に亘り保有を継続することもあります。 


【業績等】

業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(連結実績)2019.3 6,542 1,383 1,375 1,046

(連結実績)2020.3 6,928 1,485 1,534 1,240

(連結実績)2021.3 7,673 1,466 1,377 814

(連結予想)2022.3 7,250 1,620 1,600 1,000


1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当

(連結予想)2022.3 136.46 1,020.59  - 

調達資金使途 人材採用および人件費、本社オフィス増床、研究開発、ソフトウエア開発


上場時発行済み株数 8,525,180株 (別に潜在株式1,035,420株)

公開株数 1,472,000株(公募280,000株、売り出し1,000,000株、オーバーアロットメント192,000株)


PER:22.7

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:45.6億

公募時時価:264億

    


【株主構成】 

湯浅智之 代表取締役社長執行役員CEO 2,456,140 30.13 90日

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株) その他の関係会社 1,600,000 19.63 90日

沢田貴司 創業者 1,260,000 15.46 90日

斎藤武一郎 取締役執行役員CMO 796,140 9.77 90日

瓜生健太郎 取締役 500,000 6.13 90日

伊藤雅俊 特別利害関係者など 400,000 4.91 90日

玉塚元一 創業者 205,000 2.51 90日

千田勇一 取締役執行役員 181,520 2.23 90日

大山拓也 取締役執行役員CFO 100,000 1.23 90日

安藤大祐 執行役員 90,000 1.10

福部明浩 子会社の取締役 80,920 0.99 90日 90日

 

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である澤田貴司及び貸株人である湯浅智之並びに当社株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、齋藤武一郎、瓜生健太郎、伊藤雅俊、玉塚元一、千田勇一、大山拓也及び福部明浩は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2021年9月26日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)を行わない旨合意しております。

 また、当社は主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2021年12月25日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、2021年5月25日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当等を除く。)を行わない旨合意しております。


【代表】

代表者 湯浅 智之(上場時44歳8カ月)/1976年生

本店所在地 東京都港区北青山

設立年 2005年

従業員数 232人 (4/30現在)(平均32.8歳、年収745万円)、連結268人

株主数 11人 (目論見書より)

資本金 100,000,000円 (5/25現在)者】


代表者生年月日 1976年10月10日生まれ

代表者略歴

2000年05月 アンダーセンコンサルティング(株) (現 アクセンチュア(株))入社

2005年10月 当社入社

2010年04月 当社取締役

2013年01月 (株)リヴァンプ・アウトソーシング (現 (株)リヴァンプ・アカデミー)代表取締役(現任)

2014年06月 (株)J Institute取締役

2016年03月 (株)リンクアンドモチベーション 取締役(現任) 4月:当社代表取締役社長兼CEO (株)ジェイ・プレップ・キッズ 代表取締役 (株)エッグセレント代表取締役(現任) (株)シー・アイ・エー代表取締役

2016年06月 (株)ケーズホールディングス取締役(現任)

2018年04月 当社代表取締役社長執行役員CEO(現任)


【幹事団】

主幹事証券 野村 1,118,400 87.38

引受証券 SBI 49,600 3.88

引受証券 みずほ 36,800 2.88

引受証券 SMBC日興 36,800 2.88

引受証券 松井 12,800 1.00

引受証券 マネックス 12,800 1.00

引受証券 いちよし 6,400 0.50

引受証券 岩井コスモ 6,400 0.50


【参考類似企業】

今期予想PER(5/28)

3636  三菱総研 14.3倍(連結予想 )

3666  テクノスJPN 16.8倍(連結予想 )

3798  ULS-G 22.6倍(連結予想 )

4307  NRI 32.1倍(連結予想 )

4722  フューチャー 18.4倍(連結予想 )

6532  ベイカレント 44.3倍(単独予想 )

9644  タナベ経 43.0倍(連結予想 )

9757  船総研HD 29.5倍(連結予想 )


【私見】

 コンサル事業で知名度も高い銘柄の上場。業績も急成長というわけでありませんが、上場を機に成長は期待できる銘柄です。時価総額はそこそこ大きいですが、テンバガーとなったベイカレントの上場時も350憶程度だったことを考えると、大きなっても良さそうな気はします。個人的には今クール一番の注目銘柄です。


想定価額:2710円

仮条件上限:3100円

初値予想:6000円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・やや強気

総合評価4

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