2020年12月10日木曜日

IPO分析(グローバルインフォメーション)

 【事業内容】

  当社は、設立以来、「最適な市場情報をタイムリーに提供することにより、お客様の意思決定を支援し、各業界・産業界の活性化に“情報”というフェイズから貢献し、ひいては社会の発展に寄与する」ことを経営理念に掲げて、海外の調査出版会社と提携し、世界の市場、技術動向に関する英文の調査レポート等の情報商品を国内外の製造業、シンクタンク等のお客様に提供してまいりました。

 インターネット検索により様々な情報が無料かつ即時に手に入るようになった現代においては、真に有用な情報を見定め、活用することは次第に難しくなってきているとも言えます。このような環境のもと、当社は、これまで25年以上に亘って培った知識や経験により選別し、販売契約を締結した調査出版会社及び会議等主催者の商品情報をWEBサイト上に集約し、市場・技術動向情報商品のプラットフォームとして提供しております。各商品の概要等の情報を原版の英語のほかに、日本語、韓国語、中国語の各ローカル言語に翻訳して紹介することで、アジア地域を中心としたお客様に多くご活用いただいています。

 当社は、上記の経営理念を実現するために、商品面においては、医薬品、通信・IT、エネルギー、半導体、環境等の幅広い産業カテゴリーに対応すべく、欧米・アジアをはじめとする世界各国の調査出版会社との提携拡大に注力し、現在では300社を超える調査出版会社及び会議等主催者と販売契約を締結するに至っております。当社の日本語版WEBサイトに掲載される市場調査レポート数は9万点を超え、ニッチ化するお客様のニーズにお応えするため、特定の産業分野に偏ることなく、幅広い産業分野に関わる情報商品を取り揃えていることも当社の特徴の一つであります。

 一方、販売面においては、米国、韓国、台湾、シンガポール、ベルギーに支店を展開し、サービスのボーダレス化を実現し、顧客満足度の向上に向けた施策を積極的に推し進めております。


(1) 市場調査レポート事業

 市場調査レポート事業とは、特定の調査項目について、調査出版会社のアナリストが市場・技術動向の調査・分析を行い、市場規模・予測、テクノロジーのトレンド、規制風土、競合環境・市場シェア、参入状況等を体系的にまとめたレポートを仕入れし、販売する事業であります。市場規模のトレンド情報、将来予測、参入企業の製品シェア等の定量的なデータに加え、参入企業のSWOT分析情報等の定性的な内容についても記載されており、海外市場や新技術の調査の一環としてお客様にご活用いただいております。

 当社は、世界各国の調査出版会社と契約を結ぶことにより、取扱い商品数の増加に努めており、本書提出日現在において、当社WEBサイト掲載商品数は9万点を超えております。また、一部の商品については、「試読」サービスを提供しており、お客様は、商品内容を事前に確認した上で、ご購入を判断いただくことができます。


(2) 年間情報サービス事業

 年間単位で契約を締結し、継続的に市場・技術動向に関する情報を提供するサービスを販売する事業です。オンラインデータベース型、サブスクリプション型、定期刊行型等、調査出版会社ごとにサービスの形態が異なりますが、お客様は、常に対象テーマの最新情報を入手していただくことができます。含まれるコンテンツの例としては、各産業の定期発刊ニュース、製品の開発動向や法規制動向、製品価格や市場規模の定点観測情報、アナリストによるQ&A、コンサルティングサービス等があります。

 海外の調査出版会社に代わって、当社の営業担当者が商品に関する説明やデモのご案内をすることで、お客様は、言語の壁や時差等の煩わしさを感じることなく、海外の企業が提供する情報サービスを購読することができます。


(3) 委託調査事業

 既存の市場調査レポートでカバーしきれないお客様の調査ニーズに対して、カスタム調査を受託して実施する事業です。当社が、お客様からの調査ニーズのヒアリングを行い、提携する調査出版会社からお客様の調査ニーズに最適な会社を選定いたします。調査出版会社選定後は、当社が調査の進捗管理を行い、調査完了までお客様の委託調査実施をサポートいたします。また、お客様のご要望によっては、当社スタッフが調査出版会社及びお客様に代わり、お客様企業内での調査成果報告会を行うサービスも承っております。


(4) 国際会議・展示会事業

 世界各地で行われる国際会議・展示会への参加者を募集する事業です。国際会議・展示会には、各産業界のリーダーが多く参加し、お客様にとって、業界内の最新情報の入手やネットワーキングに最適な機会となります。当社は、国際会議・展示会主催者が主催するイベントの英語版WEBページを日本語、韓国語、中国語それぞれの言語に翻訳して提供しており、お客様は、必要な情報を容易に入手することができます。さらに、当社WEBサイトから直接お申込み、お支払いの手続きまでを行うことができ、会議等開催者への問合せについても全て当社が窓口となり、現地言語によって行うことができるため、国際会議等のイベントに参加されるお客様にとって、利便性の高いサービスとなっております。また、オンライン開催の会議・展示会の取扱いも行っており、海外へ渡航することなく、各産業界の最新の情報に触れられる機会を提供しております。

 なお、いずれの事業も、商品等は全て、顧客から受注後に調査出版会社や会議の主催者等に発注を行う受託販売であるため、在庫を抱えるリスクはありません。


 2020年1月に設立した株式会社ギブテックは、低消費電力かつ広域であることを特徴とするIoT向け無線通信LPWAの規格の1つである「ZETA」に関し、IoTネットワークの構築に必要な機器である基地局(AP)、中継器(Mote)及び通信モジュールを搭載したスマートセンサーの開発、製造及び販売並びにこれらの自社製品のほか、他社製のZETA関連製品を利用したIoTネットワークの構築・管理の受託及びコンサルティングを主な事業としております。

 同社の設立から間もない時期に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大し始めた影響で事業開始が遅れ、現時点においては事業開始の準備段階にあります。


【業績等】

業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(単独実績)2018.12 2,363 318 321 219

(単独実績)2019.12 2,309 289 342 229

(単独予想)2020.12 2,012 250 250 201

(単独3Q累計実績)2020.12 1,533 217 235 187


1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当

(単独予想)2020.12 80.44 - 30

調達資金使途 人材採用費、マーケティング費用、システム開発費、運転資金


上場時発行済み株数 2,625,000株 (別に潜在株式263,400株)

公開株数 575,000株(公募125,000株、売り出し375,000株、オーバーアロットメント75,000株)


PER:15.0

PBR:

配当利回り:2.4%

公募時吸い上げ資金:6.9億

公募時時価:32億

   

【株主構成】  以下180日

小野悟 代表取締役社長 1,150,000 41.62 

小野優子 代表取締役社長の配偶者 750,000 27.14 

田野聡美 代表取締役社長の血族 150,000 5.43 

樋口めぐ美 代表取締役社長の血族 150,000 5.43

(株)いちとせ 役員らが議決権の過半数を所有する会社 150,000 5.43

(株)エルワイアール 役員らが議決権の過半数を所有する会社 150,000 5.43

樋口荘祐 取締役 150,000 5.43

杜山悦郎 取締役CFO 49,000 1.77

栗崎俊紀 取締役 10,000 0.36

常岡理恵 従業員 8,000 0.29

 

【代表者】

代表者名 小野 悟(上場時73歳3カ月)/1947年生

本店所在地 神奈川県川崎市麻生区万福寺

設立年 1995年

従業員数 45人 (10/31現在)(平均47歳、年収585.9万円)

株主数 6人 (目論見書より)

資本金 21,500,000円 (11/19現在)

代表者生年月日 1947年09月10日生まれ

代表者略歴

年月 概要

1970年04月 同時通訳業(個人事業)開業

1983年04月 IGIコンサルティング日本事務所(個人事業)開設

1995年01月 当社設立 代表取締役社長(現任)


【幹事団】

主幹事証券 エイチ・エス 430,000 86.00

引受証券 みずほ 25,000 5.00

引受証券 SBI 25,000 5.00

引受証券 岡三 5,000 1.00

引受証券 マネックス 5,000 1.00

引受証券 松井 5,000 1.00

引受証券 楽天 5,000 1.00


【参考類似企業】

参考類似企業 今期予想PER(11/27)

2433  博報堂DY 44.7倍(連結予想 )

2483  翻訳センター 133.5倍(連結予想 )

3636  三菱総研 14.4倍(連結予想 )

3901  マークラインズ 49.4倍(連結予想 )

4307  NRI 35.5倍(連結予想 )

4324  電通G 20.6倍(連結予想 )

4326  インテージHD 19.4倍(連結予想 )


【私見】

 市場調査リポート事業で世界に発信していることからも優位性があり、完全な類似業種はないことからも評価できます。ただし、業績は売上は横ばい、利益は減益と厳しい状況です。PERは低く、新規事業も行おうとしていことから上値余地は充分あるかとは思います。需給は規模が小さく、売り圧力は全くなさそうで評価できますが、IPO後は材料もなく出来高少ない銘柄になる可能性は高いです。配当もありグローバルな企業なので個人的には好みの銘柄ですが、成長性を考えると市場では評価されない可能性があります。


想定価額:1200円

仮条件上限:1210円

初値予想:2800円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立~やや強気(長期)

総合評価3.5

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