2020年12月14日月曜日

IPO分析(オンデック)

 【事業内容】

  当社が営むM&Aアドバイザリー事業は、企業が買収や合併を行う際に譲渡希望者と買収希望者の仲介、またはいずれか一方のフィナンシャルアドバイザーとして助言(以下「FA形式」という)を行うものであり、国内中小企業が当事者となる市場を主たる事業領域としております。

 当社のM&Aアドバイザリー事業は仲介形式とFA形式のいずれかで行われますが、売上の大部分を占める仲介形式の業務の流れは下記の通りです。なお、FA形式の場合は、下記の譲渡企業または買収企業の一方に対して、その検討サイド(SELL SIDE又はBUY SIDE)に該当する工程を中心としたサービスの提供が行われることとなります。 


(1) ソーシング・案件化フェーズ

当社は、譲渡希望者と秘密保持契約を締結し、入手した譲渡対象企業(一部の事業の譲渡の場合を含む)の情報からビジネスモデルの分析及び譲渡希望者のニーズを把握します。希望条件による譲渡を合理的に実現するための課題や論点を整理し、企業価値評価や最適ストラクチャ・譲渡スキームの検討を通して、M&Aの実現可能性を検討します。実現可能性があると当社が判断した場合には、当社内での受託承認プロセスを経て、譲渡希望者と提携仲介契約を締結します。


譲渡希望者との提携仲介契約締結を受けて、買収候補者への提案のため、譲渡対象企業の事業内容、事業特性、財務内容、譲渡条件等を取り纏め、企業概要書等のM&A検討用資料を作成します。


(2) マッチングフェーズ

 譲渡希望者の希望条件、譲渡対象企業の事業内容をもとに、当社の社内データベースに蓄積された数十万の企業情報データや買収希望ニーズデータの検索、或いは当社の業務提携先企業への匿名情報の共有等を通じて買収候補者を探索し、譲渡希望者の希望に沿い、かつ対象企業の企業価値を最大化しうると思われる買収候補者を選定し、匿名情報の範囲で関心の有無を打診します。

 買収候補者が詳細情報の開示を希望する場合、当社は買収候補者と秘密保持契約を締結し、M&A検討用資料を提出します。買収候補者は、M&A検討用資料を精査したうえで、本格的な買収検討に進む場合には、当社内での承認プロセスを経て、譲渡対象企業の詳細に亘る情報資料集(インフォメーション・パッケージ)を提供し、当社の支援・調整のもと、譲渡対象企業の買収を検討するうえで必要なQ&Aを実施します。加えて、実際に譲渡対象企業の事業所や工場を視察いただくとともに、譲渡対象企業のオーナー経営者と面談を実施するなどして譲渡対象企業への理解を深めてもらい、買収の是非及びその基本条件等を検討いただきます。


 (3) エグゼキューションフェーズ

 独占的に交渉を進める1社が選定されれば、当社は買収候補者と提携仲介契約を締結し、当社の調整のもと譲渡希望者と買収候補者との間で、「買収意向表明書」に記載された条件を基に、基本的な譲渡条件について調整を行います。

 基本的な譲渡条件がまとまった段階で譲渡希望者と買収候補者との間で基本合意契約を締結していただきます。その後、買収候補者が譲渡対象企業に対してデューデリジェンスを実施し、譲渡対象企業のビジネスリスク、法務リスク、財務リスク等を調査し、その調査結果を踏まえて、譲渡希望者と買収候補者で最終的な条件交渉を行いますが、当社では買収候補者がスムーズなデューデリジェンスを実施できるよう環境を整備するとともに、客観的合理的見地から、最終的な条件調整を支援いたします。また、必要に応じてスキーム提案を行うなどして、双方の要望を満たす枠組みを提供し、M&Aが円滑に実現できるよう、プロフェッショナルとしての助言を行います。

 最終的な譲渡条件が決定した段階で、当社が最終契約書(譲渡スキームが株式譲渡であれば株式譲渡契約書)及び付随して必要となる各種の関連ドキュメントの作成を行います。また、並行して利害関係者との調整や、譲渡後の新経営体制の発足に必要となる各種の準備等、経営権の移転に伴い必要となる様々な課題について、その抽出と対応を当社が支援します。最終契約書の内容が確定しましたら、譲渡希望者と買収候補者との間でこれを締結します。最終契約書に規定される各種のクロージング・コンディション(実行の前提条件)の整備を支援し、これらが整えば、クロージング(譲渡の実行、対価の支払等)が行われ、M&Aにかかる一連の取引が完了します。これらの業務の完了に伴い、譲渡側と買収側の双方より成約報酬を受領いたします。



【業績等】

業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(単独実績)2018.11 341 33 33 22

(単独実績)2019.11 647 121 122 78

(単独予想)2020.11 794 132 125 80

(単独3Q累計実績)2020.11 379 -32 -32 -21

1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当

(単独予想)2020.11 32.51 318.53 0

調達資金使途 M&Aプラットフォームの構築・企画・設計、本社移転

連結会社 0社

 

上場時発行済み株数 2,781,000株 (別に潜在株式99,180株)

公開株数 632,500株(公募300,000株、売り出し250,000株、オーバーアロットメント82,500株)


PER:39.0

PBR:

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:8.0億

公募時時価:35億

    

【株主構成】 

久保良介 代表取締役社長 903,900 35.03 90日

舩戸雅夫 代表取締役副社長 903,900 35.03 90日

Angel Bridge DbyD Fund 9号(株) ベンチャーキャピタル(ファンド) 366,000 14.19 90日・1.5倍

(株)ペイフォワード 役員らが議決権の過半数を所有する会社 150,000 5.81

(株)タケオホールディングス 帝国データバンクのグループ管理会社 81,000 3.14 90日・1.5倍

従業員持ち株会 特別利害関係者など 64,440 2.50 180日

山中大輔 取締役 59,520 2.31 

中井裕介 従業員 19,830 0.77

中垣洋祐 従業員 19,830 0.77

大西宏樹 取締役 11,160 0.43

村田健一郎 常勤監査役 600 0.02


【代表者】

代表者名 久保 良介(上場時44歳7カ月)/1976年生

本店所在地 大阪府大阪市中央区久太郎町

設立年 2007年

従業員数 37人 (10/31現在)(平均35.84歳、年収762.3万円)

株主数 8人 (目論見書より)

資本金 100,000,000円 (11/25現在)

代表者生年月日 1976年05月09日生まれ

代表者略歴

年月 概要

1999年04月 (株)ジェーシービー入社

2001年09月 松田産業(株) 入社

2005年07月 舩戸雅夫と共にM&Aアドバイザリー事業を立ち上げ

2007年12月 当社設立 代表取締役 就任

2014年12月 当社代表取締役社長 就任(現任)


【幹事団】

主幹事証券 野村 467,500 85.00

引受証券 大和 22,000 4.00

引受証券 みずほ 22,000 4.00

引受証券 SBI 5,500 1.00

引受証券 岡三 5,500 1.00

引受証券 東洋 5,500 1.00

引受証券 藍沢 5,500 1.00

引受証券 エース 5,500 1.00

引受証券 楽天 5,500 1.00

引受証券 マネックス


【参考類似企業】

参考類似企業 今期予想PER(12/4)

2127  M&A 109.4倍(連結予想 )

2174  GCA 266.1倍(連結予想 )

4792  山田コンサル 27.0倍(連結予想 )

6080  M&Aキャピ 47.6倍(連結予想 )

6196  ストライク 57.5倍(単独予想 )

7076  名南M&A 68.0倍(単独予想 )


【私見】

  M&A銘柄も増えており、やや飽きられた感はありますが、直近の名南M&Aなども一相場があったように根強い人気はあります。同業者のPERも60前後なので、ここも同様に買われても良いのかと思います。需給も規模は非常に小さく、売り要素もないことから初値段階で人気になる可能性は高いと思います。


想定価額:1270円

仮条件上限:1270円

初値予想:3000円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価3.5

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