2021年12月6日月曜日

IPO分析( ラバブルマーケティンググループ)

 【事業内容】

a.SNSマーケティング事業

 「運用の支援」「運用支援ツールの提供」「教育」を3本柱としたMOSを展開しており、これらのソリューションは相互補完しながら循環成長するビジネスモデルです。当社グループの株式会社コムニコは、企業のSNSアカウントの戦略策定からアカウント開設、運用代行、コンテンツ制作、キャンペーンの企画・運用、広告出稿、レポート作成、効果検証までワンストップでサービスを提供する「SNSアカウント運用支援サービス」、SNSマーケティングの運用を効率化する「SaaS型のSNS運用支援ツールの開発・提供」、一般社団法人SNSエキスパート協会では、SNSに関するノウハウやリスク対策を体系化した検定講座を提供する「人材教育サービス」をしています。


1.SNSアカウント運用支援サービス

 方針策定から投稿コンテンツ制作などの運用支援、分析・効果検証まで、SNSマーケティングのオペレーションをフルサポートしており、これまで累計1,250社の企業・ブランドのアカウント支援実績があります。BtoCの大手企業ブランドのSNSアカウントを多く支援しており、日本におけるSNS黎明期と言われる2008年から創業し蓄積してきたアカウント運用の長い経験と実績があります。2017年12月には「ソーシャルメディアマネジメントセンター高知」を開設し、業務の効率化、人材採用・人材教育を充実させることによって、サポート企業数の増加、サポート内容の拡充を実現させております。

 目的、戦略、コンセプトの設計をしっかり行い、自社ブランドに適した手法や施策に落とし込み運用を活性化しながら、推奨意向が高いファンコミュニティを中長期で築きブランドの本質的資産を形成していきます。


2.SaaS型SNS運用支援ツールの開発・提供

 SNS運用支援ツールに関しましては、自社ノウハウを活かしたSaaS型クラウドツールを開発・提供しております。SNSアカウントでの投稿管理や効果測定にかかる作業時間を大幅に軽減するクラウドツールである「comnico Marketing Suite(コムニコマーケティングスイート)」と、SNSキャンペーンに必要な作業(応募者の収集から当選まで)を効率化するツールである「ATELU(アテル)」の提供をしております。SaaS型クラウドツールの合計契約件数は、累計で365件(注1)となっております。コムニコマーケティングスイートに関しましては、累計4,552アカウントの導入実績があり、ATELUにおいては、1,155回のキャンペーン実施実績があります。


3.人材教育サービス

 SNSアカウントの開設・運用のノウハウや、炎上などSNSにひそむリスクに関する内容を体系化した検定講座を開発・提供しております。3つの検定講座による人材教育サービスの他、セミナー、講演、書籍、メディアを通してSNSに関する正しい知識を普及し啓蒙活動にも努めています。検定講座は「初級SNSエキスパート検定」、「上級SNSエキスパート検定」、「SNSリスクマネジメント検定」があり、SNSエキスパート検定(初級・上級)、SNSリスクマネジメントの検定受講者数は3,700人となりました。


b.マーケティングオートメーション事業

 当社グループの株式会社24-7は、マーケティングオートメーションツール(MA)、営業支援システム(SFA)、顧客管理システム(CRM)の3つのクラウドサービスを用いて、顧客の経営課題に沿った戦略策定やプロセスの設計、最適なテクノロジーの選定、運用サポートまでをワンストップで支援しております。マーケティングオートメーションツール「HubSpot」及び「Salesforce」のパートナーとして、顧客企業へクラウドサービスの導入コンサル、活用支援等を行い顧客やパートナー企業から報酬を得ています。HubSpotの取り扱いを2012年より開始し、2017年には「HubSpot APAC Partner of the Year」を受賞しております。また、2020年1月にSalesforceコンサルティングパートナーに認定され、「Pardot」の取扱いを開始いたしました。MAツールの導入支援実績及び運用の実績を強みとし、112社以上の実績があります。


【業績等】

 業績動向(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(連結実績)2020.3 1,212 117 139 82

(連結実績)2021.3 963 -35 -24 -33

(連結予想)2022.3 1,139 111 105 66

(連結中間実績)2022.3 620 141 138 88


1株当たりの数値(円) EPS BPS※ 配当

(連結予想)2022.3 53.45 -  - 

調達資金使途 人件費、採用費・教育費、借入金の返済


上場時発行済み株数 1,396,275株 (別に潜在株式176,750株)

公開株数 393,800株(公募215,000株、売り出し127,500株、オーバーアロットメント51,300株)


PER:23.5

PSR:1.6

配当利回り:

公募時吸い上げ資金:5.0億

公募時時価:18億

    

【株主構成】 

(同)みやびマネージメント 役員らが議決権の過半数を所有する会社 491,250 36.17 180日

(株)日比谷コンピュータシステム その他の関係会社 354,400 26.10 180日

林雅之 代表取締役社長 102,114 7.52 180日

長谷川直紀 執行役員、子会社の代表取締役社長 58,000 4.27 180日

佐々木博之 特別利害関係者など 57,450 4.23

横山隆治 特別利害関係者など 39,375 2.90

島田亨 - 36,750 2.71

田村慶 特別利害関係者など 32,500 2.39

鵜川太郎 取締役 24,025 1.77 180日

佐藤寛次郎 特別利害関係者など 23,600 1.74

竹内美稀 執行役員 14,775 1.09

エル・エム・ジー社員持株会 特別利害関係者など 13,937 1.03


本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である合同会社みやびマネージメント、売出人である林雅之、並びに当社株主である株式会社日比谷コンピュータシステム、長谷川直紀、鵜川太郎、竹内美稀、本門功一郎、松本高一、草皆直人、椙浦正拡、後藤真理恵、守屋玲央、佐々山英一及び今井智一は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2022年6月18日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式(当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式を含む)の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等は除く。)等は行わない旨合意しております。

 

【代表者】

代表者名 林 雅之(上場時49歳9カ月)/1972年生

本店所在地 東京都港区東新橋

設立年 2014年

従業員数 16人 (9/30現在)(平均40歳、年収657.7万円)、連結107人

株主数 29人 (目論見書より)

資本金 136,760,000円 (11/17現在)

代表者生年月日 1972年03月06日生まれ

代表者略歴

1995年04月 (株)三和銀行(現(株)三菱UFJ銀行)入行

1996年09月 ローム(株)入社

2006年11月 ロカリサーチ(株)入社

2008年11月 (株)コムニコ設立 代表取締役社長(現任)

2014年07月 当社設立 代表取締役社長(現任) 8月:(株)マーケティングエンジン代表取締役社長 9月:(株)コンテンツガレージ(現当社)代表取締役社長

2016年06月 (株)24-7取締役 11月:(一社)SNSエキスパート協会設立 理事(現任)

2017年03月 (同)みやびマネージメント設立 代表社員(現任)

2018年03月 (株)ハウズワーク(現当社)取締役 4月:(株)24-7代表取締役社長(現任)


【幹事団】

主幹事証券 SBI 291,300 85.05

引受証券 SMBC日興 10,300 3.01

引受証券 みずほ 10,300 3.01

引受証券 岩井コスモ 3,400 0.99

引受証券 エイチ・エス 3,400 0.99

引受証券 極東 3,400 0.99

引受証券 東海東京 3,400 0.99

引受証券 東洋 3,400 0.99

引受証券 松井 3,400 0.99

引受証券 マネックス 3,400 0.99

引受証券 アイザワ 1,700 0.50

引受証券 岡三 1,700 0.50

引受証券 丸三 1,700 0.50

引受証券 むさし 1,700 0.50


【参考類似企業】今期予想PER

3680  ホットリンク 28.0倍(連結予想 )

3775  ガイアックス 57.3倍(連結予想 )

6069  トレンダーズ 22.3倍(連結予想 )

6081  アライドアキ 21.2倍(連結予想 )

6573  アジャイル -倍(連結予想 )

7063  Birdman 19.6倍(単独予想 )

7069  サイババズ 68.4倍(連結予想 )


【私見】

業種としてはSNS関連で評価はできますが、大きな優位性は感じられず上位の評価はできません。業績もそこまでは伸びておらず、高い成長性があるかは微妙です。しかし、需給は抜群に良く、小型かつVCなしで上位にはロックがかかっているのでマネーゲームになる可能性はあります。SBI主幹事なのでセカンダリーはあまり期待できず初値高騰はしても天井になる可能性は高いかもしれません。


想定価額:1170円

仮条件上限:1260円

初値予想:3000円

ブック申し込み度・・・強気

セカンダリー期待度・・・中立

総合評価3.5

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